- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062722605
感想・レビュー・書評
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僕達が、普段使う「ひきこもる」という意味と、名詞としての「ひきこもり」は、全く内容が違ってくる。
ひきこもり、という精神病の名称はないので、あいまいに使われがちであることから、この著者の解釈で、まず、狭義の「ひきこもり」と広義の「ひきこもり」にわけ、世間一般にいわれる引きこもりを狭義のひきこもりと定義し、その対応策を探っていく。
カウンセラーは、アドバイスを与える存在ではないそうだ。いわば自分の鏡であり、カウンセラーに向かって話すことで、自分の内面が見えて来たり、自分の気持ちを整理したりできるようになるんだそうな。そのためにカウンセリングは大変長い時間を要するんだって。
僕がカウンセリング受けてたとき、僕はなにか自分の道を開いてくれるような新しい考えを提示してくれることを期待してたのに、ただ僕の話を聞くだけだったカウンセラーに落胆してたりしてたんだけど、なるほど、カウンセラーの存在意義を僕は勘違いして解釈していたわけだ。カウンセラーは全く正しい姿勢で望んでいたんだな。納得。
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838円
学校は束縛状態。よく学生は自由と言われているが、そういうわけではないと筆者。
筆者は社会人になってひきこもりが解消された。
束縛からの解放は社会にでるとは限らない。
彼らの理想的な自己実現が達成されなかったことが引きこもりの理由。
自分が外に出たいのに出ていけない理由がわからない、変えたいのに何をしたらいいのかわからない、
ひきこもりは外に出たいのに出られない。鬱のひきこもりはやる気、ネガティブで外に出るエネルギーがない状態。
ひきこもりの人は何かしらやりたいことがある、それにアプローチをする、互助活動や電話相談を行う。 -
降り積もった感情の「析出」
不登校の内の引きこもり化、
引きこもりの内の元不登校はどちらも3割
不登校と引きこもりは別物
不登校は学校制度の束縛感からの逃避、
引きこもりは社会からの完全な撤退
狭義の引きこもりとは、
自分でも原因が分からず混乱している人のこと
家で創作などのやりたいことがある人や、
病気で出られない人のことではない
引きこもりの定義は歴6ヶ月以上とする
半年を超えると一生出られないことを恐れ始める
引きこもりの種類
・社会が怖い
・自意識過剰で人目に触れるのが恥ずかしい
・自己愛で自分は特別と思い込む
・無気力で目標がなく、引きこもるのが楽しい
このタイプが有名だが、
他の場合は決して楽しんではいない
現状から脱したいと思っているなら無気力ではない
価値観の多様化で引きこもりが認められた、
珍しくなくなった
と同時に、個性ではなくなってしまった
「今は出られないんだね」と事実だけ声をかける
その先の、じゃあ…という余韻や、取引はNG
家庭環境、子育てが原因ではない、
原因探しに意味はない -
【こんな人にお勧め】
引きこもりについて学びたい人
【お勧めのポイント】
医師から見た視点に触れることが出来る点 -
「ひきこもり」という一言で片付けられてしまう問題を丁寧に解きほぐし、その解決を示してくれる。
いずれにしても、治療に「長期かかる」というのが、この問題の難しさだ。 -
[ 内容 ]
ひきこもりは「雌伏」の時期、小さな一歩からの脱出法。
[ 目次 ]
第1章 「ひきこもり」とはなにか
第2章 「ひきこもり」の症状と経過
第3章 「ひきこもり」の社会的背景
第4章 本人は今、なにをすべきか
第5章 家族はどう対応すべきか
第6章 医療機関はどのように利用すべきか
第7章 可能性の模索
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
思った以上になおりにくいと思う。
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これから読んでみたい本。
「臨床」という言葉に弱い私。