- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062637466
感想・レビュー・書評
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祖父の子供のような我儘に付き従う絶対王政がすさまじい。女の立場から見たらイラッとすることも多いのですが、立ち振る舞い方や言葉遣い、挨拶の仕方などこの時代ならではの美しさがあって学ぶことも多かったです。
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昭和十三年の、母文の離婚から、戦争を経て、母が死ぬまでの「幸田家」が描かれている。
時に理不尽にも見える、祖父や母の言いつけ。
昔の暮らし。
そして、戦争のこと。
露伴が戦時中、勝ち目のない戦線に投入されていく若者を傷んで号泣したという話は、心を打つ。
それから、食べものの描写もなんともおいしそう。
しかし、食にうるさかった露伴の要求をかなえるために、裏でどれだけの用意がなされたことか。
この本は著者が還暦を過ぎるころに書かれた本のようだ。
生活の細部をこんなにも鮮やかに覚えていることに驚嘆する。 -
母、祖父、そして玉子さん。
幸田文作品を読み始めた頃は、文さんを「奥ゆかしい日本の躾」の体現者と思っていました。
そんな生半可なものではなかった。
玉子さんは、その母の背中を見続けた方。彼女が母と同じく筆を執る。 -
幸田露伴の孫で幸田文の娘の著者。気難しいけどどこかユーモアのある祖父との生活を想い出すエッセイ。幸田文さんのエッセイは、少し悲壮感を感じるものでしたが、こちらは大変な中にも、何か面白さを感じます。親子2代で描き出す露伴像、とても強烈でした。
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…泣いたわー泣いちゃったわー。露伴と文の死んじゃう描写泣いちゃうよ。戦時下、露伴の「若いものがなぁ、若いものが。」という言葉。そして文の厳しいしつけ、露伴の家のしきたり。それだけで物語みたいだ。いいなぁ、とてもいい!
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幸田家の様子が、手に取るようにわかった。
昔は厳しい時代だった事も知り、
今の時代に生きる自分は恵まれているなと感じた。 -
こんな家に生まれなくて良かった!
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もうこれで何度目かの再読。ドラマで見たのが本を読むきっかけでした。
9歳の青木玉さんが、離婚した母(幸田文)と共に
祖父(幸田露伴)の住む小石川の家での生活を綴ったもの。
こんな明治いや、慶応生まれのカチカチじーさんに、三つ指ついて家政婦のごとく
尽くしまくる暮らしなど、私はまっぴらごめんこうむるが(笑)、
父の要求を上回る完璧な家事と機転の良さで立ち回る母に対し、
娘玉はのろまで気が利かず、いつも祖父や母に叱られると言う構図が楽しい。
自分を重ねてしまう(笑)。
しかし、私では到底理解できない膨大な教えを露伴や文から受け継いだ玉さんを羨ましいと思う。
生活術や着物の事など、教えて欲しい事は山ほどある。
また、文の看病をする玉を、近い将来の自分と重ねて涙してしまったりもする。
いろいろ考えさせられる話ではあるけど、
この愛とユーモアに包まれた厳しい家族の話が私は大好きだ。-
すうさんこんにちは
私もこのご本から幸田母子の作品群に入っていきました。とても大切な一冊です。
不思議なことに、未だ幸田家は真ん中のこの母子...すうさんこんにちは
私もこのご本から幸田母子の作品群に入っていきました。とても大切な一冊です。
不思議なことに、未だ幸田家は真ん中のこの母子だけで、露伴爺(笑)や奈緒さんにたどり着きません。奈緒さんだけはその内、と思っているのですが。
2010/02/11 -
すうさんこんばんは
私もこのご本で文、玉母子の作品群に入っていきました。とても大切な一冊です。
でも未だ露伴爺(笑)と奈緒さんにたどり着きま...すうさんこんばんは
私もこのご本で文、玉母子の作品群に入っていきました。とても大切な一冊です。
でも未だ露伴爺(笑)と奈緒さんにたどり着きません。奈緒さんはそのうち、と思っているのですが。2010/02/11 -
恋乃さん、コメントありがとうございます(o^-^o)
どこにコメントがあるのか、探せませんでした(笑)。すみません(* ̄∇ ̄*)ゞ
...恋乃さん、コメントありがとうございます(o^-^o)
どこにコメントがあるのか、探せませんでした(笑)。すみません(* ̄∇ ̄*)ゞ
私は文さんより玉子さんの本の方が多く読んでいるのですが、
(と言ってもたいした量じゃないですけど)
露伴は最初から読めないと決め付けて(笑)まったく探してもいません(≧▽≦)。
私も奈緒さんはそのうち・・・と思ってましたけど、
まったく読めそうな気配すらありません。
まずは文さんを攻めないとね(*'ー^*)2010/02/13
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幸田露伴は未経験なれど、幸田文は結構好きらしいから、期待度高。
幸田文よりほんの一滴世俗的、いや二滴かな・・・?で強さのある文。
でも、こんな風に人のお家を覗き見るのは楽しいもの。
もうひとつ、小石川、上野、立川
知ってる街の知っているところ知らないところ
ふたつが重なり合って、何かが少し確実に滲む。
バカな私は小さな日本家屋に引っ越したくなりました。