美しいこと (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1664
感想 : 159
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062774826

作品紹介・あらすじ

別れた女の服を着て、夜の町を歩き男の視線を浴びる快感にはまった松岡。ある夜、行きずりの男に乱暴された松岡を救ったのは、会社の冴えない先輩・寛末だった。寛末の純粋な愛に惹かれた松岡は「女装」のまま逢瀬を重ね、告白を受ける。叶わぬ愛の苦しさと美しさを描き、舞台化もされた、木原音瀬の最高傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 本当に面白くて、でも切なくて、もどかしくて、、
    同性愛の葛藤がここまでしっかり描かれてるものはなかなか出会えないかも…。途中から最後までずっとずっと切なかった。どんな終わり方なんだろって気になって仕方なかったけど、最高によかったです。(2023.8.)

  • 中盤の話上手くいきすぎ感と2人のメンヘラ具合にイライラはしたけどこんな感情乗って読める本は初
    思ってることぶつけすぎて壊れてくのは仕方ないけど、女装が分かっていきなり突き放すのは流石にイラッとする。感情のジェットコースターだから仕方ないのかもしれないけど、もう少し優しい人であって欲しかった。
    営業の本質とか、仕事考え方総務の距離感が絶妙に似てて面白かった。自分とこも総務は2回やったな
    わかるわ、しびれるわあ、って何回も思ったから多分俺も面へら

  • うぉ〜〜、身悶えた。
    寛末の純朴な優しさと一途な思いにはキュンキュンしたし、同性だと分かってからの困惑や拒絶反応も致し方ないかと思ったり。
    松岡の素性を明かせないまま寛末に惹かれ、拒絶されてからも断ち切れない思いが、痛々しくて苦しかったり。
    BLや恋愛というジャンルはあまり興味がないんだけど、睡眠時間を削るくらいこの世界観に夢中になってしまった。
    やっぱり、木原音瀬さん好きだ〜。

  • 女装していた頃の主人公が
    こなれ過ぎて、ちょっと違和感が有った。

  • 講談社文庫では、「美しいこと」3分の2まで。

    それまで異性恋愛していた美形サラリーマン。別れた彼女の服を着て、メイクを覚え、女装に快感を得るようになる。美しく装った自分で街に出かけるようになっていく。
    ある時、女装した状態で乱暴された彼を、なんの見返りも求めず助けた男性がいた。同じ会社のサエない純朴な先輩だった。
    女装した自分に好意を寄せてくれる先輩の純粋さに惹かれて逢瀬を重ねる。当然、真実を打ち明ける日は、やってくる。真実を受け入れられない先輩とは、距離が離れていく。
    お互い別の異性と付き合おうとするが、二人で過ごした時間を忘れることができない。
    どうしたら良いのか結論を出せないまま、お互いの存在を探すような二人。
    受け入れてもらえないとわかりつつ、女装もやめて仕事に没頭して、忘れようとする美形リーマン。
    受け入れられないと思いつつ、どうしても気になってしまう優しい純朴青年。
    再確認のため付き合いなおそうという結末となる。
    人として好き、尊敬できるのがたまたま同性であったんだよね。BL枠からはみ出てる作品ですから、読んでね。

    • みんみんさん
      美形が切なくてね(꒦ິ⌑︎꒦ີ)
      美形が切なくてね(꒦ິ⌑︎꒦ີ)
      2023/07/14
  • まっじで全員よめ!!!!!そこらの恋愛小説と格が違う!!!!blに抵抗ないなら読むべき!!
    てかbl抵抗あっても読め!!無くなるから!!

  • BLなんだけれど、男女の恋愛もあって、それぞれの葛藤もあって、、、
    読んでいて、とにかく苦しい。せつない。松岡くんの気持ちもわかるし、葉山さんの気持ちもわかるし、寛末さんの葛藤もあって当然かなとも思うし。寛末さんには、もっとはっきりしてと思うこともあるけれど、こういう人も実際にいそう。
    唯一好きになれなかったのは、福田。でも、こういう自分の事だけ考えて、自分の周りだけが好きっていう人いるよな、とは思った。絶対に近寄りたくないけど。
    最後の数ページ。本当に苦しい。でも面白かった。
    やっぱり木原音瀬は、すごい。もっと前から知っていたかった。

  • 6/10.
    前半は軽くて読むのが楽しかった。向いている顔や体つきがあっても女装はすぐにそんなに上手くいかないものだと思って、少しは納得いかない。髭隠しやメイクはもっと難しいものだと思う。それについてもうちょっと触れたら面白かったな。

    後半は暗いホモ恋愛になっちゃって苦手だった。

  • プラトニックでもどかしくてヒリヒリして、最後の二人の感情の吐露がめちゃくちゃ心に刺さるお話。

    松岡君のなかなかに自分勝手なところも、寛末さんの煮え切らないところもそれぞれリアル。時計の下りは返してあげてと思うけども。
    葉山さんと藤木さんが可哀想。木原先生のお話に出てくる女性大体当て馬か悪者にされがちな気がするんだけど、気のせいかな。男性同士の恋愛に女性の不幸わざわざ添えなくてもいいのにとは思ってしまう。
    少しそういうとこにもやっとはしたけど、最後のページ読んで二人の明るい未来を願わずにはいられないと思えたお話でした。

  • ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか分からなかった。希望にも絶望にも感じた。最近失恋をした自分にはあまりにも苦しかった。自分の一部は愛されている感覚があるのに、自分自身には好かれている実感がない。苦しすぎる。でも、読んでよかった。私が最近失恋したからか、2人がどうなるのか正直期待した。リアルで現実味があると思った。

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著者プロフィール

高知県生まれ。1995年「眠る兎」でデビュー。不器用でもどかしい恋愛感情を生々しくかつ鮮やかに描き、ボーイズラブ小説界で不動の人気を持つ。『箱の中』と続編『檻の外』は刊行時、「ダ・ヴィンチ」誌上にてボーイズラブ界の芥川賞作品と評され、話題となった。ほかの著書に『秘密』『さようなら、と君は手を振った』『月に笑う』『ラブセメタリー』『罪の名前』など多数。

「2022年 『コゴロシムラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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