院内刑事 (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社
3.12
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本棚登録 : 310
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062817004

作品紹介・あらすじ

文庫書きおろし!
廣瀬知剛は、政治家も利用する大手病院で働く警視庁公安総務課OB。モンスターペイシェント、院内暴力、セクハラ、果ては暴力団関係者、薬物反応の出た患者の対応まで、ありとあらゆるトラブルの処理に追われている。
ある日、脳梗塞で倒れた財務大臣がICUに運ばれてきた。どうやら何者かに一服盛られたらしい――院内刑事の秘密捜査がはじまる!

感想・レビュー・書評

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  • それほど「なるほど!」みたいなトリックや真犯人はなかったが、設定は面白いし、元警視庁の公安に居た作者だけあって、内部の仕組みは細かく、我々の知らない世界を見せてくれた

  • 星1.4

    読めはする。ただし創竜伝とプラトンと『テロリストのパラソル』のそれぞれ悪い部分だけ寄せ集めて煮凝りにした部分が極めて鬱陶しい。中盤の「私の考えを誰も論破できたことがないんですよ」的な主人公の独白は、典型的な……作者自身の、と言って不適切ならば、少なくとも主人公キャラクターの……自己耽溺(ナルシシズム)の悪臭を放っている。誰かこの格好悪い書き振りを突っ込んであげればよかった。編集者とかの仕事だろう。

    (と書いたが、デビュー作から一事が万事こんな調子であることを半日後に理解した)

    「警察を中退した元公安課職員がリスクマネジメントをやっている」という設定と、著者の得た職業知識が資料として興味深い点だけは目を通しておく意味があった。星0.4ぶんはそこに充当されている。小説の美的性質の面では退屈というほかない。文章が壊れておらず国語力さえあれば読み通せるということは受け終えるが、それは星1.0の最低基準を動かすものではない(読めなければそもそも評価できないのだから)。

  • 院内刑事
    というタイトルで思い浮かんだものと違った…。

  • 続きが気になる‼︎

    難しい言葉も多かったけど、読みやすかった‼︎

  • 54今回のシリーズ化は病院

  • 絵に描いたようなパーフェクトな主人公が、危機をスマートに乗り越えてゆく。ある意味、英雄譚のようだが、作者の経験に裏打ちされたリアルな世界を描いているため、かろうじて地に爪先が付いている作品となっている。また、現実の政権を彷彿とさせる登場人物の名前が散見されるため、モデルとなった人物が分かりやすい。
    登場人物の言葉を借りて、作者の思想を主張している印象を受けたため、苦手な人は苦手かもしれない。
    博多弁に違和感がないのが高ポイント。

  • 病院のリスクマネジメントの話。院内の揉め事と院外の事件捜査。
    公安の捜査もあり、まあ面白かった。

  • 警察OB /廣瀬知剛が、病院のリスクマネジメントをする。
    川崎殿町病院の総務部危機管理担当顧問という肩書きがある。
    それを「刑事」と呼ぶには、違和感がある。

    廣瀬の元に全日本航空の総務部秘書室長から、
    福岡からの機内で浅野財務相が健康異変との連絡が入る。
    脳梗塞の疑いがある。
    羽田空港から、廣瀬のいる「川崎殿町病院」へ搬送される。
    心臓が弱り、脳梗塞の二つの手術を 一気にやる。
    心臓と脳外科の権威がいるからできる。
    その情報を、必要な人だけに伝える。それが廣瀬の役割。
    浅野財務相は、麻生大臣を彷彿とさせるが、ちょっとかっこよすぎ。

    その財務相は、ジキタリスを飲んだことがわかった。
    血圧を上げることで、死に至らしめる可能性もあった。
    誰が、ジキタリスを飲ませたのか?
    公安でくすぶっていた地域課長を引き上げて
    公安の管理官にして、ジキタリスの犯人探しをさせる。

    廣瀬の院内刑事の評価基準が厳しい。
    ヤクザに対する対応の仕方が、きちんとしている。
    医師法19条は「診療に従事する医師は、
    診察治療の求めがあった場合には、正当な事由がなければ、
    これを拒んではならない。」つまり 応召義務。
    しかし、暴力団はこれに当てはまらない。
    医師のセクハラと幼児ポルノの摘発。
    そのやり方も、筋が通っている。確かにハッキングするけど。
    結局、九州の勢力争いと新興宗教の不満から始まっていた。

    ちょっと、違った視点での切り口で、濱嘉之の新しい作品群が
    生まれる可能性があった。
    でも、なぜか、物足らないところがあるなぁ。
    それは、廣瀬が主人公なのに、出番が少ないからなのかな。
    まぁ。廣瀬の事件の処理能力が高い感じがする。

  • 廣瀬知剛は、政治家も利用する大病院で働く警視庁公安総務課OB。モンスターペイシェント、院内暴力、セクハラ、果ては暴力団関係者、薬物反応の出た患者の対応まで、ありとあらゆるトラブルの処理に追われている。ある日、脳梗塞で倒れた財務大臣が運ばれてきた。どうやら何者かに一服盛られたらしいー“院内刑事”の秘密捜査がはじまる!

  • 主要テーマがなかなか進展せず、なんか疲れる

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著者プロフィール

1957年、福岡県生まれ。中央大学法学部法律学科卒業後、警視庁入庁。警備部警備第一課、公安部公安総務課、警察庁警備局警備企画課、内閣官房内閣情報調査室、再び公安部公安総務課を経て、生活安全部少年事件課に勤務。警視総監賞、警察庁警備局長賞など受賞多数。2004年、警視庁警視で辞職。衆議院議員政策担当秘書を経て、2007年『警視庁情報官』で作家デビュー。主な著書に「警視庁情報官」「ヒトイチ 警視庁人事一課監察係」「院内刑事」シリーズ(以上、講談社文庫)、「警視庁公安部・青山望」「警視庁公安部・片野坂彰」シリーズ(文春文庫)など。現在は危機管理コンサルティングに従事するかたわら、TVや紙誌などでコメンテーターとしても活躍中。

「2022年 『プライド 警官の宿命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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