邪悪(上) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062935463

作品紹介・あらすじ

累計1300万部突破!「検屍官」シリーズ23作目最新刊!
ハリウッド大御所の娘の死を警察は事故と判断しているが、スカーペッタは疑念を抱く。それはさながら誰かが彼女だけにわかるように死体に証拠を残しているかのようだった。
様々な妨害に遭いながら殺人の背後にある秘密を明らかにしていく一方、スカーペッタの姪のルーシーに危険が迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 最初の事件、警察は事件とみているのにケイとマリーノだけは殺人と思っている。
    その理由は全然明かされなくて、ただ、事故死というにはあまりに不自然だということだけが何度も繰り返され(その辺でうんざりしてしまったけど)、だけどその現場をほったらかして、二人はルーシーの家に向かう。

    それは、キャリーが送り付けた不穏な動画のせい。

    だったら、どちらか一人が様子を見に行けばいいんじゃないの?
    理由を知らないマリーノは強引に連れていかれたわけだけど。

    そもそもその動画の存在をケイは誰にも言わない。
    その秘密主義がいつも理解できない。
    自分一人の秘密にして、なにが解決できるの?
    一度も解決できたためしがないじゃん。

    仕事もルーシーのことも誰にも任せない。
    そしてどちらも中途半端。
    私に言わせるとケイは決してできる女ではない。

    ”自分は自制心の強い慎重な人間であると信じてきた。忍耐力があって辛抱強く、論理的で、感情に動かされない科学者のつもりでいた。”
    私はケイほどいつも他人にイラついて、感情を爆発させないように努力していると言い続ける人を知らない。

    300ページ以上も費やして、最初の事件は後半のエピソードに何も関係していないのだとしたら、書いてあることは、キャリーが生きているのかあ死んでいるのかはわからないけど、ケイの精神状態は非常に不安定で、ルーシーはいつも通り好戦的であるということだけだ。
    全く進歩なし。

  • 毎年発売されているシリーズ。今年は発売予定がなく残念。原作は昨年 Chaos というタイトルで出版されています。原文で読む? 前作の2ヶ月後の設定、しかも前作のエンディングが終わった感が今一歩だっただけに、ずーっと続きを読んでいる感じです。デジタルの分野天才的な才能を発揮する姪のルーシーの世界の危うさがようやく、今の私の想像できる世界になってきたようです。ーコンピュータによって管理されているあらゆるものを疑わざるをえない時代が来たら、いったいどうなる?(文中より)ー

  • 早く死んでほしいと作中の人物に
    呪詛を送ったのは初めてかもしれない。

    前作の終わり方からいって、
    宿敵のキャリーの悪意がいずれ牙をむいてくるのは覚悟していたが、
    まさか連作とは。
    無関係の話が一度入ってから、
    その次ぐらいに再登場するかと思っていた。
    というか、期待していたが、甘かったらしい。

    (下巻へ)

  • 年に一度年末に発売されるスカーペッタシリーズ 今年もこの一冊から始まることを感謝する
    今作もケイ・スカーペッタの長い一日を描いた一作(しかも上下巻で)
    事故死かと思われる現場に赴くケイのスマホにショッキングな動画が送り付けられる!そこには最愛の姪ルーシーの若き日の姿が、、、
    あろうことか事故死の現場を後回しにしてFBIの捜査の入るルーシーの家に急ぐケイ
    何が真実で何がフェイクなのか? 臨場感あふれる一作
    読んでいるそばから早く次が読みたくなる作品

  • 201701/上下巻まとめて。発刊で年末を感じ、読中も読後も始終イライラするとこまでがすっかり風物詩に笑。ケイの(巻き込みたくない気持ち故とはいえ)自分だけで抱えて勝手にイラだつとこも、自分では保護のつもりが他人への支配としか見えない言動も健在。しかも今回の展開も結末も拍子抜け…。とはいえ、最初からずっと読んできた身からすると、マリーノの変わらないとこも変わったとこもいとおしいし、きっと続く限り買ってしまうんだろうな…。

  • ケイが事件現場に行くと、そこには事故を装った殺人の現場が。しかも前作で生きていると判明したシリアルキラー・キャリーの痕跡が見え隠れ。
    ケイは前作で負った傷もまだ癒えない状態。
    いつものような始まりでしたが、上巻読み終わってもキャリーは出てこず、稀代の天才である姪のルーシーもそのパートナーであるジャネットも夫であるベントンも皆が何か隠しているっぽいし、ケイ自身も自分に送られた動画のことを話せないでいるという全く訳のわからない上巻。
    キャリーが出てくると各登場人物たちの恨みつらみで上巻が埋まるほどなので、イライラしてキャリーは大嫌いなのですが、好きな人はいないか。いや、いる方がむしろ驚きか。
    しかもルーシーがかつてキャリーをめぐって三角関係だったクワンティコ研修時代の女も出てきて、公私にわたって邪魔をされるというさらにイライラするパターンに。もうその女も結婚してるんだからどうでもいいだろーとか、むしろキャリーとつながっていたことを恥と思わないのかーとか、いつも思うけど、そんな私的な恨みで動くアメリカ人…。FBIだの判事だのという公的機関のくせしてどうかと思う、というのはいまさらなんだろう。お約束のパターンだしね。
    訳がわからないなりにどうなるのかは気になるので下巻へ。

  • キャリーとの対決はどうなるの?

  • 前作『標的』から引き続き、キャリー・グレセン絡み。
    この上巻は、一見事故に見える殺人事件現場の現場検証中のケイ(Dr.スカーペッタ)に送りつけられてきた不穏な動画から話は始まり、前作最後の話が何一つ確かなものでなく、状況がひっくり返るという展開まで。
    とてもとても心理描写が細かい。
    だけど、以前のようなこめかみが痛くなりそうな感じはない。
    なかなか読み応えあって、久々に面白い。

  • 前作から僅か2ヶ月後の話。

  • 2016年12月講談社文庫刊。シリーズ23作め。シリアルキラーのキャリーの事件が続くのですが、ものすごく冗長です。おそらく、先に本の厚さが、決まっていたんだろうと思います。このシリーズはいつもこの分量です。

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著者プロフィール

マイアミ生まれ。警察記者、検屍局のコンピューター・アナリストを経て、1990年『検屍官』で小説デビュー。MWA・CWA最優秀処女長編賞を受賞して、一躍人気作家に。ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズは、1990年代ミステリー界最大のベストセラー作品となった。他に、『スズメバチの巣』『サザンクロス』『女性署長ハマー』、『捜査官ガラーノ』シリーズなど。

「2015年 『標的(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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