名探偵傑作短篇集 御手洗潔篇 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.41
  • (4)
  • (17)
  • (13)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 261
感想 : 20
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937368

作品紹介・あらすじ

本格ミステリの金字塔『占星術殺人事件』での登場以来、難事件をいくつも解決し、相棒・石岡和己とともに、愛されてきた名探偵・御手洗潔。その選りすぐりの短編集。御手洗の人間的魅力に溢れた「数字錠」、「SIVAD SELIM」、シリーズ屈指の怪事件「山高帽のイカロス」他、全5篇を収録。監修・解説/千街晶之。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大胆巧妙なトリックが目を引く。
    数字錠:嘘で良心に訴え,既読
    ギリシャ犬:暗号解読,既読
    山高帽イカロス:空飛死体の怪
    IgE:割に合わぬ犯罪
    sivad selim(アナグラム):遊心満載

  • アンソロジー以外でたぶん初読みの御手洗シリーズ。時代を感じたが一周してそれもいい味わい。『山高帽のイカロス』が雰囲気と謎解き両面がマッチして好みだった。

  • ミステリーとしてよりはキャラ読み小説として読みました。本家ホームズ&ワトソンを意識したのであろう御手洗清と石岡君の二人、いいバディです(笑)

  • 御手洗潔再び

    知念作品(硝子塔)読んだせいで、本格ミステリーに少し集中してみた。私にとっては近代本格の創始者島田荘司作品である。

    まさに和製ホームズという印象が強い探偵御手洗潔だけど、本作では人間味あふれる面も垣間見える。だから、既読なんだけど、犯罪が全く出てこない SIVAD SELIM が一番のお気に入りだ。

    こうなると綾辻行人作品も再読しようかな。ほぼ忘れてしまってるし。

  • 短編集でも島田荘司の臭気が感じられる。

    御手洗潔という人物に焦点を当てた分、ミステリとしては少し弱いか。

  • 有名な作家さんですが、占星術しか読んだ事ありません出した。
    手に取った切っ掛けは玉木宏さんのドラマから。
    あちらは長編でしたが、取りあえずベストセレクションから摘み食い。
    世界観に時代は感じますが、キャラクタは好きなタイプ。ホームズとワトスンって感じのやつ。
    ハマるかと言うと私は……

  • 「数字錠」の出来はひどい…
    小学生が読んでも、え、ちょっと待って、なに今の?マジで…と馬鹿にするだろう。
    なぜこの話が、御手洗潔ベストに選ばれたのかわからない。

    ただこんな解釈もある。

    御手洗潔がなぜかぐんぐんスーパースター、インターナショナルになっていくにつれ、反比例するように石岡君はどんどん(島田荘司の考える)愚鈍でドメスティックな日本人の典型モデルになりさがって描かれていく。

    御手洗潔シリーズ当初は、刑事が日本人の鈍感さ、無情さ、感情的にいびつな
    キャラクターの象徴だったが、作品に登場する機会が減るにしたがって、石岡君がこの役を引き受けるようになっていってしまった。

    この短編集は、御手洗潔ではなく、どんどん自己を矮小に語るようになっていった石岡君の軌跡の記録ではないか。

  • 初めて御手洗潔シリーズを読んだ。the・探偵小説というような、小学生の頃読んだ海外翻訳のミステリみたいな作品集だった。
    作品年代がそう感じさせるのかな?
    長編にも興味湧いた。

  • 「数字錠」があまりに最高。少年の未熟さが好きなタイプの人には読んでほしい……。
    心臓を内側から撫でられるようなこの苦しみを是非味わってほしい。
    どの話も探偵・御手洗の個性が強く感じられて楽しかった!

  • 既読は前半の「数字錠」「ギリシャの犬」「山高帽のイカロス」、未読は後半の「IgE」「SIVAD SELIM」。
    やはり「数字錠」は好き。謎解きというよりは御手洗の人間らしい一面が見られる。センチメンタルな余韻が良い。
    「ギリシャの犬」の冒険のような捕物劇、「山高帽のイカロス」のキテレツな事件の様相も好き。
    「IgE」も「ギリシャの犬」チックなのだけど、御手洗の傲慢さと石岡の振り回され振りが酷い。最後の「SIVAD SELIM」に至ってはやり過ぎ感が半端なくて嵌まれなかった。
    やはりこのシリーズは初期から中期までが好きだな。
    ちなみにP131『婦人』が『婦入』となっている。つまらない間違いだがガッカリする。

全20件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

島田荘司の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×