ツボ押しの達人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 101
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937139

作品紹介・あらすじ

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コリほぐし度、NO.!
                (当社調べ)
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放談社週刊ミライ編集部の望来(みく)は、
仕事に忙殺されシワばかり増える日々に倦んでいた。
ある時、鬼編集長から岡山の山奥にこもる「達人」を取材せよと言われる。
その小柄な老人は、指先ひとつで巨漢をチビらせる、
ある禁断の技を持っていた――!



笑いと涙のツボを憎いほどおさえた、
エンタメ小説界の頼れる指圧師、
室積光(『都立水商!』『史上最強の内閣』)が
講談社文庫でシリーズ開始!



笑いながら読み進めると、意表を突かれます。
荒唐無稽で終わらない、これぞ娯楽作品の王道!

感想・レビュー・書評

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  • 痛快ツボ押し小説。
    今回は、中根望來の視線でのストーリー展開。
    ちょっと事が上手い方向にすんなり進み過ぎるのはお愛嬌。
    読後感爽やかな一本でした。

    さよならだけが人生だ

  • 最初に目についたのはこの作家の『都立水商!』だったのだが、あらすじを見てこちらの作品を読むことにした。
    主人公は文学作品にかかわる編集者になりたくて出版社に就職したが、配属先は週刊誌。潜入取材がバレて身の危険があるとのことで、一時身を隠すため、別件取材で岡山へ行くことになった。
    違和感のない展開で読みやすくていいなあと思っていたのだが、後半は、他の方も書いている通り、現代版北斗の拳かよ…。おもしろいんだけど、それに頼り過ぎ。作者が劇団主宰ということで腑に落ちた。劇団の作品って大げさなドタバタやお笑いがあるものが受けるのよね(私の偏見ですが)。
    振り込め詐欺や、勝手に撮影された動画が本人に断りもなくネットに上がるなど、思ってたよりも新しいモチーフが出て来る。もっと前に書かれた作品だと思っていたので違和感があったのだが、以前に書かれた2作の焼き直しとのことで納得。それがこの作品の良さを損なうものではない。他に2冊ある達人シリーズが、発行年が前後していることになり、それがどう影響しているかわからないが、それも読んでみたくなった。



  • 齢94歳。
    半グレ、極道、巨大宗教団体をたった一人で壊滅させる。いかにして、壊滅させたか。
    それは「ツボ押し」。正に北斗の拳。
    秘技「尊厳崩し」。そのツボを押された者は、否応無しに前から後ろからあられもなく、お漏らしをするという。
    政界を巻き込む資金洗浄の手掛かりを掴んだ編集者が拉致される。拉致られた編集長を救出すべく、若手記者が奔走する。
    岡山で出会ったその仙人とは...
    エンタメ作品だが、ちょいちょい真理を突く台詞が散見。サクッと良い作品でした。

  • 達人シリーズも月日が経ったなぁ
    その割には達人の達人っぽさが相変わらず
    そして旧制高校の話題もあいかわらず

    ってか、このシリーズのラスボスは野玉なのか?
    語感からして、モデルは小沢一郎?

    それにしてもこのお話、天才のバーゲンセールだぜぇ(笑)
    主人公が調子に乗りやすいのもなんだかねぇ
    でもまぁそのおかげで展開が早いのは作者の特徴か

    このシリーズ、どこまで続くのかねぇ?

  • するすると読める。
    ジブリかプロダクションIGで
    アニメ化して欲しい。

  • この本を手にとったということは私も疲れていたんだなぁ。何も考えずに読める本。

  • 久しぶりにコミカルで、楽しい本でした。

    達人は、私の祖父と同じ歳です。
    祖父はもういませんが、達人と同じ歴史の中を生きていたんだなぁと思うと、達人の「さよならだけが人生だ」は、とても重みのある言葉に感じました。

    主人公の望来が、ツボ押しのセンス抜群で、痛快なまでに事を解決していくのが、楽しかった!

    室積さんの本を初めて読んだのですが、他のもかなり面白そうなので、また読みます。

  • 読了φ(..)

  • 残念本

  • <内容紹介より>
    放談社週刊ミライ編集部の望来(みく)は、かつて指一本で勇名を馳せた達人を取材しに山に入る。人の尊厳を一瞬で奪う筆舌に尽くしがたい凄技を操る達人から、望来は技の手ほどきを受けることに。そこへ編集長刺傷の報が。ヤクザの逆恨みか、それとも……!?事件解決に乗り出す望来はもつ、かつてのひ弱な記者ではなかった!

    ーーーー
    97歳の達人が語る一言ひと言の言葉がとても重みがあります。
    戦争を経験し、社会の不条理に屈し、世を捨て山に篭った達人。
    しかし、今を誠実に生きる達人の周りには、「芯」の通った人々が集まっていました。
    望来もその仲間達に触れ合い、またツボ押しの才能を開花させ、達人(見習い?)として、成長します。

    室積光の今までの作品と同じく、リズム感がよくスルスルと読み進められます。
    少し、望来の覚醒が早すぎる感じもしますが、彼女の活躍は痛快です。
    エンタメ小説として、疲れた時のひと笑いにいいかもしれません。

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著者プロフィール

1955年山口県光市生まれ。本名の福田勝洋名義で、俳優としてテレビ・映画に多数出演、また劇団「東京地下鉄劇場」を主宰し劇作家としても活躍。2001年『都立水商!』で作家デビュー。同作はコミック化・ドラマ化もされヒット作となる。主な作品に『史上最強の内閣』『史上最強の大臣』『ドスコイ警備保障』『埋蔵金発掘課長』など。

「2022年 『森の石松、社長になる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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