- Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062827621
作品紹介・あらすじ
平家一門の興亡を、あますところなく、色あざやかに描きだした『平家物語』は、長い年月にわたって語り継がれた異色の歴史文学である。そして、後に能や歌舞伎の世界にもとりいれられ、時代をこえ日本中の人々の心に、遺伝子のように焼きつけられていく。
感想・レビュー・書評
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読了。
やっぱり吉村昭は詠みやすい!
漢字満載で、宗だの守だの盛だのがごちゃごちゃする登場人物にもさほど戸惑う必要が無いほど描き分けられ、下巻はかなりのハイペースで読み進んだ。
「平家物語」といえば源平合戦。源平合戦といえば、、、義経が弁慶などを引き連れて大活躍、そして兄弟の確執による悲劇へ・・・・というステレオタイプな予備知識で読み始めたが、実際には平家物語自体での義経の扱いはサラリとしたものだったのね・・・という発見♪
※それら諸々のストーリーは「義経記」の方だ、ということなのかな。
そして(戦乱の世では珍しくもなかったのだろうが)少年漫画の主人公に据えられるような爽やかで誠実で真摯な美青年というわけでは決してなく、彼自信もまた随分と残虐な振る舞いをしていらのだな、と、改めて知った。
★4つ、9ポイント。
2017.11.01.図。
※中学の国語教科書で見た「那須与一」のエピソードを物語の流れの中で読めたのが、嬉しかったり♪
※現代語訳の翻訳作業をしながら「まるで盗作しているようだ」と感じて自分を責める吉村昭さんの心情が印象的だった。(巻末後書きによる)
・・・それにより「現代語訳の仕事は二度と引き受けまいと誓った」とのことだが、なんとも勿体ない。「吉村訳」ならば是非是非読んでみたいなと思えた古典文学も、たくさんあるんだけどな。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みやすかったです。