万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062934749

作品紹介・あらすじ

「万能鑑定士Q」シリーズ完結!
タイムリミットは120時間、ムンク「叫び」の謎を解け!

出発点となったリサイクルショップ<チープグッズ>に戻った凜田莉子。ムンクの絵画「叫び」の盗難事件を機に、過去最難関の謎へと導かれる。事件を追ううち、探偵になった小笠原悠斗との心のすれちがいにも、真意が見え始め……。人の死なないミステリ「万能鑑定士Q」シリーズ遂にここに完結。

〔シリーズ最終巻にふさわしい、堂々たる「謎と解決」だ〕
史上最高の贋作家・コピアとの因縁の対決も盛り込まれ、過去作に登場したキャラクターたちとも「再会」できる。ファンなら大歓喜の展開が目白押しだが、この一作で初めてシリーズに触れるという人も、間違いなく楽しめる。人物情報や関係性は丁寧にフォローされているし、過去作のエピソードに言及する際は「分からなくても大丈夫」というシグナルがちゃんと出ている。そのうえで、誰もが楽しめる「人の死なないミステリ」として、抜群の完成度を誇る。――吉田大助(書評家・ライター)

〔これ以上ない、最高のハッピーエンディング!〕
映画化・コミカライズされ、海外でも知名度のある作品だけに、ここで完結させてしまうのはもったいないのでは……と第一作から追いかけてきたファンとしては思っていたのだが、前作『探偵の鑑定1』&『探偵の鑑定2』を読み、今回の『万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉』を読むにいたって、すっかり考えを改めた。シリーズの完結編として、これ以外の展開は考えられない!――朝宮運河(ライター)

感想・レビュー・書評

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  • 万能鑑定士シリーズの最後の作品。
    シリーズ通しての敵であったコピアとの対決や小笠原との恋の行方などの決着と、ムンクの〈叫び〉に関わる謎という両輪が上手く回っていて、さらには最後の作品ということもあり他の作品からの客演や今までのシリーズに登場したキャラクターが再登場し物語がどんどん盛り上がっていくのがとても面白かったです。瀬戸内陸の登場は予想できていたものの、まさかの漢那先輩の登場には驚きました。推理劇Ⅱでのあの苦い結末からのこの展開はとても感動しました。そしてコピアとの決着は、まぁそうなるかなぁ、コピアだしなぁと思いつつもまさかの最後のあの行動はとても粋なことすると同時に本当に莉子に負けを認めたのだなぁとも取れる演出でとても面白い最終巻だと思いました。
    そして全てが終わり2人が結ばれた瞬間は今までシリーズを読んできた読者へのご褒美なのかなぁと思いました。そして終章で書かれた2人の未来の姿、子供の名前が桜なのは実写映画で登場した女性の名前を採用したのかなと思いました。本当に彼らが幸せになって射手良かったと思いました。また彼らと再会できる日がもしあれば是非読みたいと思いました。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    凜田莉子:佐藤聡美
    小笠原悠人:寺島拓篤
    葉山翔太:中村悠一
    荻野甲陽:平田広明
    宮牧拓海:福島潤
    凜田盛昌:千葉繁
    凜田優那:井上喜久子
    ケネス・アリンガム:土師孝也
    瀬戸内陸:三木眞一郎
    瀬戸内楓:鬼頭明里
    宇賀神博樹:神谷浩史
    雨森華蓮:日笠陽子
    紗﨑玲奈:小松未可子
    伊根涼子:白石涼子
    土井修三:飯島肇
    佐伯裕司:今井文哉
    浅倉絢奈:花澤香菜
    水鏡瑞希:佐倉綾音
    蔦暮亜芽里:高橋李依
    漢那和希:内田雄馬
    久宇良颯人:高山みなみ
    植原寛雄:秋元羊介
    荒川義之:木村良平
    三木本彩沙:岡咲美保
    アントン・クローグ:土田大
    エミル・ヨハンセン:鈴木崚太
    弧比類巻修/黎弥:関俊彦

  • 無事完結。
    今まで関わってきた人もちょこちょこ出てきて、
    人の死なないミステリーのこのシリーズ好きでした。

  • シリーズ最終巻。前作の「探偵の鑑定」で角川書店を退職した小笠原と莉子の擦れ違いから、物語は始まる。莉子はお店も閉店し、古巣のチープグッズに戻っていたが、極秘で日本に持ち込まれたとされるムンクの「叫び」が盗まれ、取り戻すために奔走する姿が描かれる。モナ・リザを彷彿とさせると思いきや、最終的に描いたのは、莉子の最大の敵・コピアとの対決。最終巻らしく、これまでシリーズに登場した人物も、そして、このシリーズの後を継ぎそうな「水鏡推理」シリーズの水鏡も勢揃い。これで終わってしまうのかと思うと、少し寂しい気もするが、ハッピーエンドで終わったので、一安心。

  • 遂に終わってしまった。もうネタ切れだったのかな。何か無理矢理終わらせたような感じもあったけど。

  • 終わらせた感じ

  • 思考法というものの面白さを教えてくれたシリーズ作品で、あらゆるものを鑑定する万能鑑定士 凛田莉子を主人公とした人の死なないミステリーの完結編。

    沖縄の離島で圧倒的な劣等生だった莉子が上京し、とあるリサイクルショップの店長からロジカルシンキングを学び万能鑑定士として活躍するところからシリーズは始まる。

    これまで自分が読んできたミステリーとは違い、ロジカルシンキングという武器を身につけるまでの経緯が描かれていて心を掴まれた感がある。

    これまでのミステリーの定番であった殺人事件が起きないのもある種の魅力だ。
    ところどころ生活感を感じる場面もあり、名探偵のミステリーよりも身近でありながら、論理的に犯人を追い詰めるところは名探偵に負けていない。

    別シリーズの登場人物達の物語と交差し、互いに協力しながら進んでいくストーリーにも面白さを感じる。

    巻数はかなり多かったが、次が出るとつい気になってこの最終巻まで手に取り続けることになり、かなり楽しませてもらった。

    このシリーズには人が死ななくても謎解きが楽しくなるミステリーがあることを教えてもらい、自分の読書の幅を広げるきっかけにもなっている。

  • これで最後と思うと感慨深い。
    まだまだ、続きを読んでみたいような?

  • 危うく晩節を汚しかけたQシリーズ、華麗に大団円。 
    当初は最終的に蚊帳の外に追いやられていた小笠原も、とうとうカッコよくラストに割り込むまでに成長した。 
    最終巻も面白かった。こういう物語は貴重なんだよなぁ。 
    めどがついたって言ってるのに、バトンタッチとはなんだかなぁって思ったけど、家庭を持ってしまったんじゃあ仕方ないね。 
    水鏡推理も悪くないんだけどやっぱQが良いんだよなぁ。 
    そんな私にとって朗報なのが、αシリーズの続刊の可能性が示唆されたこと。頼むあと一巻だけでいいからαの話を書いてくれ。さすれば私は安らかに眠ることができる。

  • 探偵の鑑定二巻の終わり方があまりにも残念だったので、この本も読むのが怖かった…でも表紙があれでアンハッピーはないよね。期待通りの大団円で終わりました
    水鏡推理にバトンタッチで終わったけど…
    お母さんになった莉子もよかったです

  • 探偵の鑑定で終わったものと思ってましたが、
    本屋さんの新刊コーナーで見かけてびっくり!
    つか、
    Qに関してはもう1冊だすと話していたそうですが知らんかった。
    つか、
    仕方なしに買うてみて読んでみたがざっくり、つまらん。。。

    凜田莉子はあれから、
    チープグッズにて働いています。
    そろそろ、
    師匠の瀬戸内陸が出所してくるってときですね。
    今回はムンクの「叫び」ですか。

    今までの登場人物がわんさか出てきて、
    微妙に自己主張して、
    で、
    どっか行ったり消えて行ったり、
    最後には水鏡さんもでてきて、
    まさしく、
    バトンタッチして終わるのですが、
    角川でなにがあったの?
    よく知らないけど。
    と、
    講談社にきて続きかいて自己満足じゃないかな?
    この作品は、
    松岡圭祐さんの自己満足で書いた小説ですって感じで終わってる気がしてならないなぁー。
    でも、
    浅倉絢奈は続ける気か?!
    歓迎しますけどね、
    今回みたいな内容で続くんなら辞めて欲しいかも。

    水戸黄門化ですかね。
    お約束で進んでいくんでつまらなく感じるんだと思うの。
    展開が見え見えで、
    Q・お決まりパターンでしめるんでしょう?
    A・やっぱり
    と、
    いう感じなんですよ。

    もっと、
    人物に焦点を当てて内情を探ってみたりとか、
    事件の裏まで書いて広さと深さがあったりすればいいけど、
    ない。
    強いて言うなら、
    漢那先輩ですかね?
    でも、
    人物を掘り下げたというか、
    結婚って、
    家族って、
    と、
    いうのを凜田莉子に感じさせるだけの存在になってるからね。。。
    やっぱり微妙です。。。
    そして、
    間違いなくしっかり書き込んでない感じがするのが小笠原悠斗ですね。
    探偵になって、
    今回は凜田莉子の手助けできてましたが、
    そこんところが全く書かれてない。。。
    書けなかったのか、
    書かなかったのか、
    必要がないと判断したのか、
    彼の成長や葛藤が書かれていない感じがして・・・。
    別に、
    探偵にならなくてもよかったんじゃないか?
    探偵になる必要性は?
    探偵の探偵をコラボりたかっただけの設定ですか?
    キャラの価値をグンと下げちゃったと思います。

    表層だけで描いててあらすじを読んでるような内容じゃ、
    満足できません。
    ぶっちゃけ、
    吉田大助さんの解説を読んでしまえば本編を読まないでもいいかもですよ。
    これで、
    集大成なら今後も厳しいよね。。。

    残念です。

    願わくは、
    水鏡推理で小笠原がでてきませんように!
    つか、
    3巻までは買ってるのですが読んでない。。。
    読んだ方がいいですかね?

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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