NYとワシントンのアメリカ人がクスリと笑う日本人の洋服と仕草 (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062915199

作品紹介・あらすじ

2017年2月、官邸でアメリカのマティス国防長官と会談した安倍総理を見て世界中がビックリ……スーツを着ているのに靴はローファーを履き、しかも欧米では普通、政治家は着けないレジメンタルタイを着用、かつそのボーダー模様たるや絶対不可の左肩上がり!
 あるいは、その知的さも魅力の一つとして売り出し中のトレンディ俳優・向井理は、テレビ番組に「Please trust me I am Asshole」と書かれた服を着て出演……これも欧米人にとっては衝撃的な姿。海外の俳優が「私はアホです」と日本語で書かれたTシャツを着て番組に出ていたら笑いが止まらないはず!
 このように、明治維新でチョンマゲを切って洋服を選んだにもかかわらず、150年たっても変な着こなしをしているのが日本人。実は中国・韓国の政治家やビジネスマンのほうが、ずっと着こなしの流儀を身に付けている。
 ワシントンで世界のエリートとともに非言語コミュニケーションを学び、ニューヨークでビジネスを展開してきた著者が教える、超カンタンな着こなしと仕草の流儀!!

感想・レビュー・書評

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  • 中年から老年に差し掛かり、これまで自分が着る服に頓着したことがなかったことに気づいた。いや、まぁ、多少は好みとかはないではないけれども、男児たるもの如何なる服装をすべきか、という問いである。
    でまあ、コンセプトとしては英国調で田舎紳士風が良かろうと思って勉強を始めると、これがまた奥も深ければ、まとまった書籍もあまりない。「紳士服を嗜む」は名著であり定番であるとは思うけど、あれを頭からゴリゴリ読み込むのも大変に辛い。辛いというからには試してみたことは誉めてやりたいが、最初に読む本ではなかろう。ということでもう少し入門的なものを探して出会ったのが本書である。
    本書は格段に読みやすく、近年の首相その他の実例を批評しつつ展開するのでわかりやすい。惜しむらくはダメなところは指摘があるが、ではどうすれば良いのかが今ひとつ具体的でない。ボーブランメル以来の紳士服の伝統に日本の良い所を取り込んで今時の日本のおっさん如何に服を着るべきか、というのは壮大な問いであり、一つの答えというものはないらしい。基本を踏まえて如何なるアレンジを加えるかが問題であることは読み取ったが、小生のごとき朴念仁はその基本のところを解説してほしいわけである。適切でない例を列挙するだけでは困るのである。とはいえ、その基本なるものが簡単に言語化されるほど単純ではなく、英国的慣習法不文律の類の集積であるらしいと理解した。
    小生のようなものには必読の一冊であり、ご同輩諸君にもお薦めする。が、道は遠いのであった。

  • 多様性のある場では、「見た目」や「仕草」は非言語コミュニケーションである。

    1.服装は、自分をどうみせたいかではなく、他人からどう見えるか
     ①地位や立場、経済的余裕度合いが伝わる
     ②知性(ルールを知っているかどうか)が伝わる
     ③自分の存在感を示す
    2.相手、その場への敬意を表す
     ①リーダーとしての格
     ②多民族国家では名刺代わり、外見で判断される
    3.無用な摩擦を避ける
     ①自信と余裕を相手に感じさせる
     ②細部へのこだわりで隙を見せない(脇が甘いとみられない)
     ③美学、哲学が伝わる

    お役立ち
     お勧めの靴下
     グンゼのSEEK ロングホーズソックス

  • 日本人にとって洋装は歴史が浅く、欧米の文化を背景とした洋装の知識を保持していないのは当然ではある。
    日本では政治家から会社員まで、スーツの着こなしがなっておらず、著者は警告している訳だ。
    しかし、会社員は欧米の現地人とタフな交渉を行うような人でなく、国内で仕事をしているだけなら、さほど気に掛けることもない。ただ若者はこの位の知識を持っていた方が得策だろう。
    ただ、政治家となると話は別だ。日本はとりあえずは先進国の一員であるのだから、外国から軽んじられることは国益を損なう。この本でも半分近くは政治家の評価に費やされている。特に鳩山元総理と安倍現総理についてはかなり批判されている。
    更に個人的にも最悪と感じていた稲田元防衛大臣。
    彼女のいでたちは、徹底的に攻撃されている。顔の造形が不出来なのに、ガーリーな服を着て、恥さらしにも程があると思う。これが自民党ではアイドルなのだから愕然とする。
    仕立て、ネクタイ、シャツ、靴、時計・・・全てに合わせ方、様式等が定められている。最低限の教養として知ってはおきたい事だ。

  • この本を読み終わって真っ先に思い浮かんだのは、プリティウーマンでジュリアロバーツが娼婦の格好をして行ったら最初は服を売ってもらえなったのに、のちにちゃんとした格好したら対応してもらえたあのシーンです。
    向こうでは名刺を渡す習慣が日本より少なかったり、多民族国家なので服装によって相手を判断する文化がある為、暗黙の了解である服装のマナーを分かってないと相手にされないのですね。つまり他者目線の装いが必要
    特に納得したのは女性アナウンサーと女性政治家の服装に対する項目です。指摘した通り日本のアナウンサーは格好やメイク、髪型に至るまでとても報道機関に携わる格好ではないのは確か。しかもこんな格好がまかり通るのは日本だけで海外では馬鹿にされる、、恥ずかしい話です。
    また賛否両論あるかとは思いますが、現在日本の女性政治家で国際的に見てトップ扱いをして貰えるのは小池百合子さんだけと言うのはおそらく事実でしょう。なぜなら国際的なマナーを分からないと国を代表する政治家として相手にもされないのですから。
    ティムガンの服装の歴史の本もあるのでそれと合わせて読むといいです

  • 東2法経図・6F開架 593A/A84n//K

  • 正しい服装するにこしたことはないけど、トランプ大統領は完全におかしくて、オバマ元大統領も最初のころはおかしかったってなると、一般市民が正しくする意味ある?ってなる。
    さすがに首相や大臣くらいはスタイリストつけてちゃんとすればいいのにって思ったけど。

  • 自分が楽しむファッションではなく、他人へ示すステイタスシンボルやマナーとしてのファッションの解説。
    男性のルールがメインではあるけれど、女性のファッションも辛口コメントが面白かった。
    教科書的な説明は少ないので、ある程度、ファッションに興味がある人向けだったと思う。

  • このタイミングで読めてよかった。
    客観的に俗にいう流行なおしゃれではなく、相手にとっての礼儀としての着こなし、その立場にふさわしい着こなし、メモに書ききれないほど、ためになりました。

  • 本屋さんで立ち読みしたら、面白くて即購入。

    男性のファッションの話題が中心と思いきや、女性のファッション、仕草や立ち振る舞いなども詳しく書かれていて勉強になりました。

    欲を言えば、章ごとのまとめやチェックリストがあると嬉しいです。

  • 辛口で面白いし、知らないこともあった。
    スーツオーダーしようかな。

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著者プロフィール

国際ボディランゲージ協会代表理事。米国シカゴに生まれる。ニューヨーク州立大学イメージコンサルティング学科を卒業後、米国の政治・経済・外交の中枢機能が集中するワシントンD.C. で、大統領補佐らを同窓に非言語コミュニケーションを学ぶ。そこで、世界のエリートたちが政治、経済、ビジネスのあらゆる場面で非言語コミュニケーションを駆使している事実に遇。2005 年からニューヨークのImage Resource Center of New York 社で、エグゼクティブや政治家、女優、モデル、起業家を対象に自己演出術のトレーニングを開始。2009年に帰国し、Image Resource Center of New York の日本校代表に就任。2016 年、一般社団法人国際ボディランゲージ協会を設立。理念は「表情や姿勢、仕草から相手の心理を正しく理解し、人種、性別、性格を問わず、誰とでも魅力的なコミュニケーションがとれる人材の育成」。

「2022年 『服育のすすめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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