最後の国産旅客機YS-11の悲劇 (講談社+α新書 15-1C)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062720151

作品紹介・あらすじ

いまから四十年も前に産・官・学が一体となり、広く国民から支持されてスタートしたYS11の事業だが、グローバル化がキーワードになっている現在から見れば、それは貧しくて経済力もなかった当時の日本が、いきなり"グローバルスタンダード"を獲得しようと挑んだドン・キホーテ的ともいえる試みだったのである。量産して世界十二カ国のエアラインにも輸出を果たしたが、大赤字を出し、「今後も改善の見込みはない」として生産は中止された。戦後最大の航空機プロジェクトで、「技術的には成功したが、経営的には失敗した」と一言でかたづけられたYS11の事業を振り返る時、そこには今日、学ぶべき負の教訓もいたるところに見いだすことができる。

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    いまから四十年も前に産・官・学が一体となり、広く国民から支持されてスタートしたYS11の事業だが、グローバル化がキーワードになっている現在から見れば、それは貧しくて経済力もなかった当時の日本が、いきなり“グローバルスタンダード”を獲得しようと挑んだドン・キホーテ的ともいえる試みだったのである。
    量産して世界十二カ国のエアラインにも輸出を果たしたが、大赤字を出し、「今後も改善の見込みはない」として生産は中止された。
    戦後最大の航空機プロジェクトで、「技術的には成功したが、経営的には失敗した」と一言でかたづけられたYS11の事業を振り返る時、そこには今日、学ぶべき負の教訓もいたるところに見いだすことができる。

    [ 目次 ]
    序章 巨大プロジェクトの教訓
    第1章 夢と思惑を乗せた初飛行
    第2章 「技術的には成功、経営的には失敗」
    第3章 政治にふりまわされる宿命
    第4章 「お役所仕事」の末路
    第5章 「YS11」と「零戦」開発の思想
    第6章 時代が生んだプロジェクト
    第7章 エアラインが育てあげた名機
    第8章 ハイテク機以上の信頼性の高さ
    第9章 名機「YS11」は今日も飛ぶ

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著者プロフィール

前間 孝則(まえま・たかのり)
ノンフィクション作家。1946年生まれ。石川島播磨重工の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に20余年従事。退職後、日本の近現代の産業・技術・文化史の執筆に取り組む。主な著書に『技術者たちの敗戦』『悲劇の発動機「誉」』『戦艦大和誕生』『日本のピアノ100年』(岩野裕一との共著)『満州航空の全貌』(いずれも草思社)、『YS-11』『マン・マシンの昭和伝説』(いずれも講談社)、『弾丸列車』(実業之日本社)、『新幹線を航空機に変えた男たち』『日本の名機をつくったサムライたち』(いずれもさくら舎)、『飛翔への挑戦』『ホンダジェット』(いずれも新潮社)など。

「2020年 『文庫 富嶽 下 幻の超大型米本土爆撃機』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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