ストーカー・夏美 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062737791

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  • 好意を寄せてくれている女性がいる。
    だから部屋に転がり込み、彼氏になり…だったのに。

    子供までできて、愛情を注いでいる主人公。
    けれど妻たる彼女は? という状態。
    さくさくと話は進むので、読みやすかったです。

    親にどう育てられてきたか、どう育ててほしかったか。
    あの時、自分に何が欲しかったのか。
    そんな事が分かっていれば、こうならなかったかも?
    とはいえ、生き方を固定してしまったら
    もうこうなるしかないかと。

    しかし、向き合うにも話をするにも
    辛いだろう性格の彼女、でした。

  • 読み終える頃、涙が出てきた。
    深くは語れない。上手く伝えられない。

    人間は脆くて儚い。
    でも、尊くて愛しい。
    だからこそ、人は人を求める。

    主人公シュウが持ってる親としての愛情を、当たり前のように失っている人もいる。上手く愛せなくて、もどかしくて、心も身体も傷つけることしか出来ない人が、この世界にはたくさんいる。

    そんな人たちだって、本当は苦しいのかな。

    主人公シュウは、ただ幼いユリとサクラの強く繋がれた手を離したくなかっただけ。二人のその気持ちを大事にして、これから二人と楽しく過ごせればいいだけ。

    本当は、それが親としての一番大切な気持ちなのかな。

    なんて、、、結婚も出産も経験してないから、親になった時の気持ちを想像するしか出来ないけど。

    シュウとユリとサクラ、みんなが幸せに笑えるといいな。

    読み終えた後、遊園地デートの話を自分で考えて楽しい気持ちになった。ユリとサクラが、キャイキャイしてそう。

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著者プロフィール

大阪市生まれ。一般社団法人WANA関西代表理事、SEP研究所所長。元龍谷大学准教授。貧困家庭に生まれ児童虐待やパートナーからのDVを経験する。女子刑務所刑務官、会社経営などを経て、2008年に大阪市立大学大学院で博士号(創造都市)を取得。家族暴力の当事者支援を20年以上にわたり続けながら、WANA関西(1995年創立)、児童相談所、福祉施設などで自尊感情回復のための心理プログラム「SEP」の実践研究を行っている。著書に『親に壊された心の治し方 「育ちの傷」を癒す方法がわかる本』『親の支配脱出マニュアル』(講談社)ほか多数

「2022年 『親のことが嫌いじゃないのに「なんかイヤだな」と思ったときに読む本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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