- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062759731
感想・レビュー・書評
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悲惨だったり、凄惨だったり・・・書き手によっては、キツイことになりそうな話を、これまたさらりと書いて、印象として残るのは、優しさや温かさ、というね。。。 それでいて、生きること、死ぬこと、について、ふと立ち止まって思い巡らす、なんてことをしてみたくなったり。普段は心の奥底に眠っているような事柄を、小路さんの作品を読むと思い出し、引っ張り出して眺めてみたりすることがあるんですよね。
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後半の展開 (謎解き) にはもやもやと疑問が残るけど、主人公ギーガンやその周りにいる子どもたち、そして大人たちも魅力的。
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ほんわかとした優しいミステリーだった。人は自分を映し出す鏡。ミステリーそしてではなく、大切なものを見直すための優しい物語として、もう一度読みたい。
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2014/11/8図書館から借りてきた。
興味深い言葉だ。
「好き」
「好きな人には、何かをしてあげたいよね。喜ぶ顔が見たいよね。そういうもんだよ。」
「そうですか」
私も、子供の頃、何も世間を知らない自分が、段々と世間というものが、明かされて、開けていく様な物語でした。その頃の自身の過去の記憶を思い起こす作品です。解説者はそれをノスタルジーと言っています。 -
沢山人が死ぬのに、淡々と粛々と進んで行く、どこかほんわりして切ない物語。
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『空を見上げる古い歌を口ずさむ』の続編(?)。ベイサンとの会話で『空を』の後日やと分かる。人物名を忘れてしまったので『空を』が手元に無くて確認出来ないのが辛い。 3作目は無いんかな?その後のギーガン達が気になるし、鎌倉のばあちゃんとか黒いコートの男とか何者なのか気になる。 自分も子供の頃は自転車のスタンドは使わずにガシャンと倒して置いてたんで懐かしかった。 不満は残るけど好きな作品でした。
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義眼の少年が、数々の死体の第一発見者になる。
そんな血生臭いと思われる物語の始まり。
しかし、そこは小路氏。
距離感の取り方が上手く、陰惨な雰囲気はまるでない。進んでゆくに連れ、そのどこにでも漂う温かさ。
彼が描く物語には、いつも温かさがともなう。
本書に限っては、日常に忘れた何かを思い出させてくれる一冊。
児童文学に向いていると思う。
随所に出てくる、音楽や本を見ると彼らしさを感じられる。 -
空を見上げる~の続編的作品。ただ前作と比べるとスケールダウンは否めない感じ。悪くはない。悪くはないんだけど切なさ、哀愁感がちょっと足りないか。