- Amazon.co.jp ・本 (530ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062633222
感想・レビュー・書評
-
公武合体。
京都の中の宮中なんて、閉鎖的なところに飛びこんだ和子の苦労はいかばかりか…。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初が全然進まず、入内からやっと面白くなる。
お江与の娘なので勝気かと思っていたらしおらしく柔和な方で、全然イメージが違っていた。
我慢の人でもあり、徳川からみた和子だけど、御所の人からみた和子はどんな人か知りたくなった。 -
解説にあるように、「天璋院篤姫」が江戸瓦解時の女性の生き方を描いたもので、これは江戸初期のそれを描いたもの。女性の生き方を通してその時代全体を捉える。
男社会で、女性が裏から活躍して動かした、みたいな本もあるけど、道具として強制的に参加させられ、その中で誇りや矜持をもってよく生きたというふうに思える。教科書にある男性だけの歴史とは角度を変えて、歴史をみられると思う。
東福門院作の押し絵を検索して、見た。花を付けた桃の枝。きれい。 -
東福門院に興味をもったのは2年前サントリー美術館の「寛永の雅」を観に行ったから。小堀遠州、狩野探幽、野々村仁清が活躍した時代。宮廷文化の中心となった後水尾天皇と東福門院和子。
前半は和子の母お江与の方の説明や、家康の天下取りについて長々語られている。この頃の歴史をざっと振り返るにはよいが、和子さんがなかなか出てこない。主題は孤立無援の宮中で和子さんが、どれだけ苦労し、涙を流し、それでも気高く生きたか、という事が江戸城から女中として一生奉公したゆきさんから語られる。宮尾さんだから仕方ないが「女」を前面に出した作品だった。和子さんの文化的貢献についてももう少し記述があるとよかった。出てくるのは雁金屋くらい? -
二代将軍、徳川秀忠と江姫との間に産まれた「徳川和子」の一生を侍女の視点から描く。
当時は当たり前だったであろうお家の為の結婚、京都と江戸の価値観の違い、江戸期の朝廷の様子など、物語と合わせて時代背景を読み取るのも面白い。
武家から朝廷へ嫁ぐという前代未聞の結婚を静かに受け入れる和子姫。その強さ、健気さに涙が止まらない。 -
85
武家の子として禁中へ嫁ぐことは、男子以上に並々ならぬ覚悟が必要だった時代
和子姫はそれでも徳川のため、国のために、帝に尽くし、己の本分と重責を果たすべく、過酷な定めを生きるのである -
敬語とっぱらったら、200頁ぐらいになりそうだ。
-
「篤姫」を読んで俄然面白くなってきた江戸時代。幕末を生きた篤姫に対し、徳川幕府が開かれた頃は・・と選んだのが、この本。二代秀忠と江の間に生まれ、天皇家へと嫁いだ娘 和子の一生を、おつきの女性からの視点で語るというもの。
当時の文化、風習がよくわかり、読み応えがありました。自分の思いとは別のところで決められた定め。それに身を任せることしかできなかった時代。それでも、凛として歩んでいった和子のことを思うと、小さなことでイライラしてたらいかんぜよ!と思うのです。やっぱり好きだな~この時代。