タテ社会と現代日本 (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062884303

感想・レビュー・書評

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  • ●タテ構造のメリット:
    ・英印の階級やカースト資格ではなく、場と所属の古さが肝要なので、生まれながらの資格を超えられる。
    ・リーダーは絶対君主ではなく調整役のため、ある程度の裁量と自由が得られる

  • 貸出はコチラから          https://libopac.josai.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2000134129

  • まちライブラリーの女性スタッフに勧められたまちライブラリーにあった本です。
    まえがき
    プロローグ 日本の先輩・後輩関係
    第1章 タテの関係とは?
    第2章 タテ社会の「いま」
    第3章 「タテ」の発見
    第4章 これからのタテ社会
    エピローグ 場は一つとは限らない
    付録 日本的社会構造の発見――単一社会の理論 1964年中央公論
     1序論
     2資格と場による集団構成
      場を強調する日本社会
     3集団成員による全面的参加
      集団の結束と孤立を招く一体感の強調
      地域的で接触的な人間関係
     4「タテ」組織による人間関係
      「タテ」の関係 序列の発達 対立でなく並立の関係
     5集団内部の構造
      基本構造 契約精神の欠如 リーダー(親分)の資格
     6「タテ」組織の功罪 人間平等主義
      坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
    という内容でした。
     1964年に発表された理論で、現代日本社会に生起する日本社会独特な諸問題を分析説明できるって、すばらしいことだと思いました。
     先生が西洋社会科学のものさしでなく、若い頃世界各各地で経験したことから編み出した独自の理論、面白かったです。
      

  • 「タテ社会の人間関係」から50年、でも日本社会の「タテ」重視は変わっていない、そして、いじめや非正規雇用の問題も、その構造が影響している…
    タテとヨコ、それぞれいい点、悪い点があるのだと思うので、日本社会の構造を理解した上で、さて、どうしたらいいのか?を考えねばなりません。

  • ①先輩後輩という概念は、場に最初に着いたものを頂点とし、次のものは下位になるという変更を許さないシステムを生む集団構成の原則である。

    ②日本人は小集団がベースになっており、その仲間意識により様々な弊害がある。人にとっては所属している小集団が宇宙全体であり、そのほかの生き方を考える余裕がない。

    ③小集団は資格と場のふた通りにより形成される。資格とは身分など。日本はほぼ場によって形成される。

  • 東2法経図・6F開架:B1/2/2548/K

  • まずは著者がご存命であったという驚き。最後に掲載の論文は私が生まれたころに発表されたものであるということも。もっとも梅棹先生の古い本をずっと読んできたので、古いからという抵抗感はなかった。そういうことがあったのかというのと、いまでもそういうことはあるなというのと、両方あった。うちの会社にも数年前、社歌ができた。君が代の歌詞を知らない自分が社歌を歌っているというのも不思議なもんだが、それは小椋佳の作品だからでもある。それから、社員旅行も毎年ある。研修の要素も含まれてはいるが、毎年楽しみでもある。一方、私個人的には、古くは現風研に参加していたこともあるし、子どもの育ちを考える会にもいた。子育て中の母親たちとバドミントンをしたりランチをしたりイベントに参加したりしていた。最近は源氏物語の読書会にも参加していた。社交的ではないし、雑談は苦手だけれど、会社と家庭という場だけではどうも息がつまる。外の空気も吸っていたい。そんな気分なのだろうか。講演会に参加したり、日々本を読むというのも同じことだろう。著者が指摘していることについては確かにそういうこともあるのだろうが、そればかりではないのだろうとも思う。自分自身が該当しないことも結構多い。インドについては現状がどうなのかにとても興味がある。カーストだったり、士農工商だったり、階級だったり、そういうものがあることは必ずしも悪いことではないのかもしれない。幸せには人それぞれの受け止め方がある。押し付けは禁物だろう。大卒の人も必要だが、中卒の人も必要であると書かれている。50年以上前だからだろうが、いまでも皆が大卒になる必要はない。教育格差が話題になる中、本書を読んでいて考えるところが多かった。

  • 361.3||Na

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