- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062778558
作品紹介・あらすじ
欲したのは心、失ったのは愛、残ったのは罪。
最高の殺し屋、チャンス。
無表情で無反応。全てに無関心な殺し屋チャンスは、バスジャック事件に遭遇し一躍ヒーローになった。だが、恩人に頭を撃ち抜かれ、死の淵から奇跡的に甦った彼の目に映る世界は、劇的に変化していた。「水は美味しく花は美しい」。脳の障害を取り除かれ「心」を手に入れたチャンスは自分の過去と対峙していく。
感想・レビュー・書評
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不思議な殺し屋の物語。
哀しいながらも、アウトロー的な殺し屋、チャンスの物語です。
脳の腫瘍のせいで感情を持たない凄腕の殺し屋チャンス。
依頼通り、相手を殺害。さらに、バスジャックに会うも、犯人を制圧し一躍ヒーローに。
ぼーっとしたダークヒーローっぽい感じ。
普通、殺し屋ってそういうのにはならないですよね(笑)
仲間の裏切りのせいで、恩人に頭を撃たれてしまいますが奇蹟的に命を取り留めます。その結果、脳の腫瘍が取り除かれ、「心」を手に入れることに。
「心」を手に入れた殺し屋チャンスはどうなる?
という展開です。
この辺の展開は「ピノキオ」をイメージしてしまいます。
チャンスは「幸せ」を手に入れることができるのか?
最後はしびれる終わり方でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
腫瘍のために脳の偏桃体が圧迫され感情を無くしてしまっている非常に凄腕の殺し屋のチャンス。いきなり殺人を実行しに行く場面なのだが、相棒がどうも嫌な感じのやつで、最初から不穏な雰囲気が漂う。その後、頭を撃たれたことによって、感情を取り戻す。ほう、ここから面白い展開になるぞと思ったら、結局殺人を繰り返すだけで、なんとも消化不良の展開になってしまう。最後もいきなり終わって尻切れとんぼの感じだ。チャンスが感情を取り戻したこと、関わった人たちは一体何だったのか。
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こんな病気もあるんですね。
感情が無い殺し屋に感情が戻る。
神様の贈り物は感情なのかな。
不思議な気分になりました。 -
木内作品は3作目、「水の中の犬」「OUT&OUT」の後に何を読むかは悩んでいたのだが、安売りしてた為購入した。安直過ぎる理由である。
殺し屋を描いている、完璧なる殺し屋が何故完璧なのか?そしてその完璧たる要素を失った時、どのような変化が彼に訪れるのか?その辺りの描きこみは上手い。殺し屋と触れ合う人々もクドくならないようあっさりと描かれている。殺し屋の己の過去を辿る過程で、彼が見つけた神様の正体は、わかってはいたがホッとする一幕だった。
かくてあっさりと終幕となるのだが、次に続くようでもあり、このまま…とも思える。味わいに変化は出るだろうが、どちらに転んでも中々のノワールものであり木内氏の作風は遺憾なく発揮されていると思う。 -
欲したのは心、失ったのは愛、残ったのは罪.心を持たない一流の殺し屋チャンス.事件に巻き込まれ,育ての親に頭を撃ち抜かれるが,死の淵から奇跡的に甦る.取り戻した心とともにチャンスは過去と対峙する.この手の物語の嫌いなところは購えない罪は死を持って・・という安直な結末が多いこと.だけど,この作品は嬉しい方に予想を裏切ってくれた.ちょって悲しくて素敵な物語でした.
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やっぱり木内さんの小説は面白い♪ 今回も一気読みでした♪
異常に強い殺人者、その強さの理由がハッキリしている点も好きだし、そんな男が “神様からの贈り物” に戸惑いながら、様々な人たちと関わっていく、けど染み付いたスキルから逃れられない、というところがまたイイ♪
また1つ、お気に入りが増えました♪ この作者さんの作品を、まだまだどんどん読んでいたい。 -
とても後味が悪い終わり方だった。
安易に想像がつくが
こっちとしては白黒つけてくれ!って感じ。
哀しい病気で同情もするが
やっていいこと悪いことがある。
ただ愛されていたことを知れて
それだけは良かったと思った。 -
無表情で無反応。全てに無関心な殺し屋チャンスは、バスジャック事件に遭遇し一躍ヒーローになった。だが恩人に頭を撃ち抜かれ、死の淵から奇跡的に甦った彼の目に映る世界は、劇的に変化していた。「水は美味しく花は美しい」。脳の障害を取り除かれ「心」を手に入れたチャンスは自分の過去と対峙していく。
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欲したのは心、失ったのは愛、残ったのは罪。
神様の贈り物とは?
愛しくて、切ない、最高の殺し屋、カン・チャンス♡