中国の歴史04 三国志の世界(後漢 三国時代)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062740548

作品紹介・あらすじ

流浪の英雄、蜀の劉備。中国詩文に一時代を画した魏王・曹操。老獪な現実主義者、呉の孫権。そして朝鮮半島・邪馬台国をめぐる国際関係。小説『三国志演義』を手がかりに東アジアの戦乱と外交を解き明かし、華麗なる大抗争の実像に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 後漢末〜三国時代の歴史を纏めた本としては質量ともに充実しており、演義から正史に興味を持った人にもお薦め。三国動乱による革新や後世への影響、文化(文学)、宗教、異民族(周辺地域)にも筆が及び、物語世界をより拡げてくれる。朱然墓発掘の成果が盛り込まれているが、曹操高陵発見以前の刊行。今後研究が進み、新たな三国時代の実像があらわれることに期待。

  • 基本的に小説や漫画、ゲームからの知識が過半数を占めていた自分としては演技と正史の違いを解説しながら、実際の歴史について書かれた当本は大変に楽しく読めた。
    魏蜀呉に関し、特別偏った思いは持っていないけど、魏蜀と比較し、目立たない存在と捉えがちな呉が想像以上に大きな存在であったことをしれたことは嬉しい。また、蜀の内部事情が複雑であったことも中々に面白かった。
    また、三国の関係だけではなく、当時の文化や常識などを知ることができたし、中国と周辺諸国との関係の話も今に繋がる部分が見えて、面白かった。

  • この四巻目では、中国古代の後漢から群雄割拠していた三国時代まで解説されています。

  • 良く知られた三国志の時代の話であるだけに、この内容の薄さは残念でした
    正史について書かれたものならこれより詳しいものがいくらでもありますので、入門として初めて手に取る以外にこれを読むべき理由は見当たりませんでした

  • 学生時代に出逢った本の中で一番三国志について勉強になった本です。解説も分かりやすく全体的に読みやすいのでお勧めです。

  • 三国志の本はたくさん有りますが、概説書というと、なかなかないんでないのん?
    後漢か魏晋南北朝にドッキングされちゃうといか。

    演義と比較しながら史実を説明してくれます。
    紙や仏教、今で言うディベートの文化も最新の研究を踏まえながら解説。
    さらに、呉の天下二分戦略や、魏、蜀、その他の外交戦略についても説明してくれます~~

  • 付属資料にあった通り呉末期に優しい資料
    この優しさが嬉しい

  • 三国志初心者も中級者も楽しめる良書。史書だけではなく、考古学観点からも三国時代を検証した章などもあり、楽しめます。

  • 文章が読みやすいですね。また、三国時代の歴史的意味、紙の普及や書体革命、「文学自覚」(魯迅)の時代などの観点が提起されています。正統思想に拘らない呉の孫権や魯粛の考えを強調している点が興味ぶかい観点です。彼らの考えをさぐることで天下に縛られないアジアの国際関係も可能なのではないかと説いていて、なかなか刺激的です。芸能や清談、在野の学者による儒教の総合化や、道教・仏教の普及も興味深く書いてあります。『演義』の成立も横目で睨んでいる所は芸が細かいです。

  • 中国の歴史シリーズイェーイ!!珍しく、そう…珍しくも呉を中心に見ている本なのですよ…!それだけで買う価値があるってもんですよ!ヒュウッ!

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著者プロフィール

元鶴見大学教授
著書・論文:『漢文と東アジア―訓読の文化圏―』(岩波新書、2010年)、『李白―漂泊の詩人その夢と現実―』(岩波書店、2012年)など。

「2024年 『古典文学研究の対象と方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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