- Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062832144
作品紹介・あらすじ
魔女がお母さんで、ピエロがお父さんの小学生の紀恵ちゃん。はちゃめちゃだけど大事な私の家族。そのお母さんがクロワッサン島で行方不明!謎のカギを握る「とねりこ屋」へ魔法のほうきにのって-。小学上級から。
感想・レビュー・書評
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「魔女モティ」の続編で、対象が小学中級から、小学上級に変わっているのは、おそらく、前作が『子供が母に求めたい思い』だったのに対して、今作は『母が子供に求めたい思い』だからなのかもしれない。
それにしても・・俵万智さんの「生まれてバンザイ」の次に読んだこともあって、親子関係というのは、親子の数だけ色々あって、複雑で繊細だということを、尚更、感じさせられました。
別に、子供が、お母さんの望まぬ形に成長されたとしたって、それが全てお母さんの責任だとは思わないし、子供自身がそれでいいのなら、それでいいような気もしますし、無理矢理、お母さんの気持ちだけを押しつけるのもどうかと思うけど、世の中には、結構年配の方が罪を犯した時に、謝罪している親御さんの姿を見る場面もあって・・
こういうのって、お互い、愛情があっての思いだという事が想像できるだけに(最後の事例はともかくとして)、なかなか難しいと思うのですが、こうした時は、それに深い共感を抱かせてくれるような物語を読むのがいいかもしれません。
不良魔女のモティが行方不明となり、再びペローに請われ、クロワッサン島に帰ってきた、「紀恵」。
さっそくモティの屋敷に行ったが、モティも父親役の元ピエロ「ニドジ」も居ない。仕方なく部屋の中を捜索していたら、「各地の魔女へお願い。とねりこ屋を探しています」といった手紙を発見し・・・
今回の活躍のメインは、紀恵とニドジだが、主役は、竜の「コラル」だろう(ちなみにモティも出番こそ少ないが、思わぬ形で活躍することに・・意外性のある面白さ)。
コラルは竜だけど、母親であり、その子供への愛情の深さ故に起こす行動は、ときに狂気的にも見え、後半の展開では、悪者のような思いも抱くかもしれないが、そうなるくらいの感情が噴き上がるのは、これまで色々な親子愛の作品を読んできた私には、分かる気もするし、そのコラルの行動に対して、真摯に立ち向かう紀恵たちも印象的で、特に紀恵は、自信を持ってお母さんと言えない、自らの悩みもあるだけに、より感動的に映りました。
そして、最後は割と現実的な結末だなと思ったら、最後の最後に訪れた、思わぬ展開に涙が込み上げてきて(家族って、外面よりも内なる気持ちが大切)・・・柏葉さんは、確か「つづきの図書館」でも、こういう終わり方だったことを思い出して、「もうびっくりするから、いきなり泣かせようとするのは、勘弁してくれ」なんて思いますよ。
でも、嬉しいんだけどね(彼女に関しては、このエピローグで本当によかった!)。
・・そう、ひとつ残念なことといえば、モティの出番が少なかったこと。もっと彼女の活躍が見たかったのになあ。
あっ、でもこれって、続編があるということですよね? 敢えて二作目はこうした意外性のある感じにしておいて、次作でまた暴走させるといった構想でしょうか。それから、紀恵の今後も気になりますし。
今のところ、モティシリーズは本書が最後になっていますが、気長に待ちますので、どうか柏葉さん、続編をお願いいたします(絵も変わらず佐竹美保さんがいいです…)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
魔女モティの続編。ハラハラする部分もあって、前作よりも面白かったなぁ。純粋で、でも歪んでしまった母親の愛情を感じるお話でした。
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魔女がお母さんで、ピエロがお父さんの小学生の紀恵ちゃん。はちゃめちゃだけど大事な私の家族。そのお母さんがクロワッサン島で行方不明!謎のカギを握る「とねりこ屋」へ魔法のほうきにのって―
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とねりこ屋には、手作りの子どものものばかり。でも5階にはたまごが。そのたまごには人間の赤ちゃんがいました。このお話をぜひ読んでみてください。
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こういう大人っている。
血のつながりよりは、やっぱり一緒に過ごしてきた日々* -
2014年9月16日読了。
二作目の方がおもしろかったかも、と思うくらいおもしろかった!ごまかさないできちんと書くラストがさすが。 -
魔女モティの続刊。
最後までなかなか事情がわからない。大人にとっても難しいテーマ。子供の目にはどんなお話に映るのか……、親も悩むということは伝わるのかしら。 -
【11/1】近図。(女の子)(かぞく)(母)(ピエロ)(魔女)(ねこ)(竜)(シリーズ・2)。F中学年~。0908読みたい本