- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062769280
作品紹介・あらすじ
車を盗まれがっくりしていると、翌日お詑びの手紙とオペラのチケット付きで戻ってきた。「洒落た泥棒じゃないか」とオペラに出かけて帰ってみたら家は空っぽ-。スリも泥棒も、つきまとう男たちも、個性的で限りなく人間くさい国、イタリア。この国に恋して四十年の著者が贈る、爆笑エッセイ&ガイド。
感想・レビュー・書評
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奈倉さん→米原万里さん→田丸さんへの連想で。米原さんの本でシモネッタと命名されてたので大体この本の性格は想像ついたけど、下ネタもここまで明るく描かれたら何も言えない。少し前の愛すべきイタリア体験記であり青春記である。
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通訳を長年やってきた著者による、イタリアの旅行ガイド兼エッセイ。
タイトルのとおり下ネタ風味。本書に登場するイタリア人男性は、二言目には口説くわエロ話題を振るわ夜這いにくるわ、実際こんな言動をされたら恐怖でしかない…と思うのは自分にそちらの文化耐性が無いのだろう。エッセイで読む分には突拍子もなくて笑える。
下ネタだけでなく、治安の悪さや貧富の差、日常の暮らしにくい部分についてもかなりあけすけに書かれている。
にもかかわらず、本書で紹介されるイタリアはものすごく魅力的だ。風景や建築物の美しさ、食べ物の美味しさ、享楽的で親切な人々。一度行ってみたい、と思わせてしまう。著者がこの国の実情を深く知りつつも、欠点を含めて心から愛している様子が伝わってくる。
巻頭の地図と引き比べつつ読む。地理にはさっぱり疎いので、こういうガイド兼エッセイの方がかえって土地柄が頭に入る。イタリアはフランスとスイスとオーストリアと接していて、スイス国境付近は国民性もだいぶ異なるという話等が面白かった(第4章 ルガーノ)。 -
海外を舞台にしたエッセイ本というと、比較的キレイな話が並べられ、読み終わった後に紹介された地への憧れが募るものが多い。
田丸さんのこの本は、良い意味でもそうでなくても、本当のイタリアの姿を紹介してくれていると思う。
日本に住んでいたら想像もつかないような生活話の数々を赤裸々につづってあり、現実ってこうなんだよねと。
ちょうど海外に行けず日本におとなしくしてないといけないこの時期にこの類の本を読めたのは、疑似旅行体験できた気分で非常に良かった。 -
再読。
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この本を読んでイタリアへの熱が冷めた当方は小物ってことですか。でもムカついてくるのが抑えられんのやから仕方なし。
結構な不公正がまかり通っていること含めて「人間的」とか言われてもそれはないわ、って感じ。どうやら他のヨーロッパの国(特に北方面)の冷たい視線を浴びているようだが、それもむべなるかな。真面目に社会と関わり合っているのが馬鹿らしくなってきそう。 -
イタリアの本を読む度に良いイメージを砕かれていく。この本でも助兵衛や盗っ人ばかりで、これで国としてよく成立しているなと驚くばかり。
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(リリース:駄々猫さん)
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イタリア語通訳者の田丸公美子さんのイタリア紀行集。各地の人々の気質の違いや見どころ、現地でのトラブル、地元の人との交流など興味深い。
イタリア人男性の女性好きはあっけらかんとして微笑ましい。女性はお誘いがたくさんあるそうで、気を付けたほうがいいみたいだ。シモネッタ(下ネタ)というタイトルにふさわしく、男女の話もたくさんでてくる。ただし、意識しすぎで、後半食傷気味になってくるのは否めないが。著者が若い頃(1970年代)の話が中心で、相当モテたようだ。
この本に出てくるのは、毛皮のコートとハイヒールを身に着けて高級レストランやホテルに行く感じなので、そういったちょっとアッパーレベルな旅をしたい人には参考になるかもしれない。 -
花泉図書館。
米原さんの通訳仲間、シモネッタこと田丸さん。さすがあだ名だけある、そしてアモーレの国イタリアの言語を操るだけある、テンポの良い赤裸々話が満載!
しかし、つくづくイタリア人男性は「女性」がいないと生きられない(いい意味で)本能の塊みたいなもんですね。女性と目を合わせたらウインクするのは義務ですもんねwwそんなイタリア人男性の「風俗」に対する感覚の考察がとても興味深い(笑)。 -
イタリアとイタリア人に対する愛情あふれる、
ちょっと笑えて、シモネッタだけどさらりと
品を失わず。
この本読めばイタリア行きたくなりますよ。
椎名誠氏に倣い、
紀行文を滞在中に読んでみましたが、
最高の贅沢ですね。