風の万里 黎明の空(上)十二国記 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062649988

作品紹介・あらすじ

天命により慶の国、景王となった陽子は民の実情を知るために街へ出た。目前で両親を殺され芳国公主の座を奪われた祥瓊は、父王の非道を知り自らを恥じていた。蓬莱から才国に流されてきた鈴は華軒に轢き殺された友・清秀の仇討を誓った。それぞれの苦難を抱いて三少女はやがて運命の邂逅の時を迎える-。

感想・レビュー・書評

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  • 三様な人生に不満を持つ者たちの物語だけど、特に鈴は苛立つ。
    おそらくそれは自分がそれに近いからだろうな。

  • 三人の少女たちの物語が同時進行で展開。一気に沢山の国が出てきたものだから、ちょっと混乱中。下巻でちゃんと頭の整理がつくかしら。
    でも、本を置けない。面白い。景王がいかに王として育っていくのか、見届けたい。

  • なんて教訓に満ちているんだろう。
    こんな本に初めて出会った。
    人生楽しいこと半分、辛いこと半分。
    自分のことを可愛そうだと思うな。
    下には下がいるし、上には上がいる。
    自分の置かれた立場で、自分にできる最大限のことをやろう。
    借りて読んでるけど、いつか買おう。

  • 陽子が世界を理解するにつれて、読者側も理解できて、世界観に深みが増します。

    前作までに出てきた言葉たちも、想像で脳内に描いていたけど、今作で更に具体的になりました。

    前作までの登場人物達もぽつりぽつりと登場して、特に気になるのが泰麒と驍宗。

    国名や人物名が読みにくくて覚えにくいのですが、それも陽子の苦労を疑似体験しているような感じがして、逆に面白いと思っています。

    今作からの登場人物も味があります。
    王様にも色々なタイプがいるんだなぁと思ったり(だからこそ延王の言葉ってやはり深いと改めて思ったり)。
    鈴も祥瓊も思春期女子っぽい未熟さで、陽子との対比がわかりやすいと思ったり。

    後半を早く読みたくてウズウズする、そのくらい面白いです。

  • 2021年1月20日

  • 海客の鈴、元公主の祥瓊はそれぞれの理由から景王に会いたいと願う。最初は自分の不幸を呪うだけだった彼女たちは、偶然会った人々によって少しずつ変わっていく。一方その頃景王陽子は一般人の暮らしを知るために街に降りてきていた。
    「私が一番かわいそう」自分を憐れみながら生きても何も変わらない。下巻で陽子と会う彼女たちは、陽子から何を感じるのだろう。

  • 鈴 不幸自慢が癖で起こっていること全ては他人のせいにする

    祥瓊 自分だけがかわいく苦労知らずで他人を妬む

    同じ女としてこういう人いるよな、人としてもこういう一面は多くはないけど持ち合わせていることも多い。

    楽俊はいい教えを沢山したので成長できるいい出会いになったが、果たして変わるのか。

    采王黄姑が鈴へ向けて言った言葉が心に残った。

    生きるということは嬉しいこと半分、辛いこと半分なのですよ。
    人が幸せであるのは、その人が恵まれているからではなく、ただその人が幸せであろうとしたからなのです。苦痛を忘れる努力、幸せになろうとする努力、それだけが人を真に幸せにするのですよ。

  • 集中しないと人物がわからなくなる

  • 少女達と共に成長したい。

  • 迷う陽子。いじける鈴。僻む祥瓊。実年齢はさておき、見た目の年齢はほぼ同じな3人の女子は決して交わることのない人生のように見えた。「同じ歳頃の女王だから」目的はことなれど、目指す場所は鈴も祥瓊も同じだった。だが、その道のりは容易ではなく、己の愚かさ、幼さが露呈するばかり。一方の陽子は大胆な行動を取る。景麒の憂は杞憂で終わるのか。それぞれの道を歩み始めたはずの楽俊が再び陽子の道に明かりを灯す。祥瓊と出会った楽俊は変わらず楽俊で、そう、彼の賢さに救われるのは、祥瓊もまた同じなのだ。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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