ボクの妻と結婚してください。 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.67
  • (55)
  • (91)
  • (81)
  • (23)
  • (4)
本棚登録 : 936
感想 : 97
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062930437

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ポップに死を扱う
    愛しているってのはその人を喜ばせたいって感情なんだと思った
    好きな人に尽くしたくなる作品

  • 2016.11.21

  • 作品★★★★★
    心理★★★★★

    僕の妻と結婚してください。
    愛がテーマ。
    しかしそれは、
    タイトルが示す独善的な愛のことではない。

    ストーリーとしては、余命宣告された夫が、
    妻と子供のために別の男性を探すという話。

    すべてを「楽しい」に変換する。
    夫である修治は、自分の楽しいと思うこと、
    やりたいことを追求する男であり、
    それをやり遂げられる男である。
    「自分が描いたビジョンは、実現されるのを待っている」
    と、自信があるからだ。

    だって、(新しい夫との幸せが)見えちゃったんだもの。
    のシーンは、切ないほどにぐっときた。


    しかし彼は、最後まで、
    相手の気持ちを考えることはできなかった。
    現実や闇の部分と向き合うこともしなかった。
    最後まで、一人で生きてしまった。

    男によくあることだと思うが、
    何かを生み出すことができなくなると、
    生きる意味を見出せなくなる。
    そんな自分のことを認めたくないし、見たくない。
    相手に「そのままのあなたでいいのよ」とか言われても、
    その愛情まで否定して、
    女性の前から逃げ去りたい気持ちにさえなる。
    何もできない無力で小さいオトコであることを、
    決して認めたくないからだ。
    最後まで、人前でカッコよくいたいのだ。
    まったく男は弱い生き物だ。。

    それなのに、この彼の人生の物語が、
    余命宣告ものにありがちな重く悲しいストーリーではなく、
    微笑ましい感動を呼ぶ映画となったのは、
    彼の妻、彩子さんの神対応あってのものなのだと思う。

    「夢を実現させて、楽しさを演出する」。
    それが夫の人生だと考え直した彩子さん。
    3人で残された大切な時間を、というのが本音だろう。
    ところが彩子さんは、なんと、
    自分の意に反しても、
    それが家族にとっての幸せではないことをわかっていても、
    愛する人の思い通りに生きることを、選んだのである。
    そして彩子さんのすごいところは、
    自己犠牲的ではなくて、
    決して無理もしていない。
    どこまでも、自然なのである。

    それは、ひとりで成し遂げられる愛ではない。
    相手をあるがまま受け入れ、そのうえで共同作業で描く、
    Yes, andな愛なのだ。

    愛するひとのパートナーを探すという独善的な愛情より
    もっともっと壮大な愛が、
    この映画の真のテーマだったのである。


    それにしても、ぼくはこの映画で、
    3人でデートする場面が、とても好きでした。
    妻がどんなに素晴らしいかを語る修治。
    ダブルデートではなく、3人デートというのは、
    もしかすると愛が深まる構造なのかもしれない。
    とにかく、結婚っていいな、と素直に思える映画でした。

  • とても良かったーー( ´ ω ` )

  • タイトルに釣られ購入。最後まで違和感を拭えなかった。それが作家という人種特有のものなら、一生、理解できないだろう。
    あらすじ(背表紙より)
    余命6ヵ月を宣告された放送作家の修治。死を前に思うのは最愛の家族のこと。みんなを笑顔にしたくて22年間バラエティ番組を作ってきた。妻と息子にも、ずっと笑顔でいてほしい。修治は人生最後の企画を考え抜き、決めた。妻に、最高の結婚相手を遺そう。笑い泣きが止まらない家族小説。

  • テンポは良いが、内容が薄い気が…

  • 良いエンタメ小説。気軽に読めて、笑いもあり、気分が晴れます。

  • 2016/8/18 読了。

  • 余命半年と告げられた放送作家が最後の仕事に選んだのは、妻の再婚相手を探すこと!
    どこへどんな風に落ち着くのかと思ったけど…
    明るくもやっぱりホロッときて、最高に良い話でした。
    夫婦の絆とか、改めて考えたりして…

    2016.5.19

  • 2016年05月05日読了。

全97件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

1964年、北海道生まれ。放送作家として「笑っていいとも!」「Qさま!!」「お願い! ランキング」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「林修の今でしょ!講座」などを担当し、2012年、『ボクの妻と結婚してください。』で小説家デビュー。他の著作に『もう一度、お父さんと呼んでくれ。』『「ファミリーラブストーリー」』『続・ボクの妻と結婚してください。』などがある。

「2020年 『喋る男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

樋口卓治の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
又吉 直樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×