丸太町ルヴォワール (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773690

感想・レビュー・書評

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  • 東野圭吾、湊かなえ、道尾秀介と最近人間ドラマとしておもしろいミステリは読んでいましたが、この本のように純粋にパズルとしておもしろかったミステリは、久々に読んだ気がします。
    舞台は地味だしトリックらしいトリックはないのですが、とにかく「どんでん返しの楽しさ」というものをこれくらい徹底的に追求した本というのは見たことがありません。さすがに人工的すぎるというところで批判的な意見もあるみたいですが、僕はばっちりとツボにはまりました。
    初めて読んだ作者でしたが、続編があるようで、それもぜひ読んでみたいです。

  • あえて言えばリーガルサスペンスだろうが、決定的に違うのは騙し合いだということ。私的裁判のため証拠の正当性より見せ方が全て。
    また構成としてもほとんど調査シーンは無し。双竜会という擬似法廷での対決がメインでそこからストーリーが二転三転して行く。その感覚は心地良く面白かった。

  • 祖父殺しの嫌疑をかけられた城坂論語。犯人とされる女は忽然と消えてしまう。双龍会が開かれ推理合戦となる。

    頭の切れる登場人物の一筋縄ではいかない言葉遊びや推理が楽しい。
    叙述トリックも繰り返され結論よりも経過が重視されている。感じが難しかったけれど面白かった。

  • 法廷のような双龍会で事実が二転三転する様は面白かったが、どうも好みの文体ではなく読みづらく、時間がかかってしまった。

  • たった1行で世界がひっくり返るという体験を生れてはじめてしました。

  • うーん、茶番?!
    もー、勝手にしてくれ、というような。

    素直に、なればいいのに。

  • ゲーム「逆転裁判」を小説で読んだ、そんな読後感を味わうことになりました。

    論理と叙述トリックを存分に使った構成とカタルシスは、まさにゲームの逆転裁判をやっている時のような、論理を組み立てギリギリの状況から逆転をする、という快感をもたらせてくれます。

    京都を舞台にしているのも効果的で、物語の設定や空気感には、現実離れした「不思議さ」、あるいはマジックリアリズム的なものがにじみ出ているのですが、でもそれも、森見登美彦氏の作品ではないですが「京都ならありえそう」という気持ちにさせてくれます。

    設定の妙と雰囲気の妙とに囲まれて、若干、論理の組み立てに食傷気味を感じる部分もありましたが、文章好きであればおおむね楽しめるのではないかな、と感じる一作でした。続編も、いずれ読んでみたい作品です。

  • 言葉遊びを追求した叙述トリックがメインの作品で、時代がかった台詞回しの斬れ味や、これでもかと繰り広げられるドンデン返しの応酬は見事。擬似裁判の舞台設定の妙な完成度は、思わず『ホルモー』と叫ぶんじゃないかと期待してしまう類似点がありますね。
    若手京大三羽ガラスの一角を占める作家として、今後追い掛けてみよう。

  • 140427読了。王道のミステリとは一風変わっている。
    ライトノベル風味が強いが、楽しめた。
    キャラは立っていたものの、次回作はどう待って行くのか気になる。

  • めまぐるしい丁々発止の応酬に引き込まれた。怪作。

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著者プロフィール

ミステリ作家。1983年、奈良県生まれ。2009年に『丸太町ルヴォワール』で講談社BOXからデビュー。同作から始まる〈ルヴォワール〉シリーズ(講談社)のほか、著作に『キングレオの冒険』(文藝春秋)、『シャーロック・ノート』(新潮文庫nex)など。

「2022年 『円居挽のミステリ塾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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