ヘッドハンターズ (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776578

作品紹介・あらすじ

ビジネス・エリートの裏の顔とは!?ノルウェーで最も権威ある文学賞で2008年度ベスト1に輝いた北欧クライム・ノベルの大本命!

感想・レビュー・書評

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  • 画廊を経営する美女の妻を持つ名うてのヘッドハンター、ロジャー・ブラウンは水面下では金欠に喘いでいた。
    面接の場でさりげなく候補者から入手する名画の保持情報を基に窃盗に入り小銭を稼ぐ裏稼業に手を染めていた。

    ある重要ポストの案件の候補者が比類ない稀少な名画を持っていることがわかり、急いで行動を起こすのだが、そこで耳にしたのは妻の携帯電話の着信音。
    誰と誰がつながり、何が仕組まれているのか。。

    ピエール・ルメートルの『監禁面接』を彷彿とさせる状況設定。
    あちらが社会的犯罪に徹したのに対し、こちらはどんどんと転がり落ちるように凶悪犯罪と対峙する展開に。

    著者の『真夜中の太陽』の世界観にしびれ、期待していたのだが、正直あまりこれといって特徴のないどたばた犯罪もので残念。

  • 本作はノルウェーの作品だが、ノルウェーなりの特別な事情が深く作品に影響を及ぼしているというのでもなく、本作の舞台となっているオスロ辺り「以外の場所の話し」というように翻案してしまっても、充分に面白いと思う。なかなかにワクワクしながら読み進めた作品である。
    主人公は、ヘッドハンターとして得られる情報や人脈をこっそり悪用した副業に手を染めているのだが…この副業に関連し、更に本業に関連し、複雑な事件の渦中に巻き込まれていく、或いは突き進んで行くことになってしまう…
    「成功者の密かな不正」というようなことが端緒になって、色々な事態が発生するというような物語は、色々な国や地域で創られているように思う。本作は、そうした物語としては秀逸であろう…お奨めだ!!

  • 10年ほど前に一度読み再読です。出だしのストーリーは覚えていましたが、途中からこんな展開だったっけ~と新鮮に読めました。これを機に、他も再読して行こうと思います。

  • ノルウェーの人気作家ネスボの日本デビュー作。オスロに行って以来、ネスボの未読書を読み始めているのだが、本作についてはうーむ、という感じ。冒頭のつかみが素晴らしく期待を高めるのは、ネスボ作ならではだが。この結末にはちょっとご都合良すぎの感あり。3.1

  • ノルウェーの作家「ジョー・ネスボ」の長篇ミステリ作品『ヘッドハンターズ(原題:Hodejegerne、英語題:Headhunters)』を読みました。

    『悪魔の星』に続き「ジョー・ネスボ」作品です… 北欧ミステリが続いています。

    -----story-------------
    北欧クライムノベルの大本命上陸!

    ビジネスエリートたちの裏の顔。
    秘密の目的。
    2008年度ノルウェーブッククラブ最優秀小説賞受賞

    名うてのヘッドハンター「ロジャー・ブラウン」は、美しい妻のために豪邸を買いあたえ、画廊を経営させていた。
    しかし、巨額の赤字を埋めるために彼はひそかに絵画の窃盗に手を染めていた。
    そこに、幻の名画をもっているという精密機器メーカーの元CEOが現れるが……。
    北欧クライムノベルの大本命ついに登場!
    -----------------------

    「ジョー・ネスボ」作品を読むのは5作目… これまで読んだ4作品は全て刑事「ハリー・ホーレ」シリーズだったのですが、本作品は初めてのノン・シリーズモノです。

     ■プロローグ
     ■第一部 最初の面接
      1 候補者
      2 サーヴィス業
      3 内覧会
      4 接収
      5 自白
     ■第二部 接近
      6 ルーベンス
      7 妊娠
      8 G11sus4
     ■第三部 二次面接
      9 二次面接
      10 中絶
      11 塩化スキサメトニウム
      12 ナターシャ
      13 メタン
      14 マッセイ・ファーガソンのトラクター
      15 面会時間
      16 パトロール・カー、ナンバー01
      17 <シーグダル・キッチンズ>
     ■第四部 選択
      18 白いクイーン
      19 謀殺
      20 復活
      21 招待
      22 無声映画
     ■第五部 一カ月後 最終面接
      23 ニュース・トゥナイト
     ■エピローグ

     ■訳者あとがき 北澤和彦

    背が低い点を除けば飛ぶ鳥を落とす勢いのヘッドハンター「ロジャー・ブラウン」は、美しい妻「ダイアナ」を満足させるために豪邸を買い与え、画廊を経営させていた… しかし、いくら稼いでも追い付かない巨額の赤字を埋めるために彼が密かに手を染めていたのは、警備会社の職員「オーヴェ・ヒーケルー」と組んだ絵画の窃盗・転売という危険な副業だった、、、

    そこに現れたのは、これ以上はないほど転職条件に適ったGPS会社の元CEO「クラス・グレーヴ」… 彼は第二次世界大戦中に行方不明になったといわれている「ルーベンス」の幻の名画『カリュドンの猪狩り』を持っているというのだ。

    まさに飛んで火にいる夏の虫… 「ロジャー」は『カリュドンの猪狩り』を盗むために「クラス」の自宅に侵入するが、そこで見たものは最愛の妻「ダイアナ」の浮気の証拠だった、、、

    「クラス」への復讐を誓った「ロジャー」は、「クラス」の転職を阻害しようとするが、「クラス」が転職を目論む背景には、「ロジャー」の想像を超えた陰謀が渦巻いており、「ロジャー」は「クラス」から命を狙われることに… 「ダイアナ」にも裏切られ、これまでになかった危険が「ロジャー」に襲いかかる!

    前半は、ややもどかしい展開でしたが… 「クラス」から命を狙われ、「ロジャー」が逃げ惑うあたりから、物語は徐々にペースアップし、ラストのどんでん返しまで一気に読めました、、、

    汲み取りトイレに隠れるシーンや、その際に身体に付着した汚物が、結果的に警察の眼を欺くことになる等、コミカルなシーンもあって愉しめる作品でしたね。

    自分を裏切った妻「ダイアナ」への復讐… と思わせる展開から、ラストの意外などんでん返しが良かったですねぇ、、、

    ホントに、えっ… という感じで、完全にミスリードさせられていました。

    2011年(平成23年)に『ヘッドハンター』というタイトル(なぜかタイトルから"ズ"が抜けてますね…)で映画化されているようですね… 機会があれば、観てみたいな。



    以下、主な登場人物です。

    「ロジャー・ブラウン」
     ヘッドハンター

    「ダイアナ」
     ロジャーの妻

    「フェルディナンド」
     ロジャーの同僚

    「オーヴェ・ヒーケルー」
     警備会社の職員

    「クラス・グレーヴ」
     GPS会社の元CEO

    「ロッテ・マドスン」
     ロジャーの元愛人

    「イェレミアス・ランダー」
     ヘッドハンティングの候補者

    「シンドレ・アー」
     農夫

    「ブリード・スペレ」
     刑事警察(クリポ)の警部

    「ヨア・スンデッド」
     刑事警察(クリポ)の刑事

    「エンドリド・モンセン」
     双子の警察官

    「エスキルド・モンセン」
     双子の警察官

    「オッド・G・ディバット」
     ニュースキャスター

  • 途中までは、ヘッドハンターの傍ら、盗みを働いている輩の話かと思いきや・・・、真ん中位で急に話がおかしくなります。なぜだか、ヘッドハンティングの候補者から命の狙われるという羽目に陥りします。まぁ、それにも理由があるんですけどね。『ダイ・ハード』並みのしぶとさで生き残り、最後は・・・・

  • 面白くない。ヘッドハンターが美術窃盗を鍼灸、ヘッドハンターとしての人物にはねられるという展開だが、展開がとにかくつまんない。

  • 最初の部分は、ヘッドハンターの仕事だけなので、話が違うように思われたが、後半になって話が急に進展していった。しかし、場所についてのイメージはわきにくい。

  • 北欧ものとしては珍しいハードボイルト。主人公はヘッドハンターでありながら、強盗を行っているが、それが災いして命を狙われることに。ここらの話の展開は鮮やかながら、容疑のかわし方は疑問が残る。そんなに安易に警察をだませるものか?奥さんや愛人の扱い方はオチもあってうまかった。ただ主人公のキャラにあまり共感できないまま終わってしまった。話のキレはいいが、時々描写が分かりにくい所もあり、説明不足の感がある。
    これは単発だけど刑事ものもあるみたいだし、そちらを読んでみたい。
    これの映画化作品は面白いかも。映像的だし。

  • 期待しただけにガッカリ。
    登場人物に好感が持てないことが一番の理由かな。

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