誉れ高き勇敢なブルーよ (講談社文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062936057

作品紹介・あらすじ

「人間の真実に迫る、野心的な作品。登場人物のモデルが誰なのかを想像して読む楽しみも格別!」(神奈川県・40代・男性)
「主人公を妨害しているのは誰か?誰が監督になるのか?二つの謎がどう解決するか、時間を忘れてミステリーにのめり込んだ」(埼玉県・40代・女性)
「手に汗握り読み進めた。ワールドカップを見る視線が、これまでとまったく変わりそう」(兵庫県・30代・女性)
「疾走感にあふれた代表監督選考の過程。どのようなゴールを迎えるのか、最後まで一気に読んだ」(埼玉県・20代・男性)
「スポーツ界の光と影。権力争いの影を描く著者の筆力がすごい!」(広島県・30代・男性)
「苦しいときこそがんばれ」という愚直な言葉に感動。スポーツ選手の夢が叶わなかった自分には「座右の書」となった。(神奈川県・50代・男性)
「最後には真っ青な空が見えました!サッカーに疎くても十分楽しいし、むしろファンになります」
(兵庫県・20代・女性)
「サッカーを知り尽くした著者の感性が、あちこちに宿る素晴らしい作品」(奈良県・60代・男性)

感想・レビュー・書評

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  • サッカー日本代表の監督探しを巡る話。

    サッカー日本代表の監督探しを巡り、監督探しと交渉を任された望月・サッカー協会・スポーツ新聞記者・代理人・選手、それぞれの思惑があり、監督探しは難航する。
    だが、既にアジア予選は始まっていて、前任者を解任した日本には時間が無い。1ヶ月を切った交渉期間の中、今までの経験と人脈を頼りに監督探しを続ける望月だが、様々な妨害が邪魔をする。
    3年前にも監督探しを任された望月だが、その時はメディアに事前に情報が漏れ、決定直前で契約に失敗していた。それなのに、今回も任された事を不思議に思いながらも、「任された仕事をするだけ」と監督探しを全うすべく、突き進む。
    今回こそ、監督を決めきる事が出来るのか?
    執拗な妨害は、なぜ起こるのか?
    最後の最後まで飽きさせない。久しぶりに、ページを早くめくりたくなる作品だった。

  • 面白かった。サッカー日本代表の新監督選定を託された主人公を中心に、サッカー協会の幹部人事、マスコミによるスクープ合戦、監督候補や代理人それぞれの思いが絡み合う。様々な国の監督候補との交渉などを通して、作者のサッカーに対する熱い想いが伝わる。

  • ちょうど2018年ワールドカップ開催の時期に読んだ。
    しかも日本代表の監督が解任され、西野さんが監督に。
    そして日本代表のチャレンジが終わり、すぐに紙面に出る次の監督候補の記事。
    本誌が2014年に出版されているが、4年後を描き出しているような錯覚を覚える。
    思い切った展開も面白かった。

  • ワールドカップ予選に苦戦し監督を更迭したサッカー日本代表の新監督選びを託された望月だが、サッカー協会、マスコミ様々な思惑がうごめき妨害が入る。果たして期限までに新監督を決められるのか?
    スポーツサスペンスの名にふさわしく、張り巡らされた伏線がしっかり回収されていて読みごたえのある作品だった。

  • 「球界消滅」では球団が消滅する危機に立ち向かう球団フロントを、「嗤うエース」では野球賭博をめぐるエースピッチャーと刑事との人間ドラマを描いた本城氏がサッカーを題材に描くのは日本代表の監督選考をめぐるドラマです。
    他の本城氏の作品と同じく、プレーシーンの描写は少なく、選手自身はストーリーの中で存在感は大きくありません。しかし、日本サッカーの将来を考えて監督選考の最前線に立ち続ける主人公と、監督選考を自らの協会内権力闘争に利用しようとする協会幹部、協会幹部と癒着したマスコミなど様々な立場の登場人物が現れ、最後まで誰が黒幕なのか、誰が味方なのかハラハラさせながら最後まで読めました。
    実際の代表監督選考の交渉の現場で、どのような駆け引きが行われているのかは知ることができませんが、現実はこの小説よりももっとシビアなのかもしれませんね。

  • 日本サッカー界の立て直しに
    かつて“日本サッカー界の裏切り者”と呼ばれた男・望月が起用される。
    三年前も、マスコミのリークにより契約に失敗した経緯がある望月は、そのリベンジを誓い、監督探しの旅へと赴く―。

    彼は選手時代にも日本代表に幾度となく召集されているが
    応えることは一度もなかった。それが尾を引き一部のファンからは『非国民』だと思われている。

    彼がなぜ日本代表を選ばなかったかと
    日本人にとって良い監督とは何かが重なってくる。

    本城氏の作品は人が無謀とも思える事、あまりに大きな弊害があった時に
    受け身をどう取って、負けざまを晒せるかという点に尽きると思う。
    逃げるや空かすとは違う勝負の行方がそこにはある。

  • サスペンスさながらのストーリー展開で、最後まで気が抜けない作品です。おまけに、サッカーフリークであれば、登場人物のモデルはだれかと推察する楽しみが加わります。一粒で二度おいしい、お得感満載です。

  • 真の味方は誰だ? 全アウェイの交渉、期限はたった「25日」 惨敗したW杯から3年。日本代表を立て直すため、新たな監督探しを託された望月。協会、マスコミ、選手、複雑な思惑が渦巻き、妨害工作が多発する裏には、驚くべき黒幕がいた。ノンストップスポーツサスペンス!

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著者プロフィール

1965年、神奈川県生まれ。明治学院大学卒業。産経新聞社入社後、スポーツ紙記者として活躍。2009年『ノーバディノウズ』が松本清張賞候補となりデビュー。2017年『ミッドナイト・ジャーナル』で吉川英治文学新人賞を受賞。2018年『傍流の記者』で直木三十五賞候補。著書に『四十過ぎたら出世が仕事』(祥伝社刊)『友を待つ』(祥伝社文庫)など多数。

「2023年 『あかり野牧場』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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