山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた (講談社+α文庫)
- 講談社 (2016年5月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062816410
作品紹介・あらすじ
大反響!10万部突破の自伝が文庫化!
山中先生が初めて語った、「iPS細胞ができるまで」と「iPS細胞にできること」。
「ジャマナカ」と蔑まれた研修医時代、臨床医から研究者への転向、留学後にかかった「アメリカ後うつ病」、発見を認めてもらえないもどかしさ、熾烈な「ヒトiPS細胞」開発競争――そして、山中先生が見つめる再生医療の未来とは?
やさしい語り口で中学生から読める、山中先生の人生と科学の可能性!
感想・レビュー・書評
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・学生、社会人、研究者を志す人、iPS細胞について知りたい人など、いろんな人におすすめしたい一冊。
・「山中先生にも挫折経験があるし、研究をやめたい時期もあった」ということを知り、人生うまくいかない時期があってもいいんだよなと勇気づけられた。「人間万事塞翁が馬」の精神を学んだ。私にとって本書は、御守りみたい本です。
↓印象に残っている言葉↓
▶︎「研究者として、また人間として成功するにはビジョンとハードワークが必要で、どちらが欠けてもダメだ」
▶︎「日本人はハードワークが得意。しかし、いつのまにか目的を見失い、なんのために働いているのかわからない状態に陥ってしまう。ぼく自身にもそういう自覚があった」
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山中伸弥先生が、基礎研究者になることを決めた経緯、その後、ノーベル賞授賞につながったiPS細胞の作製に成功するまでの苦労や、研究室の仲間と共に工夫を重ねながら地道に研究を続けてきたこと、そして、ノーベル賞受賞後も、その技術を患者さんの治療に役立てたいという、臨床医になったときの気持ちを持ち続けて研究を継続されている様子などが綴られている。
多くの幸運に恵まれたのも、先生の気持ちの持ち方、お人柄に依るところも大きいと感じた。
これを読んだら、科学や研究を応援したい、その世界に入ってみたいと思う人が増えるかも。 -
芦田愛菜ちゃんがおすすめしてたので、読んでみた
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ノーベル賞を受賞した山中先生の本。
当時、この本が出たとき、とても話題になったような気がしますが、
かなり年月も経って、若干のブームが落ち着いた感もありますが、
ライフサイエンス系の継続的なインプットのために読んでみました。
今や、日本を代表する科学者の一人ですが、
キャリアの最初はお医者さんで、
しかもあまりパッとしなかったというのが
本の冒頭で明かされて驚きです。
(ジャマナカは流石に、言い過ぎ、、ですが、
古い体質の組織にはありがちなことですね。。)
そこから基礎研究の面白さに目覚め、
ハッタリもかましつつ、アメリカに留学。
そこでの学びとチャンスを活かして、
今に至るというキャリアは、
これから研究職を目指す全ての学生に参考になることでしょう。
途中、細かい研究内容については、分からないかもしれませんが、
そんなことはあまり気にせず、読み進めてもらいたいものです。
出版から月日は経ってしまったので、
サイエンス的な進捗はこの本の限りではないと思いますが、
山中先生の半生を簡単に追体験できるこの本はとても貴重だと思います。 -
面白い。山中先生の人間の物語、研究者として。色々知れた。おすすめ。
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受験勉強はマラソンのようだと例える例があまり好きではない私だか、随所に出てくる山中教授の研究をマラソンに例える例はストンと落ちる。
「焦る気持ちをおさえて慎重に、しかも着実に課題を乗り越えていくこと。結局はそれがそれが、いちばん早くゴールに辿り着く道だと思うんです。」
まさにそうだと思った。研究だけでなく、何か成果をあげるときに大切なことであると感じた。
もうひとつ印象的な言葉は
「人間として成功するにはビジョンとハードワークが必要で、どちらが欠けてもだめだ。」
と言うアメリカ留学中に山中教授が言われた言葉である。いつも目の前のことでいっぱいいっぱいになってしまう私にとって、ありがちなことであると感じて、ストンと落ちたが、そんな私と山中教授も同じであったのだと思うとなんだか嬉しくなった。
偉大な人物でありながら、どこが私たちと似た感覚も併せ持つ山中教授の素敵な人間性を生物を教える身として、多くの生徒に知って欲しい、是非読んで欲しい一冊である。 -
日々、コツコツと目標に向かってひたむきに頑張ることの大切さを改めて考えさせられた。
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iPS細胞とはどんなものか?どうやって発見されたのか?山中伸弥先生とはどんな人なのか?ということがたっぷりわかる本。すぐ読めて中身は充実。
それにしても日本では未だにiPS細胞を使った治療法が増えていかないねぇ。新しい科学的なものが出てきても、規制の壁や既得権益者たちの壁があってね。 -
iPS細胞の発見に至った山中先生の話。
実際に何度か講演を聞いたことがあり、その時の印象と同じだった。
「自分は運が良かったんだ」と謙遜しながらも、陰ですごい努力をされている。
さまざまな苦難があり、それでも負けずに進んだからこそ今がある。
そんな山中先生がグラッドストーン研究所に留学中に心に響いた言葉が以下。
「人生で大切なのはVWだ」
Vはvision
Wはwork hard
一生懸命やるだけでも、長期的なビジョンを掲げるだけでも足りない。
両方があってはじめて形になるのだと感じた。
果たして自分はwork hardできているのだろうか… -
山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた。山中伸弥先生と緑慎也先生の著書。山中先生、山中博士の凄いところは、科学者、研究者としてあれだけ特別な能力と素晴らしい実績をお持ちで、権威あるノーベル賞を受賞したのに、慢心したり上から目線で高慢に物事を語ったりする態度が皆無で、本当に謙虚な言動をされていること。凡人ならきっと調子に乗って自信過剰で高慢な態度をとってしまうもの。山中博士は優れた科学者、研究者であると同時に、人格者であるからこそ、これほどの実績をあげられたのかなと思います。