なぎの葉考・少女 野口冨士男短篇集 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社
3.75
  • (0)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 26
感想 : 0
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062900508

作品紹介・あらすじ

複雑な家庭環境の中での父と母の姿を印象的に綴った「石蹴り」、その父の老齢になっての入水自殺の顛末を追った「耳のなかの風の声」、花柳界に生きる女性とのはかない交流を辿る「なぎの葉考」「熱海糸川柳橋」など、名作九篇を収録。戦前、戦中、戦後と、時代に流されることなく、反骨精神をもって、市井の人生、暗い翳りをもつ女たちを描き続けてきた著者の「私小説」の精華を集成。

著者プロフィール

1911(明治44)年、東京生まれ。慶應大学予科中退後、文化学院文学部に移り、同校卒業。紀伊國屋書店出版部に入社。のち都新聞(現・東京新聞)、河出書房を経て、40年、初の著書『風の系譜』を刊行。44年、海軍に召集されるが、翌年、栄養失調のため横須賀海軍病院に入院。半年後に復員する。48年「文藝時代」を創刊。また「キアラの会」に参加。60年、同会によって創刊された「風景」の初代編集長となる。65年『徳田秋聲傳』にて毎日芸術賞を受賞する。76年『わが荷風』で読売文学賞(随筆紀行部門)、79年『かくてありけり』で読売文学賞(小説部門)、80年「なぎの葉考」で川端康成文学賞、86年『感触的昭和文壇史』で菊池寛賞を受賞。また82年には日本藝術院賞が授賞された。93年、呼吸不全のため死去。翌年、越谷市立図書館内に野口冨士男文庫が開設された。

「2021年 『巷の空』 で使われていた紹介文から引用しています。」

野口冨士男の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×