- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062884471
作品紹介・あらすじ
<本を愛してやまない読書好きの皆さんへ>
ちまたには相変わらず、本が溢れています。
しかし、そもそも、どんな本から読めば自分のためになるのか。本を読んでも次から次へと内容を忘れてしまうが、どうすれば覚えられるのか。本は何の役に立つのか・・・。
こういったことに悩んだことはありませんか?
ネットの発達によって、情報が万人に平等に与えられる現代だからこそ、人々は「正しい本の読み方」があることを忘れているのではないでしょうか。
たとえば、本を読むうえで、「構造」「意図」「背景」の3つをおさえなくてはならないことを、あなたはご存知ですか?
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この本は、本を読むための本、本を愛する人のための本です。これを読めば、どんな本を選りすぐれば、あなたの血肉になるのか、がわかります。
この本を読めば、本が自由に生きていくための保障になる、とわかります。
大ヒット作やネット評価の高い本ばかりを読んでいるだけでは、得られることは少ないかもしれません。
本を選ぶにも、読むにも、コツがいるのです。そのコツを橋爪先生に学びましょう。
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特別付録として、橋爪先生が選び抜いた、「必ず読むべき『大著者100人』リスト」もつけました。
まずはこのリストに挙げられた大著者(小説家・哲学者・・・)から、読み始めてみませんか?
●目次
<基礎篇>
第一章 なぜ本を読むのか
第二章 どんな本を選べばよいのか
第三章 どのように本を読めばよいのか
<応用篇>
第四章 本から何を学べばよいのか
【特別付録】必ず読むべき「大著者一〇〇人」リスト
第五章 どのように覚えればよいのか
第六章 本はなんの役に立つか
<実践篇>
第七章 どのようにものごとを考えればよいのか
終章 情報が溢れる現代で、学ぶとはどういうことか
感想・レビュー・書評
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いまさら「正しい本の読み方」なんてなぁ、と思っていたが、自分の読み方に不安を覚えていたので、手にとってみることに。
本書の内容は、読書自体のハウツー本といったものではなく、人間にとって本とはどういう存在か、本との付き合い方についての本である。斬新さや新鮮さはないものの、語りかけるような優しい文体で、非常に読みやすい。
筆者は、本の「構造」、著者の「意図」、作品の「背景」を理解することが、本と付き合う上で欠かせないという。その上で、本を読むときは人と付き合うように読みなさいというのも、本に呑まれがちな僕には、ありがたい教えとなった。
本書の中に
「本は頭の栄養であって、頭のファッションではない。ほかのひとに見せるために読むわけではない。それは、雑念、邪念です。
そういうことは一切なしにして、純粋にその本と関係をもつ、それが、その本に対する礼儀ですね。」(pp65−66)とある、本に対して礼儀を尽くし、本と友達になることが、知を極めるには不可欠なのだろう。
学生や読書をはじめたばかりの人、あるいは本を読むことに意味があるのかと疑問に思う人には良い教師となってくれる本であると思う。(もう少し早く出会いたかった。。。)
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本の読み方、選び方。本の価値から学ぶ意味まで、深い考察が親しみやすい言葉で書かれている。著者の知識の広さに驚かされ、自分の幅の狭さ浅さを思いしらされる。まだ見ぬ世界や著者と出会う素晴らしさを味わいたくなる。自分らしい価値観で行動や生き方を選択する指針とするために、知的体力を鍛え続けていきたい。
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「トピック・センテンス・メソッド」なる理系の作文術に基づいて記述されているが、文体が話し言葉であるため、途中まで講義か何かを口述で書き起こしたものかと思ってしまった。内容はわかりやすく簡単に読め、しかも読書を職業としていない人でも実践可能な程度の柔らかいタスクが多く、とっつきやすい。付録の「必ず読むべき100冊」を全部読むのは時間がたっぷりある学生でないと厳しいと思うが。
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どのように本を読めばいいのか、どのように読む本を選べば良いのか、口語調で読みやすい文章で書かれているため、読みやすくすらすらと入ってくるため、楽しみながら読むことができる。
一方で、ネットや雑誌などの情報がメインの媒体に対しては否定的で、あくまで古典を読むべきだという主張を感じる。ネットなんて軟派なものではなく硬派な古典を読むように諭されているような印象。
古典の大切さは当然ではあるが、一方で情報が支配力を持ってしまっている世界においては、ストーリーや主張を持たない情報を集めるということと、著者の価値観に触れるという読書というものは、別個に考えるべきはないか。 -
とりあえず全部読んでみる、は賛成かな。
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本を読むのは、頭の教養。本を読もう。
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勉強のモチベーションを上げるために定期的に読書術の本を読む。
トピック・センテンス・メソッド
理性と価値(前提)の関係
などを再確認 -
さあ、本を読もう。
本を好きな人、そして本を大事に思っている人が語る、「正しい本の読み方」である。だから、この人のことばは、本を読まない人には届かない。読む人に届く。
読み手の中の一握りが、書き手となる。書き手の背後には、たくさんのそれまでの書き手がいる。連綿と続く本の系譜。わかると、思う。たくさん読むことでつながりがわかる。本を読むことで、頭の中に著者を、もしくは主人公を住まわせる。その頭の中の住人は、新しい誰かと出会ったとき、理解したり考えたりする助けとなる。メッセージを受け取り、私の人生の指針とする。だから、本を読む。 -
<目次>
はじめに
【基礎編】
第1章 なぜ本を読むのか
第2章 どんな本を選べばよいのか
第3章 どのように本を読めばよいのか
【応用編】
第4章 本から何を学べばよいのか
《特別付録》必ず読むべき「大著者100人」リスト
第5章 どのように覚えればよいのか
第6章 本はなんの役に立つのか
【実践編】
第7章 どのようにものごとを考えればよいのか
終章 情報が溢れる現代で、まなぶとはどういうことか
おわりに
<内容>
帯にもあるように、「読書」だけではなく、「勉強」のしかたや「学ぶ」意味についても語られる好著だと思う。
読書に関していうと、今までこうした本で語られなかった「著者のその本を書く背景」をわかりやすく書いてあること。著者がそれを本の中で語ることは稀なので、それに気づくことは難しく、そのためには多くの本を読み、人生の経験が必要。また、難解な哲学の背景についてかみ砕いた説明がなされ、私のような浅学なものにも理解がしやすかった。
この本は高校生に読んでほしいが、私の周りの生徒は理解できない感じがするので、大学1年生くらいが入門書として読み、しっかりと勉学をしてほしい。