- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062751773
作品紹介・あらすじ
外国人窃盗団に雇われ、通帳から現金をおろす出し子の男が最後に打った手は(「ラストドロー」)。住宅ローンに押し潰されそうな主婦が選んだ最後の仕事とは(「ラストジョブ」)。リアルで凶暴な世界に、ぎりぎりまで追い詰められた者たちが、最後に反撃する一瞬の閃光を描く。明日への予感に震える新境地の連作集。
感想・レビュー・書評
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7つの短編。怖くなった。
どの主人公も今更どうする事も出来ないでしょ。というところまで堕ちていて、死ぬか生きるかの究極の選択のみしかない状況にある。
絶体絶命でも一縷の望みにかけるのだけど、その道は蜘蛛の糸より細く頼りない。
こんなストーリー読んでたら明日は我が身になるんじゃないか?という変な恐怖感、焦燥感に包まれた。
もうこの本は忘れよう。怖すぎる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人生崖っぷち。ギリギリまで追い詰められた人達の短編集。
多額の借金を抱えた人達が、どうにもならなくなり一線を超える話が多い。
それぞれが悲惨で、救いがあったりなかったり。コール、シュートが後味が悪かった。 -
さすが石田衣良さんというべきか。短編小説とは思えないほど一つ一つの小説が面白く見応えがあった。ラストライド、タイトルもカッコいい。
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タイトルのLASTの意味は限界まで追い詰められた人が最後に取る行動は?ということだろうか。
まさにそんな内容の短編集で、文章は読み易くて短い頁に上手くまとまっているものの、好みではなかった。 -
おもしろかった!我が家の本棚にあったので
暇つぶしに読んでみたら、おもろい!
石田衣良さん、読みまくろうかな(笑) -
LAST RIDE 小切手金融
LAST JOB 住宅ローン、セックスボランティア
LAST CALL テレフォンクラブ、ホラー
LAST HOME 上野ホームレス かき屋のミチヨ
LAST DRAW 出し子
LAST SHOOT 経済システムとして完成されている現地の幼児売春
LAST BATTLE 消費者金融の看板を持つ男@新橋SL広場
AFTERWORD -
都築さん
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お金は人を狂わせる。
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なんとも悲しい話ばかりだなあ。
著者はこう言った話の取材をどう行うのだろう。
危険な匂いがぷんぷん。
「LAST」
行き着く最後なのかもしれないが、そこをもし突き抜ける事ができたなら
「LAST」はまだ続くという事なのだろうか。-
石田衣良さんを知ったばかりで、かつどはまりしていた頃(入り口はIWGPシリーズ)、手当たり次第に石田作品を手に取っていた時期に読んだ記憶が。...石田衣良さんを知ったばかりで、かつどはまりしていた頃(入り口はIWGPシリーズ)、手当たり次第に石田作品を手に取っていた時期に読んだ記憶が。。。
池袋だの上野だの月島だのの、明るく青春な「街モノ」(←自分の造語です)とうって変わった、暗めな作品だなぁという印象が。
(最近は石田さんを読むこともめっきり少なくなりましたが)・・
石田衣良作品のなかの、とっておきのおすすめ作品を一つ、書かせていただきますね。
「スローグッドバイ」
恋愛モノの短編集なのですが、すっごく素敵な作品でした。
機会があれば、読んでみていただけると嬉しいです。2020/08/20 -
私もIWGPシリーズにはハマりました〜
石田さんの作品は守備範囲が広いですよね。
石田さんの作品が好き、というのではなく石田さんのこの作品が...私もIWGPシリーズにはハマりました〜
石田さんの作品は守備範囲が広いですよね。
石田さんの作品が好き、というのではなく石田さんのこの作品が好きという感覚になります。
「スローグッドバイ」読んだことあるのに思い出せません。ブクログにもその時の気持ちを残していません。haさんにお勧めされて再読したくなりました。2020/08/20
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ダークな感じ、ハードボイルドな感じ、そしてミステリアスな感じ。
とても読みやすい短編集でした。 -
人生を追い詰められた人々の様々なLASTが描かれてある
大抵は借金をした人
雰囲気的にはIWGPっぽいんだけど、マコトみたいに解決してくれる人はいない
前に読んだときには、真っ当に生きてる人には関わりのない話だなぁと思ったものだけど
今や住宅ローンとは言え高額な借金をして月々の返済をしてる立場としてはちょっと身につまされる思いも少々
やはり僕としては借金のために家族は売れないなぁ
それをするぐらいなら死ぬとは思うけど、実際にそんな状況になったら揺らぐのだろうか?
まぁ、流されて危ない橋を渡る事はあるかもしれないけど
借金を返しても結局は悪い人たちからつけこまれる未来が見える
とまぁ暗くて悲しい結末だけでもなく、ちょっとした救いも描かれてあるけどね
僕はどんな人生の最後を迎えるのか、前よりは時々考えるようになった
石田衣良がよく描いている底辺の生活ではないものの、似たような感情は前よりは理解できるようになってしまったよ -
どの話も続きを読みたくなるほど面白かったです。
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いやー、さすが!って感じw
こういう衣良さん、好きだなぁ~~♪
リアルで凶暴な世界に、ぎりぎりまで追い詰められた者たちが、最後に反撃する一瞬の閃光を描く短編集♪ -
お金がらみのとってもダークな短編集。
それぞれの主人公の今後を読者に想像させる終わり方。
実際にこんな世界も有るんだろうけど、自分の事として考えると…てか、考えたくもないですね。 -
どうにも世の中から見放された人の追い込まれた最後の時間を描く。どうにかなったりならなかったり、人生は楽ではない。
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アホやなぁ、なんでこんなになるまで借金をするんだろう。もっとはやく事業を畳むなり、破産すればいいのに。(破産しても普通に暮らせる)。
でも、この作品はお金がなくなってからどうなるかがテーマなので人物たちがデフォで借金まみれになってるのは仕方ない。
ダークな話とちょっと救いのある話が交互に収録されてたのが良かった。
文は読みやすい。書き手の癖や作風なのだろうけど、小説の文章は「出来事」と「その出来事を受けて人物が抱く感情」の2ブロックに分かれるのだけど、出来事をダーッと書きがちで後者が少ないなぁとは思った。 -
暗っ!
重っ!
読んだことないくせに、なんか明るく爽やかな若者の話を書く人だと思い込んでいたので、かなりびっくり。
こんな話も書くのか。
でも、割と好みです。
最初以外、主人公がほんのり幸せになるのが良い。 -
短編のせいもあり、終わりがパッとしないなぁ。と読み進めていて思ったけど、なんだかやたら暗い内容だったせいもあり、パッとしない感じで終わらせてくれるせいもあり、読後感がさほど重たくないのは、石田衣良の作戦か?笑!?
パッとしないし、物足りない気もするけど、おかげでどんより暗い内容なのに後に引かない。
数秒で内容忘れそうなくらい軽いです。笑
重たい内容なんだけどね。
精神衛生上にいたっては、暗さをどんどん掘り進んで思いっきり貶める作家もいるけど、なんかこうまでして暗い内容ライトに仕上げるのもこれはまたあり!な感じでした!笑! -
全体的にダークな世界。幸せと対極にある世界だった。
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人生で追い込まれた人達が撃つ、最後の反撃を描いた物語。
『反撃』と言ってもそれが必ずしも正義では無いし、
現状をひっくり返すものばかりじゃない。
例えるなら『線香花火』。
火玉がポトリと落ちる寸前に一度だけバチッと爆ぜる事がある。
それは。とても美しかったり力強かったりする。
しかし、ポトリと落ちる事は避けれない。
この作品はそんな最後のバチッを描いている物語の短編集です。
よく知らないですが、
こういう小説もフィクションと言えどリアリティを持たすために取材をして、
事実を参考に書いてる事が多々あると思います。
そう考えると世の中には僕の知らない世界がまだまだあるンだと知らされました。
あと、石田衣良の書く小説に出て来る『追い込まれた人』って、
ほぼ借金で首が回らなくなった人なんですよね。
この作品も例外なくそんな感じ。
下手な精神的苦痛を題材にした作品より、
よほどリアリティがある。 -
ラストな話いろいろ。
ダークだ。
それもまた人生!? -
本当に後がない人の話がいくつか詰まってる
後がない気がしてる私が今これを読むのは、私にはまだ後があるって教えてくれてるのかな -
外国人窃盗団に雇われ、通帳から現金をおろす出しこの男が最後に打った手は…。
住宅ローンに押しつぶされそうな主婦が選んだ最後の仕事とは…。
リアルで凶暴な世界に、ギリギリまで追い詰められた者たちが、最後に反撃する一瞬の閃光を描く。
明日への予感に震える新境地の連作集。 -
追い詰められた人達が最後に擦るする反撃。追い詰められた環境で何をするかにその人の本質的な考えが表れる気がする。読んでて苦しくなる。
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2014.10.13 読完