- Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062837903
作品紹介・あらすじ
九鬼白雪、14歳。妖術学校に入学。
九鬼白雪が故郷を離れ、僻陬の地から帝都東京に上京してきたのは、1893年、弥生の暮で、春特有の風のある昼下がりだ。開きかけた三分咲きの桜が、そわそわとした期待感を募らせた。
「猫目坊だ。お迎えにあがったよ」
この魑魅魍魎うごめく帝都が学び舎。
「行けよ。気をつけてな九鬼家の白雪」
九鬼白雪は、妖術学校「吽影開智学校」の新入生。出迎えた卒業生の猫目坊はじめ、ひとくせもふたくせもある同級生や教師たちとの奇妙な学校生活が始まる。白雪を待ち受けていたのは、帝都の夜廻り、怪異と冒険、友情とミステリー、そして……。
「居場所が割れると、あなたは困るの?」
「ああ。おたずねもんだ」
感想・レビュー・書評
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これはライトノベルなのかな? 登場人物は美少年、美少女だし、異能は使うし、名前の漢字はこむずかしい。話を構成するパーツはすべてライトノベルの作法だし、出版元のレーベルもライトノベルだ。
けれど、ライトノベルって「実は異世界の勇者」とか、古くは「橋の下で拾われた王子(王女)様」とか、読み手の少年少女が自分がこうであったらいいな、という憧れを具現化した形なのではないかな。(知らないけど)
この本は面白い。
けれど、この本に出てくる登場人物になりたくもなければ憧れもしない。できれば人生においてかかわりになりたくない。そういう魅力のある本だ。
……つーか、このライトノベル読める人って、一般文芸が苦労なく読める人なんじゃ。ターゲットどこなんだろう。
ライトノベルの裾野の広さを感じた一作。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世界観がとてもしっかりしていました。
明治あたりが舞台なのですが、古風な語り口がとても合っていて、引き込まれました。
少し読みづらいかなと思うところもありましたが、全体的には良かったです。
それと猫目坊がとにかく格好良かったです。妖美な仕草といいますか、とにかく格好いい。 -
作者は民俗学的なものをよく調べていて、世界観がきっちりしている。ヒロイン・白雪の視点でどっぷりメロメロしながら読める本。猫目坊が格好良い!
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ラノベレーベルだからかこの作者さんにしては読みやすかった。それでも濃厚さは変わらずで嬉しい。
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ストーリーや雰囲気はとても好み。ただ1冊の本の構成としては好きじゃないかも。
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2回チャレンジしたけど、うまく入り込めず。
うーん、そのうち再チャレンジするか…。 -
ふうん、妖術学校であったか。おどろおどろしくてせつない。
ヴィッテルスバッハ家ってあのルードヴィッヒ2世やエリザベート皇后のバイエルン王の家系でもあるのよね。