- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062694773
作品紹介・あらすじ
僕は、兄が苦手だ。
イヤな奴だからとか、いじめられてるからってわけじゃない。
迷惑かけられてるわけでもないし、一緒にいて恥ずかしいような容姿でもない。
むしろ、その逆。
兄の廉太郎はイイ奴だし、クラスの女子に写真見せたら一二〇パーセント「紹介してっ!」って頼まれるレベルの美形。おまけに背も高い。
性格は、のんびりしててやさしくて、たぶん僕が頼めば、自殺する以外のことならなんでもやってくれるんじゃないかと思うくらいの弟思い。
いや、もしかしたら「死んで」って言っても「別にええよ」って言いそうで怖いくらいで。
だから、冗談でも「死ね」とか言えないんだよな。
ああ、そっか。たぶん、そういうところがイヤでイヤでたまらないんだと思う。──本文より。
橘廉太郎と弦次郎は年子で同じ学年の高校一年。
もともと仲が良い兄弟だったはずの二人だが、
子どもの頃に二人で一緒に習っていたバイオリンのせいで、
少し仲がぎくしゃくしてしまっていた。
バイオリンとクラシック音楽を心から愛する弟の弦次郎よりも
何でも軽くこなせてしまう兄の廉太郎のほうがコンクールの成績が良かったからだ。
弦次郎の気持ちを感じで早々にバイオリンをやめた廉太郎は、その後も特に何にも熱くなれるものがなく、モデルのバイトをしてみたり、祖父の経営する病院をつぐために医者になるべく淡々とした学校生活を送っていた。
そんな廉太郎はある日、スパニッシュギターに出会い、初めて心を動かされる自分に気がつく。
兄はギター、弟はバイオリン。
『ビートキッズ』の風野潮氏による、少年たちの音楽青春エンターテイメント小説。
感想・レビュー・書評
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兄弟がしだいに仲良くなっていくというのがものすごくいいと思う(^O^☆♪
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面白かった〜。
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フィギアスケート男子を描いた「クリスタルエッジ」シリーズスピンオフ作品。「クリスタルエッジ」にクラスメイトとして登場した廉太郎とその兄弟が主役。祖父との確執と2人の生きる道選びを描く。おそらくシリーズ化される
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年子兄弟だけど生まれ月の関係で同学年の廉太郎と弦次郎。弦次郎の通う私立校に廉太郎が高校から編入することになって、弦次郎は「お互い干渉しない」ことを要求。しかし、過去に起きた事件をきっかけにして、お互い自分自身に向き合うことになる。
兄弟姉妹へのコンプレックスは 、自分の嫌な部分と向き合うことになり、できれば触りたくないところ。プライドの高い思春期のもわもわ、イライラはよく出ていた。ただ、フィギュアをする同級生の存在は余計だったか?
イラストも好みではない。共学なのに女子の存在はほとんどなく、男子ワールドで完結しているのも不自然な気がした。