燔祭の丘 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (768ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062934237

作品紹介・あらすじ

『僕は――ヒトゴロシ』。謎の詩を残して姿を消した桜井京介は、久遠アレクセイの名に戻り、14歳まで育った屋敷にいた。神代宗の話を聞いた蒼は、京介を捜し歩き、20年前の忌まわしき事件を知る。久遠家のルーツが明らかになった時、父グレゴリの狂気が京介を襲った! 「建築ミステリ」の金字塔、ついに完結!

感想・レビュー・書評

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  • ついに完結! 「建築探偵桜井京介」シリーズ第15弾 

    桜井京介は「久遠アレクセイ」の名に戻り、14歳まで育った屋敷にいた。京介を捜し歩いた蒼は、かつて久遠家で起きた忌まわしき事件を知る。久遠家のルーツが明らかになった時、父・グレゴリの狂気が京介を襲う!

  • ごめんやっぱり久遠家の設定に入り込めなかった…

    またしても知らないひとにあっさりついていく蒼。
    何しちゃってるの神代さん、という箍の外れっぷり。
    モイラの執着とその帰結。
    深春と綾乃のもだもだにによによするし、20年前の事件の謎解きも良い。
    そういう、ひとつひとつは魅力的なのだけれど。

    京介の秘密ってなんだろう、というのがずっと分からなかった、とあとがきにあったけれど、それこそ暴かないままでもよかったような。
    過去と決着をつけないと終わらないのだろうけど〜。
    最後の京介と深春の関係が、やっぱりいいなあと思う。深春推しとしては満足なラストではあります。

  • シリーズ15作目(通算19)

    とうとう完結を迎えてしまった・・・
    が、最後は長くて色んな意味で辛い。
    久遠家のルーツと父:久遠グレゴリの執念と執着。
    全てを操り、神とあがめられた観念の怪物。
    いやぁ~本当に、苦しかったですよぉ~
    出会ったばかりの京介と蒼のシーンを思い出して
    すごく切なくなりました。
    今までのシリーズでの登場人物達のその後も
    ちゃんと書かれていて、最後は大急ぎで
    隙間を埋めたって感じでしたけど、満足です。

  • 作者後書きにもあるが、蒼が高校へ行く、という作者にとっても意外な登場人物達が勝手をしだす、
    このあたりからミステリーものではなく物語になったのかなぁ。。
    トリックよりも、事件や罪を犯す人の心情や動機が中心になったというか。

    今作を読むと京介氏が何故探偵をする時、そういう行動をしたのかといった根底にあるものが掴みとれる。

    京介氏といえども、近すぎる偽りを見抜くことは難しかった、という事だろうか??
    前作で散々意思が、とか血が、とか後継者、とか言われていたが。。。
    だからこそ、逆にグレゴリ氏は執念に取りつかれていたのか。。。??

    京介氏が割とアッサリと事件後切り替えることが出来たのはその為なのか。。。

    結末を早く知りたくて急いで読んでしまったので、見落とした事実があるかもしれない。



    割と予測できるエンディングだったけれど、神代氏との日々があってこその、彼女の選択、結果だったと思いたい。

    とりあえず一番の感想は深春大勝利!!だけれど。


    ラストのどうしていつも他に誰もいないときにそういう事をする、自分に面倒をおしつけていく、というやり取りを読んで、変わらない日常が戻ってくるのだろうな、と予感出来て、続編や外伝を読もう、と思える。

    蒼の友人が全く登場しなくて心配したが、その後の進路も判明。
    京介氏が事件に巻き込まれるパターンも多いけれど
    彼等が社会人になって。。。という続編も読んでみたい。

    教授の外伝もあるようだし、とりあえずシリーズとしての完読を目指す。

  • シリーズ最終章。大団円、といかないところが「桜井京介」らしい。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    『僕は―ヒトゴロシ』。謎の詩を残して姿を消した桜井京介は、久遠アレクセイの名に戻り、14歳まで育った屋敷にいた。神代宗の話を聞いた蒼は、京介を捜し歩き、20年前の忌まわしき事件を知る。久遠家のルーツが明らかになった時、父グレゴリの狂気が京介を襲う!「建築ミステリ」の金字塔、ついに完結!

    平成28年9月6日

  • 建築探偵桜井京介シリーズの長編15作目。
    遂に最終巻です。


    スピンオフ作品がいくつもあるし、
    主要人物たちのその後も垣間見えるらしいので、
    名残惜しいという感じは正直あまりしないんですが。


    それよりも。
    流石、ストーリーテラーのこの著者。
    背表紙の分厚さを物ともせず、
    最後まで一気に読ませられました。
    これまで秘められてきた京介の過去は、
    一族にまつわる話と共に、
    まるで大河かサスペンスドラマかという感じで引き込まれました。
    読み応え抜群です。


    若干残念だったのは、
    建築探偵という一面がすっかり鳴りを潜めたこと。
    シリーズ中盤くらいから、
    京介の過去というゴールがある為か、
    徐々に叙情的なものに内容がシフトしているなと感じてはいました。
    この最終巻では更に、
    著者自身が冒頭とあとがきで言及しているように、
    これまでの事件や関係者の名前が沢山出てきて、
    ちょっと説明臭く、詰め込み過ぎの感もありました。
    ミステリーを読もうと思って手に取った読者としては、
    その点が若干残念でした。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。1991年、ミステリ作家としてのデビュー作『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となる。著書に、『建築探偵桜井京介の事件簿』『龍の黙示録』『黎明の書』『レディ・ヴィクトリア』『イヴルズ・ゲート』シリーズなどがある。

「2022年 『レディ・ヴィクトリア完全版1〜セイレーンは翼を連ねて飛ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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