二度泣いた少女 警視庁犯罪被害者支援課3 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062934688

作品紹介・あらすじ

警視庁犯罪被害者支援課――犯罪被害者の家族などの心の支援を行うセクション。
帰庁の時刻となった頃、電話が鳴った。応対した支援課の村野秋生の隣に座る、松木優里はスピーカーフォンから聞こえた被害者家族の名前に、強烈な衝撃を受けた。
青木那奈……被害者の娘の名前は、八年前、自身が支援課員として初めて担当した少女の名だった。
父を殺され、叔母に引き取られた少女。八年の時が流れ、義父が殺されたのだという。
支援課に緊張が走る中、村野たちは、文京区にある病院へと急行する。
こんな偶然は二度起こるのか? 涙を見せず、気丈に振る舞う少女は、やがて自分自身が大きな疑惑に呑み込まれようとしていた――。
堂場瞬一の真骨頂! 文庫オリジナル書き下ろしシリーズ第三弾。感動のラストに、あなたも二度泣くことになる!

感想・レビュー・書評

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  • '22年10月29日、Amazon Audibleで、聴き終えました。シリーズ三作目。

    良かったです。楽しんで聴きました。

    印象的なタイトルで、期待しましたが…期待した通りのラストシーンでした。こういうのに、弱い僕…。

    四作目は、上下巻の長編みたい…最近特に飽きっぽいので、聴き終えられるかな…?

  • シリーズ第3弾。
    8年前に父親を殺害され、その半年後に病気で母を失い、叔母の元に引き取られていた少女の義理の父親が殺害される。
    15歳で2度、父親を殺されてしまった少女に対して、支援課のメンバー達の心の揺さぶりが強調されて描かれている。
    特に今作は、前2作で心理学の専門家として、冷静に支援課をサポートしていた松木の登場シーンが多い。前作までのイメージと違い、我を失ってしまう場面も…
    父親を殺されても、感情を表に出さない那奈に翻弄される支援課のメンバー。対して、ろくな捜査もせずに、父親の殺害された日に空白の1時間があることで、那奈を犯人扱いする特捜。このシリーズの主体が支援課であるから、主流の捜査をメインで描かないのは分かるが、捜査の過程が杜撰過ぎて、ラストの解決も含めて、雑な感じが否めない。
    すでにシリーズが完結している高城がアドバイザとして、登場するのは読者へのサービスなのかもしれないけど…

  • ハードボイルド的に村野秋生の一人称で綴られる、お気に入りシリーズ第3弾。
    今回は、いつも冷静な松木優里が被害者との関係から平静を保てない一方、半人前だった安藤梓が戦力となり、村野ともに活躍する。
    そして、なんと失踪課のあの高城賢吾(このシリーズはまだ読んでない…)が、村野の貴重な助言をする。<他のシリーズの主役を登場させるのは、著者のサービス精神?自著のPR?(笑)>
    捜査一課から邪魔者扱いされながら、支援課のチームプレーが困難な事件を解決に導く。
    犯罪の捜査ばかりが仕事ではない、警察のあまり日の当たらない部署にスポットを当てたこのシリーズに、まだまだ続編を期待したい。

  • 実の父親を殺された後に母親を病気で失い
    叔母夫婦に引き取られ暮らしていたが
    今度は二度目の父親まで殺された…。

    涙ひとつ見せず、けいさつにも反抗的ととられるほど頑なな中学生の少女。
    しかもアリバイがなく、犯人では?と疑われるようになる。

    犯罪被害者支援課のメンバーは彼女を守れるのか?

    犯人が読めず、どういう展開になるのか…と思ったけど
    相変わらず犯行の動機が薄くて尻つぼみな感じがした。

  • 評価は3.

    内容(BOOKデーターベース)
    支援員・村野秋生の電話から聞こえた被害者家族の名前に、隣の松木優里は衝撃を受けた。青木那奈―それは支援課に赴任した頃に担当した少女の名だった。八年前に父を殺された少女が、義父の死体を発見した。こんなことが二度起こるのか?涙を見せない少女に疑惑の目が向けられていく。

    被害者支援に焦点を当てた作品なので新鮮だったが、シリーズものの3作品目から読んだからか、人の性格が今ひとつ把握できず・・・優里のお節介にうんざりしてしまった。全体的に軽めである。

  • 警視庁犯罪被害者支援課シリーズ第3弾。
    元捜査一課の村野氏が主人公。
    今作では、村野氏にはもっと強めに出て欲しいところが多々あったが、村野氏の上司が優秀な頼れる上司なので読んでいてストレスは少な目。
    別作品失踪課シリーズの主人公高城氏もチラっと登場します。高城シリーズ再読したくなったな・・・。
    作者は多くの刑事ものを書かれているので、いろんなシリーズの主人公が別作品でチラっと登場するのが楽しみだったりする。

  • 実の父親、養父と2回も殺害されてしまうという、恐らく“ゼロ”に近い確率の出来事の中に在る、15歳で中学3年生の少女。<警視庁犯罪被害者支援課>の面々は、この少女への対応に努めようとするが、少し驚く程に気丈な彼女を巡り「或いは?」という話しも出て、捜査陣もそうした考えに傾く。この少女を護るには、事の真相を明らかにする他は無い…
    警察部内で“傍流”と視られがちな部門に携わる警察官達が、懸命に駆け回り、少女を護るために事件の真相に迫って行く…夢中になってしまい、素早く読了に至ってしまった…

  • 2023/11/02 102読了

  • (2023年10月26日から27日にかけて読破)
    帰丁しようとした支援員・村野秋生の元にかかってきた事件の救援要求の電話。その電話で出てきた"青木那奈"の名前に、支援員・松木優里は衝撃を受けた。優里が支援員に赴任直後に担当した少女だった。8年前に実父を殺害された経歴のある少女が、今回、義父の死体を発見したのだ。なぜ、こんなことが二度も起きるのか? 涙を見せない少女に、疑惑の目が向けられる。過去に、被害者が犯罪者に変貌した有り様を目の当たりにしてきた警視庁犯罪被害者支援課。しかし、実際の犯人は、義父に恨みを抱いていた別の男…。予想外だった。

  • ★★★★★ 心が動いた名著。何度も読み返したい
    ★★★★☆ 暇な時に読み返したい
    ★★★☆☆ 読み返しはないが面白かった
    ★★☆☆☆ 面白くなかった
    ★☆☆☆☆ 同上

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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