死体を買う男 (講談社文庫)

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著者 : 歌野晶午
  • 講談社 (2001年11月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062733151

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死体を買う男 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 『葉桜の季節に君を想うということ』以来の歌野晶午。
    小説の中の小説として、江戸川乱歩と萩原朔太郎が推理に乗り出す、これはいかにも乱歩の文章らしさを匂わせる。その小説を読んでいる今の時代の作家は、もう若くはなく、しかも若いうちに筆をおいていて、過去の作品が得た評価の高さで今の生活があるような作家、という設定。その二つの話が最後の謎解きで、なるほど、こう来たか!という感じで大団円。しかし、欲を言えば、最後の一行から更なる謎解きを期待してしまう。あとは勝手に読者が楽しめ、ということかしら。

  • 今まで読んだ本と全く違う趣向で、ほれぼれ。
    作中作には江戸川乱歩が出てくるから、古典ミステリィ好きにも楽しめると思う。

  • 江戸川乱歩の遺作として発表された「白骨記」を巡る、作中作形式のミステリー。
    月恋病、女装の美青年、詩になぞらえた自殺死体。不気味な始まりに反して、語られる真実は生々しく現実的。読者を騙すことに重きを置いた「葉桜の季節〜」よりも楽しく読めました。
    でもそれだけでなく、第四章からの急展開、タイトル「死体を買う男」へと繋がる一連の流れには感動しました。
    特筆すべき奇抜さはありませんが、全体的に綺麗にまとまっていてすらすらと読める作品です。萩原朔太郎、いいキャラしてる。

  • この人の作品は、しかけは面白いんだが、物語としてはあんまり面白くない(なんかスッキリしない)のが欠点。

    ちなみにタイトルもアナグラム。「遠い過去を慕う」

  • これはとても読み応えがあった。
    プロット、ディテール、キャラクター…、すべての要素がもう完璧に近いんじゃないかと思うぐらいに存立していて、紛れもない徹夜本の1つ。

    由緒正しく、どこか懐かしい古典ミステリーの文体を見事に踏襲した作中作も見事なら、それをパッキングしている外箱もまた見事。
    また、江戸川乱歩のみならず萩原朔太郎を登場させ、あまつさえ彼に名探偵の役どころを演じさせているとは、なんという奇想か。
    読了して初めて腑に落ちるタイトルも抜群にいい。

    それにしても、今文壇でミステリーと呼ばれる分野で活躍している作家の中には、乱歩の薫陶を受ける人たちのなんと多いことか、ということを改めて感じさせられる。
    著者の歌野晶午氏の書く世界は実に幅広く、この小説のようなテイストの作品はどちらかというと少ないと思うが、それにしても乱歩ワールドの王道を押さえた上で、さらに二重三重に捻りを加えて現代の目が肥えた読者をも唸らせるミステリーをここまでの完成度で書き切るとは、いやはや恐れ入る。

  • 作中作の形式を取った作品。乱歩の作風をまねた作品にサイドストーリーがあり、さらにその真相は…と仕掛けがいくつも用意されている。
    満足。

  • ある小説を展開していきつつ、本題の作品があります。混乱することもなく、読み進めていけます。トリックというか、話の展開は先がよめてしまいましたが。全体的に重めの作品です。

  • 作中作物

    結構面白かったなぁ歌野さん結構読んだけどこれまた雰囲気が違って良い。
    私の中で歌野作品では結構上位。

  • *乱歩の未発表作品が発見された!?「白骨記」というタイトルで雑誌に掲載されるや大反響を呼ぶ――南紀・白浜で女装の学生が首吊り自殺を遂げる。男は、毎夜月を見て泣いていたという。乱歩と詩人萩原朔太郎が事件の謎に挑む本格推理。実は、この作品には二重三重のカラクリが隠されていた。奇想の歌野ワールド! *
    乱歩風の文体が独特で、シーンが交互に入れ替わるため、多少の読みにくさは否めない。が、さすがは歌野さん、このラストに持ってきましたか!と唸りました。読みにくさを我慢してでも読む価値あり。

  • 少年時代、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを読んで育った私にとってはなんだか懐かしい文体であの頃のようなワクワクした気持ちで一騎に読みきることができました。
    ラストはそういうことだったのか。と全てが繋がった感じでスッキリと終わることができました。

  • 作中作形式の1冊。
    読み終えてみるとカナリ複雑な構成となっているのだが、読んでいる時は、それほど抵抗感なく読み進められた。
    秀でた構成力と文章力を感じる。

  • 西崎和哉という無名の作家が「白骨鬼」という江戸川乱歩が主人公の小説を,作者が分からない小説として発表する。細身辰時というミステリ作家は,西崎に対し,「白骨鬼」を自分の名前で発表したいと告げる。西崎が首肯しないと,裏から手を回し,最終回に当たる第三回を雑誌に掲載させないという手段を取り,自分の名前で発表するように,西崎に迫るというストーリーの話。
    作中作の「白骨鬼」は,江戸川乱歩がワトソン役で,萩原朔太郎が探偵役になっている。この作品は,江戸川乱歩好きなら楽しめるのかもしれないが,そういった加点要素がないと,全く楽しめないというレベルではないが,及第点以下の作品でしかない。
    真相は,「白骨鬼」は,実際にあった事件をベースとして,西崎が登場人物を江戸川乱歩にしたという設定になっており,細身こそが,「白骨鬼」のモデルとなった事件の真犯人で,遺作として自分の犯罪を告白する形で発表したかったというものになっている。
    意外性がないわけではないが,ミスディレクションとなるような仕掛けがないので,真相を聞いても「ふーん」としか思えないのが残念。材料は一流だが,うまく料理できていないという印象がある作品。シンプルでそれなりには楽しめる作品ではある。★3で。

  • 作中作は頭が混乱しがちだけど、この作品はとにかく読みやすい!するする読めるし描写も目に浮かぶようだし、月恋病などの幻想的な序盤から心をがっちり掴まれた。予想外の展開も盛りだくさんでとっても面白かった。
    夢物語でよいのだ、からの、あれはすさまじい。

  • ふだん読まない時代がかった文体に最初は馴染めなかったけれど、だんだんその雰囲気を楽しめるようになりました。途中長く感じるところがありながらも構成が凝っていて面白かったです。凝っている分考えながら読む時間が長くてすいすい進まなかったのかも。タイトルについては読み終えてから一生懸命考えてどうにか着地点見つけました!

  • この方の本は初読。面白かった。~と見せかけて実は!という展開が終盤まで。入れ子の構造と、乱歩調の文体、萩原氏のテンションの高さも好き。

  • 推理小説で面白かったです。

  • 他の作品「葉桜の季節に君を想うということ」を娘からもらった時「あっこれパス」て思ったが仕方なく通。題名から甘いハーレクィーン物語を覚悟してたがご存知の通りの大傑作。以来この人の作品に注意してた。
    アマゾンにて題名とキャッチコピーに惹かれて購入。
    この人いったい何歳って思うくらい昭和20年代生まれの感覚にストライク。
    「フランスへ行きたしと思えどフランスはあまりに遠し・・」の詩と朔太郎とをリンク出来るのは我々迄くらいと思ってたが、さにあらず。
    うま~く朔太郎の詩とこの作品を内容に混ぜ合わせてる。私は国語2なのになぜか朔太郎だけは好きったので、作品のキャストに登場させてくれたのもウレシイ。又登場させる必然性も大いに納得。
    年令から逆算して戦前の大衆文学に興味をもたれたのは12歳くらいでは。
    っていうのが私の中学高校時代に戦前大衆文学のプチブームがあってイロイロ再出版されてた。
    私も、乱歩含めてその他「新青年」作品等にドップリと浸れた時代です。
    乱歩、新青年作品数編、月に吠えるの3つを読んだ事がある人にはたまらないノスタルジーを感じる。
    読まれて無い人でも一級のミステりーとして満足できる。

  • 江戸川乱歩の未発表作と言われる”白骨記”に書かれている女装学生の首つり事件。。。なんとも怪しい事件ですが、この事件の背後にはドロドロとした人間関係が。白骨記内のノスタルジックな描写や休筆中作家・細見のキャラクター、ありきたりだけどちょっと捻ったトリック等、結構おすすめの作品です。

  • 構成にこだわったミステリー。アナグラム。
    約5年ぶりの再読。前回よりも楽しめた。
    タイトルいいですね。
    死体を買ったのは誰?死体とは誰?(何?)
    派手さはないが、細部まで楽しめる。

  • 最後の展開はなかなかよかった。

  • 普通に楽しく読めた。
    作中作はまさに江戸川乱歩が書いたかのような筆致。

    乱歩ファンや萩原朔太郎ファンならもっと楽しめるか。あるいは怒り出すか。
    どっちだろう?

  • 歌野氏の本を読むのはこれが初。
    江戸川乱歩と萩原朔太郎が探偵するときいて両氏が大好きな私はもうそれだけで飛びついた。
    え?真相もしかしてこれかな…簡単すぎない?と油断してたら二転三転あったので良かった。
    まさに私は「表面を見ただけで、したり顔で結論を出してしまった。」ということだったんだなぁ。

    作中作の『白骨鬼』は乱歩を意識してるんだろうけどそこまで文体が似てるわけではないなぁと思った。
    まぁ『屋根裏の散歩者』『白髪鬼』など乱歩好きにはたまらない題ばかりでわくわくはしたけども。

    私は乱歩と朔太郎が出てるだけで面白かったからいいけど、両氏、特に乱歩の作品を読んでないとわからないネタとかもあるので二人をよく知らない人が読んだらと考えるとミステリ的にはそこまで目新しいこともなく★3といったあたりかな。

  • トリックとか展開とかで度胆を抜かれるとかはないんだけど。どんでん返しってほど意外でもなかった。
    作中作の「白骨鬼」の雰囲気がやっぱり好き。
    乱歩&朔太郎コンビの掛け合いとか、二人の作品に紐づけがあったり。そういうのを楽しむ作品なのかと思った。
    でも、「死体を買う男」のタイトルがつけられた意味がまだしっくり来てない。何か気付いてないのかも…

  • 10/18→10/21読了。最初は乱歩風の文章が少し読みづらかった。しかし中盤からはページをめくる手が止まらない。一転で終わらないとろこが歌野さんっぽい。

  • この人を作品を読んだのは「長い家の殺人」以来。江戸川乱歩のオマージュかと思ったが、そんな雰囲気でもない。ミステリーとしてそれなりに面白いけれど、あっと思わせるほどの凄さはないように思う。

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乱歩の未発表作品が発見された!?『白骨記』というタイトルで雑誌に掲載されるや大反響を呼ぶ-南紀・白浜で女装の学生が首吊り自殺を遂げる。男は、毎夜月を見て泣いていたという。乱歩と詩人萩原朔太郎が事件の謎に挑む本格推理。実は、この作品には二重三重のカラクリが隠されていた。奇想の歌野ワールド。

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