不愉快犯 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937436

作品紹介・あらすじ

人気ミステリー作家成宮彰一郎の妻が行方不明になった。警察は嗤われ、司法はハメられる。予想外の展開にすべての人が振り回される!

感想・レビュー・書評

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    ミステリー作家が、完全犯罪をもくろんで創作したシナリオを実行すると……。

    井の頭公園に近い東京都三鷹市下連雀一丁目にある警視庁三鷹警察署刑事課の優秀なベテラン刑事、佐藤巡査部長と高卒で警察官になって七年の兼子は、元女優であり著名なミステリー作家の成宮彰一郎の妻、瑠璃子の行方不明を事件性が高いとみて調べだします。ことの重要性を鑑み警視庁捜査一課西尾管理官(警視)の指揮のもと第三強行犯・捜査五係が乗り出してきます。

    西尾管理官は、直ちに成宮彰一郎を結婚して5年になる男をあさり続ける奔放な妻、瑠璃子殺しの犯人として逮捕し取り調べを開始する。その強引な取り調べで彰一郎は、瑠璃子を包丁で19回刺して、茨木県神栖市の波崎海岸に捨てたと供述する。が、瑠璃子の遺体が、新潟県の瑠璃子の実家の雪の中から発見され遺体には外傷もなく、死因は窒息死と判明すると。

    供述と事実の違いから第三回公判の冒頭、裁判官は、彰一郎に瑠璃子の殺人罪について公訴棄却を宣した。一事不再理となる。これにより瑠璃子の殺人に関して彰一郎は、罪に問われることがなくなる。ここに完全犯罪が成立したと彰一郎はほくそ笑むが。三鷹署は、どうしても彰一郎を殺人罪と同じ無期懲役刑にするためにある計画を立てます。

    【読後】
    淡々と物語が進んで行きます。当初は、ミステリー作家が創作したシナリオのとうり進んで行きますが、最後にどんでん返しが待ち構えていました。読むのにあんがい時間がかかりました。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    不愉快犯《文庫本》
    2017.10発行。字の大きさは…中。2023.01.23~25読了。★★★☆☆
    ブックオフ、66円で購入2023.01.15
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • テンポが良く気持ちよく話が進んでいく。
    話に深みがないような気もしたけど、読みやすくて面白かった。
    著者の他の作品も読んでみよう。

  • テンポ良くさくさく話が進む。
    そう上手くはいかないとも思うけど、確かにミステリー作家なら完全犯罪出来ちゃうかも。それをみんなに知ってもらいたくなっちゃうかも、と思わせるお話だった。

  • 人気ミステリー作家の妻が行方不明になった。三鷹署の新米刑事ノボルは先輩刑事とともに捜査を開始。次々に容疑者候補が浮かぶなか、「どうせなら死んじゃっててくんないかなぁ…」と不愉快な言動を繰り返す夫の真意とは…。

  • 好きな作家のひとり。木内節がテンポよく進む。

  • 知的犯罪ゲーム
    このゲームの愉悦を求め、多くの悪の主人公が世界制覇や地球征服を企む「最上の楽しみ」
    眠い目で読むと分からなくなったので中断して、朝から読んでいました
    タイトル通り不愉快な犯人です(笑)

  • 評価は3.

    内容(BOOKデーターベース)
    人気ミステリー作家・成宮彰一郎の妻が行方不明になった。殺害の現場とされた潰れたビデオ販売店には、大量の血痕と成宮の靴跡が。「遺体なき殺人」の容疑で逮捕・起訴された成宮の、邪悪なる「完全犯罪」プランとは?天才悪役が、警察を、司法を、マスコミを翻弄する前代未聞の犯罪エンターテインメント小説!

    う~ん。殺された妻がどしようもないわがままとか、擁護した彼女が実は・・・とか、もう少し動機にパンチが欲しかったかも。最後はだらだら読みだった。

  • 人気ミステリー作家の妻が行方不明になり、大量の血痕が見つかった現場には彼の靴跡が。
    死体が発見されないまま彼を逮捕したが、事件は思わぬ展開へ。

    一事不再理で完全犯罪というのは今までにも読んだことがある設定ですが、この犯人は本当に不愉快極まりない。
    タイトルの意味がよくよくわかり、読めば読むほど不愉快になっていく。
    これほど憎いと感じた犯人はそういないかもしれない。

  • じっくりというよりもテンポよくキャッチーな文章だなと思ったら元々漫画家なのか。そして、一事不再理のことをずっと一事不再審だと勘違いしてたことが判明。初心者でも読めるし濃さもある、幅広い作品。

  • 面白く読みやすくて面白かった。    
    刑事訴訟法第340条のことを知ったときは、こういうことが起こりうるんじゃないかと思ったけど、やっぱりこういうことは現実でも起こってるんじゃないかなぁと思わされる小説だった。

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著者プロフィール

1960年、福岡生まれ。2004年、『藁の楯』(2013年映画化)でデビュー。同書はハリウッドでのリメイクも発表されている。他著に『水の中の犬』『アウト&アウト』『キッド』『デッドボール』『神様の贈り物』『喧嘩猿』『バードドッグ』『不愉快犯』『嘘ですけど、なにか?』『ドッグレース』『飛べないカラス』『小麦の法廷』がある。

「2022年 『バッド・コップ・スクワッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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