王女ベリータ~カスティーリアの薔薇~(下) (講談社X文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062867924

作品紹介・あらすじ

絶体絶命。異母兄王の妃に拉致されポルトガルに送られそうになったベリータ。間一髪でアロンソに救い出され、コルドバに身を寄せる。起死回生のアイデアは、しかしベリータにとっては、恋をあきらめることでもあった……。

感想・レビュー・書評

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  • (No.14-9) ヨーロッパ歴史ロマン。舞台は15世紀のイベリア半島。上・下巻をまとめて書きます。

    内容紹介を、表紙裏から転載します。
    『カスティーリア王だった父の死後、幼い弟と別れ、母と二人、修道院に幽閉された王女ベリータ。その後母とも引き裂かれ、孤独のなか誰も信じられずにいた。
    16歳になったある日、ベリータは王宮からの使いだという男たちに外の世界の連れ出される。訪れた館で彼女が再会したのは、死の床にある弟だった。
    その日からベリータの運命は一変する。王位継承をめぐる策謀・・・。

    ベリータは、現国王妃ファナに拉致されそうになった。自分の娘にカスティーリアの王位を継がせるため、無理やりにでもポルトガルへ嫁がせようというのだ。
    間一髪でアロンソに救出されたベリータは、束の間の安息を得るため、仲間と共にコルトバに身を寄せる。
    起死回生の一手として、条件つきで隣国アラゴンの王子との婚姻を提案するベリータだが、心はアロンソへの思いに揺れていた・・・。』

    以前は講談社ホワイトハートの発売日には出版された本のチェックを欠かさなかったのですが、私の好みの変化とホワイトハート自体も変化していったため、いつのまにか出版を気にしなくなっていました。
    先日本屋さんでたまたまこの本を目にして、榛名しおりさん!そういえば何冊も読んだわ~まだこういうの書いてたんだと懐かしくて買いました。どうやら榛名さんにとっても久し振りのホワイトハートだったようです。

    これを読んで、私はヨーロッパの王家の物語は結構読んでるつもりだったけど国はずいぶん偏ってたなと思いました。
    イベリア半島あたりのことは全く気にしたことがなかった・・・・。
    だからとても新鮮で楽しめました。
    読後ウィキさん検索。ロマンス部分以外は結構史実に忠実でした。ロマンスだってあったかもしれないわね。

    物語ではそれ以後のことは語られていませんでしたが、この人がいなかったらアメリカは発見されず、ずっと後になって見つかったとしても世界は今のようではなかったかも。すごい人だったんだな!

    久し振りの榛名しおりさん、堪能しました。

  • 全体にちょっと展開が慌ただしい印象でしたね、遂に登場のフェルディナンドは中々の大物っぷりで、ベリータとの会話も楽しませてくれました。こんな彼だからこそ成立する三角関係のままのハッピーエンドなのね〜(笑)
    それにしても個人的に一番のオドロキは、ラモンが実は王子様だったってことです。後、ベリータの母親は結局どうなったのか気になるわ。

  • 王女ベリータの物語を楽しめたので、イザベル女王の話も聞かせてよ〜と作者におねだりしたいわ

  • 世界史に興味をもつ切っ掛けになるようなロマンティックでドラマティックな作品を描く作家さんです。とはいえ、史実などの説明はくどくなく、とても理解しやすいです。
    結婚の選択を迫られる姫。騎士として距離を置こうとする苦悩を抱えるアンソロと、彼への気持ちと、義務に揺れる乙女心をたのしんでください。

    アンソロの騎士っぷりのジレンマにニマニマしながら、予想外に男前で、器の大きいフェルディナンドに混乱するアンソロと一緒に、混乱して転る。
    http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-4031.html

  • 感想などは上巻にて。

  • 上下巻まとめての感想でございます
    発売から1ヶ月以上経っていますので、ネタバレも気にせず書いておりますので、未読の方はご注意をば

    ロクサリーヌ以来の、久々の新刊! 新作っ!!
    お待ちしておりました!

    今回の舞台は今で言うスペインの辺りですね
    榛名しおりさんの作品らしく、かなり史実の人物が出てきております。ベリータとフェルディナンドは後世に名を残す王になりました
    作中での二人の初会話は酷いものではありますがw
    周りというか、アロンソが主に心労的な意味での被害が酷そうですがwww

    実の兄弟姉妹に幽閉されてからの、女王という流れは、榛名さんの過去の作品王女リーズと境遇も似ているかな、と

    出てくるキャラクターの一人ひとりに魅力があり、とてもすんなりと読めます、と言いたいところなのですが
    この時代の王侯貴族の特徴なのでしょうか? 同名のキャラが出てくるので、どうしてもそこだけが引っかかってしまいます
    王妃ファナとその娘のファナ。ファナ王女の方は作中ではそこそこ重用ではありつつも、出番としては名前が出てくる程度ではありますが
    名前は史実通りですので、仕方のないところではありますが、最初は少し戸惑いますね

    上巻もとても楽しく読むことが出来ましたが、下巻をあっという間に読むことが出来ます
    ページをめくるたび、次はどうなるんだろうと気になってしまう作品です

    作中ではベリータの精神的な支えとなるアロンソは、史実では弟のゴンサロの方が有名だそうですね
    作中のアロンソはとてもモテモテw
    ベリータよりも周りの人間を惹きつけておりましたねw
    ベリータとアロンソ、フェルディナンドの3人の関係を考えると少し切なくもなりますが、そこが面白いです

    ラモンも可愛かったですねー

    歴史物は本来読まないのですが、榛名しおりさんの作品だけば楽しく読めます
    華やかなイラストと違い、ストーリーは結構重いというか、真面目といいますか…。史実があってのストーリーですので、そのあたりもしっかりと描かれているのだと思います。詳しくはないので…(;´Д`)

    また春には新刊が出るそうなので、とても楽しみですね
    色々と体調不良が重なっていたそうですが、無理のない程度で、また新しい物語を紡いでいただきたいです

    あと、電書版でもいいので、是非過去の作品の復刊をっ!(切実

    支離滅裂な文章、お粗末さまでした

  • カスティーリャ王国王女イザベルのお話完結ー。
    アロンソとベリータ、どうなるかと思いきや。そしてそこにフェルディナンド・アラゴン王子がどう絡んでくるかと思いきや。
    結局アロンソは、リーズの時のセシルみたいな感じなのかねー。

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