- Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062637282
感想・レビュー・書評
-
「ロシア館の謎」「密室のユリ」「劇薬」の3編が収録された二階堂蘭子シリーズの短編集。この中だと「劇薬」がフーダニット、ハウダニットの要素に加えて、どんでん返しの要素もあって面白かった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
巨大幽霊マンモス事件を読むために手に取った本作。どの短編もシリーズらしいおどろおどろしさがなくやや拍子抜け。
ロマネスク風の豪壮な城館が忽然と姿を消す【ロシア館の謎】は島田荘司ばりの大掛かりなトリックと幻想的なストーリーが面白い良作です。
若手推理小説家の絞殺体が三重の密室状態で発見される【密室のユリ】はトリックが古典的ですし、カセットテープの扱い方もいまいちです。
【劇薬】は途中で挿入されるコントラクト・ブリッジのルールがさっぱり理解できず。真相も味気なく不満が残ります。 -
ロシア館の謎
立風書房「ミステリーの愉しみ5 奇想の復活」 1992年8月
密室のユリ
野性時代 1994年1月
劇薬
1 シャッフル(前書き)
2 ドロー(最初の挿話)
3 ディール(殺人予告状)
4 オークション(来客)
5 コール(夫と妻)
6 ビッド(ゲームの規則)
7 ダブル(容疑者の集い)
8 リダブル(毒殺)
9 コントラクト(事件証言の抜粋)
10 オープニング・リード(探偵登場)
11 エスタブリッシュ(推理)
12 フィネス(説明)
13 グランド・スラム(退場)
講談社「ユリ迷宮」 1995年4月 -
ユリ迷宮
二階堂黎人4冊目となり、安心して読めます。
親しみもでてきました。
なんと二階堂蘭子ものの短編集でした。
「劇薬」はどんでん返し。
これまでのものとちょっと感じが違う感じでした。
私は長編が好きなのですが、短編にしては面白かったです。 -
3
-
「ロシア館の謎」「密室のユリ」「劇薬」
3作のなかでは、「ロシア館の謎」が個人的に一番好き。
正直にいうと、詳細に描かれた人間模様が逆に邪魔をしてしまっている印象。どのようなどんでん返しがあるんだろうと思っていたところに期待の割にはと思ってしまいます。
トリック自体はどの作品も大きな驚きはないけれど、「ロシア館の謎」はトリックだけではない驚きの結末があったので、読み終わった後に満足感。
難しい話ではないので、推理小説の入り口としてもオススメの作品です。
蘭子の存在が薄いのは短編集だからでしょうか。
他の方が書いているように長編も読んでみたいです。 -
二階堂黎人が「いちばんよかったころ」のものだけに、完成度が高い。
こういうバリバリ本格推理小説って、僕にとってはほんと面白いね。 -
2013.12.5処分
時々イラっとするのは相変わらず。
吹雪の中に立つ館が忽然と消える「ロシア館の謎」。
密室状態の新築マンションで作家が殺される「密室のユリ」。
カードゲームのパーティーの最中、砒素中毒とみられる状態で主人が死亡する「劇薬」の3篇。
「密室のユリ」は漫画化されたものを以前読んだが、原作の方が穴が目立った。