- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062730648
感想・レビュー・書評
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1話目で脇役だった人が2話目の主人公に、2話目での相手役が3話目の主人公に・・・と、リレー形式で主人公が変わっていく短編集。
短編集の描き方としてはとても面白い。
ただ、林真理子氏の小説は、一人の女性の生き様をじっくり読み耽りたい。なので数十ページで視点が変わってしまう短編集は、やや物足りなさを感じ、中頃はだれてしまった。
最終話は、展開に驚き、緊張を感じ、うまくまとめたな~と嬉しい悔しさがあった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これまた、色々と考えさせられました。不倫する側だけじゃなくて、される側の歪んだ一面も描かかれているから、あまりやるせない気持ちにはならずに済んだ。
前から思っていたけど、いびきをかく妻になりたくないです。可愛い寝息をたてたい。これ切実!だって、百年の恋も冷めそうじゃない?
それから、ガードはもっと固くあるべきだった。忘れられない女!
最後の夫婦が一番良い、かな。歪んでるけど、嫌らしくない。 -
実をいうと、林真理子さんの本を初めて読みました。
何から感想を述べればいいのか、わからないくらいスゴイ所だらけでした。
男性一人称の所は最早、男性が書いた以上に、男の感覚で書かれていて、
思わず、感嘆の笑いをこぼしました。尊敬です。
なるほど文学賞の選考であれだけブッタ斬れる訳です。 -
考えさせられる本だった。日本のオンナの人生とはこうゆう事なのだろうか。
登場人物一人ひとりが短編にまとまって話がつながりながら展開を見せる、林さんによくあるパターンの小説。 -
主人公がバトンタッチする短編集。
自分が人に言えないことをしているからか
誰にでもどんなちいさなことでも秘密があるんだと
落ち着こうとしたのかもしれない。 -
林真理子はうまいねー。
いつ読んでも面白いレベルを軽くクリアしてくれる。
何か、軽い気分で読書でも楽しみたいわ、という時にうってつけの作家です。
12の連作が収められたこの作品も、面白い面白いとあっという間に読んじゃいました。
終りから二つがとても美しくて好きです。 -
そう来たか……!というのが正直な感想。もともと男女の機微を抉るのが得意な人だと思ってたけど、それだけで纏めるのは乱暴すぎると反省。男女のみならず人という観点で、性を中心に人をつぶさに描いてる。読みやすいのに深い。抉られる。
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初読みの林さんの小説。合わなかった…。あたしがお子ちゃまなのかも。エゴ満載で後味悪くて、もういいです~って感じでした。時がたったらまた読むかもです。笑
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1話目の脇役が2話目では主人公になり、
2話目の脇役が3話目では主人公になり…という連作小説。
見る側が見られる側へと視点が次から次へと変わっていく。
同じ出来事でも視点が変わると、全く違う出来事になることを再認識した。
多かれ少なかれ、誰もが他人には言えない秘密を持って生きていることは確か。
体外的には平凡に生きてるように見える人にもやっぱり「秘密」があるんだろうなと思わされる。
でも、秘密は秘密で終わらせないと、不幸を呼ぶ。
自分にも、まわりの人にも。 -
【今彼は秘密の濃さに酔っている。】
秘密を抱えた人の行き着く先は。。。
なかなかおもしろい。さくさく読めるし、リレー形式で主人公が変わる。
こういった形式の小説好きだな。