川は生きている (新装版) (講談社青い鳥文庫)

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本棚登録 : 115
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062852913

作品紹介・あらすじ

水道のじゃ口をひねるとき、あなたは、その水が、どこから運ばれてくるか、考えたことがありますか?
 人間は、川の恵みを利用してきました。川からくんだ水を飲み、水田を作り、船で移動したり荷物を運んだりしてきました。もう一方で人間は、川との戦いを続けてきました。大雨に対しては、土手を築いたり土のうをつんだりしてそなえました。
やがて人々は、洪水をさけるため、コンクリートの堤防を作り、上流にダムを作るようになりました。ところが、洪水はなくならないのです……。なぜでしょうか?
 世界のなかでも、急流として知られる日本の川。
自然と人間の間にはどのような歴史があるのでしょうか?
そして、川と、これからどのように付き合っていくのがよいのでしょうか。
 サンケイ児童出版文化賞を受賞した、ロングセラー作品を新装版で。

感想・レビュー・書評

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  • 蛇口をひねりながら水について考えた。

  • 娘達の本棚にあった本を取り出してみたら、、、結構知らないこといっぱい書かれていた。
    昔の武将の治水工事が面白い。徳川家康の利根川の流れを変える治水工事が圧巻である。

  • 森林があり、川が流れ、下流に水田があるのが日本の原風景。
    水田に川の水があふれていたのを、堤防をどんどん高くして食い止めてきた。
    日本の川は世界でも激流。山が険しく、川が短い。

    水の原点は土にあり、土の唯一の形成者は森林。
    日本の国土の7割は森林。

  • 私たちは川と一緒に生きてきた。

    なぜダムだとダメなのか、どうして堤防があるのに大雨で洪水の被害が出るのか。その疑問に答えてくれる本。治水というのは、完全に押さえ込むことではない。これも「共生」を考えることではないか。語り口も易しく、子どもから大人までにぜひ一度読んでもらいたい。

  • 「水道のじゃ口をひねるとき、あなたは、その水が、どこから運ばれてくるか、考えたことがありますか?
     人間は、川の恵みを利用してきました。川からくんだ水を飲み、水田を作り、船で移動したり荷物を運んだりしてきました。もう一方で人間は、川との戦いを続けてきました。大雨に対しては、土手を築いたり土のうをつんだりしてそなえました。
    やがて人々は、洪水をさけるため、コンクリートの堤防を作り、上流にダムを作るようになりました。ところが、洪水はなくならないのです……。なぜでしょうか?
     世界のなかでも、急流として知られる日本の川。
    自然と人間の間にはどのような歴史があるのでしょうか?
    そして、川と、これからどのように付き合っていくのがよいのでしょうか。
     サンケイ児童出版文化賞を受賞した、ロングセラー作品を新装版で。水道のじゃ口をひねるとき、あなたは、その水が、どこから運ばれてくるか、考えたことがありますか?
     人間は、川の恵みを利用してきました。川からくんだ水を飲み、水田を作り、船で移動したり荷物を運んだりしてきました。もう一方で人間は、川との戦いを続けてきました。大雨に対しては、土手を築いたり土のうをつんだりしてそなえました。
    やがて人々は、洪水をさけるため、コンクリートの堤防を作り、上流にダムを作るようになりました。ところが、洪水はなくならないのです……。なぜでしょうか?
     世界のなかでも、急流として知られる日本の川。
    自然と人間の間にはどのような歴史があるのでしょうか?
    そして、川と、これからどのように付き合っていくのがよいのでしょうか。
     サンケイ児童出版文化賞を受賞した、ロングセラー作品を新装版で。」

  • 川との付き合い方がよく分かる。昔と今との違い。

  • 近年の、水にまつわる自然災害を見るにつけ、これからの国土利用の課題が浮き彫りになってきていると感じる。つくづく自然とは人間の制御しきれないエネルギーを持っているし、そのような時にどこかを抑え込んでも、別の場所に歪みが出る。昔のように、ある程度その猛威さえ受容して、再建できる仕組みを作っていくことこそ、求められる知恵なのかもしれない。

  • 自然と人間シリーズ3部作。最後に読むのは川がテーマ。有名な歴史上人物の治水のエピソードが面白かった。人々の暮らしを支える政治とは、自然と共存していく方法を考えることなんだなぁ。そしてやっぱり水と土と森林のお話。現代の、人間本意な、川を閉じ込めようとする対策への批判と、これからどうしていけば良いかどうかの問いかけ。発展してしまった街はきっと元の水田には戻らない。けれど、昔のように自然のことを考えて共存できる道を探していく必要がある。まずはこの大事な繋がりを知ることから。多くの人に読んで欲しい(いつもこのまとめ)。
    201110読了。

  • 今年もまた川の氾濫による被害が広がっており、この本の訴えることの意味がさらに重みを増しているように感じました。ただ現代は、川自身もこれまで経験したことのないような大雨に晒されており、水と森と土に加え、もっと大きな「気候変動」にどう対応していくのか、地球規模での取り組みが求められているのだろうなと感じます。

  • きっと良いことが書かれているのだろうけれど、レイアウトが読みづらくて読む気にならなかった。

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著者プロフィール

●著者/富山和子(とみやま・かずこ)
群馬県に生まれる。早稲田大学文学部卒業。立正大学名誉教授。日本福祉大学客員教授。評論家。主な著書に『日本の米』『水と緑と土』(中公新書)『水の文化史』『水の旅』(中公文庫)がある。児童向けには、『川は生きている』『道は生きている』『森は生きている』『お米は生きている』『海は生きている』『びわ湖』(以上すべて講談社)がある。『海は生きている』は、青少年読書感想文全国コンクール課題図書にも選ばれた。川、道、森、お米、海と続く、「生きている」シリーズは、日本の自然と人々の営みをわかりやすく説いた児童向けノンフィクション作品としてロングセラーとなっている。

「2017年 『海は生きている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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