- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062937672
作品紹介・あらすじ
森村家に迷い込んできた猫が、いつの間にか居間でテレビを見ている。散歩の途中で出会った猫のしぐさにカメラを向け、俳句をひねる……。作家生活五十年を越えた森村誠一は、言わずと知れた猫好き。ミステリーに時代小説に、森村作品には猫がしばしば登場する。専門紙「ねこ新聞」に連載したエッセイを軸に、「お猫様事件」など猫小説を三篇収録。ふんだんな猫写真と俳句もちりばめ、まるごと一冊ねこずくしで送る、初の森村猫本!
感想・レビュー・書評
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森村誠一さんの猫づくしの本ですね。
ページの最初から猫の写真と猫俳句から始まる。カメラ構えて『写真俳句』を森村さんが提唱しているとの事。
猫愛丸出しの、愛くるしい猫写真に猫愛を惜しげもなく読み込んだ俳句が面白い。
次は猫エッセイ、なぜ猫好きかから始まってとめどない語りが連続短編のようにこの本の半分を埋め尽くす。
そして、短編の猫ミステリーが三話。
猫なくしては生きられぬ。犬と猫の人間との関わりあいが、どれ程大切か森村さんの流暢な筆運びで綴られている。
私も猫好きなので、かなりのめり込んで読了しました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんて愛おしい猫たちへの言葉でしょう
前半はエッセイ集、後半は猫にまつわる短編
どれもかわいくて楽しい
キレと品のいい言葉で紡がれた、猫への愛あふれる1冊でした
猫好きには頷けるお話ばかり
森村先生のチャーミングな一面が顕れた素敵な本です -
2022.11.5読了
『人間の証明』で有名な作家、森村誠一さん、実は大の猫好き。
前半は軽妙な猫エッセイと写真集、後半は社会派らしい骨太な猫小説。
最後の「地球から逃げた猫」は泣けました。 -
写真が可愛くて、、、
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森村家に迷い込んできた猫が、いつの間にか居間でテレビを見ている。散歩の途中で出会った猫のしぐさにカメラを向け、俳句をひねる……。作家生活五十年を越えた森村誠一は、言わずと知れた猫好き。ミステリーに時代小説に、森村作品には猫がしばしば登場する。専門紙「ねこ新聞」に連載したエッセイを軸に、「お猫様事件」など猫小説を三篇収録。ふんだんな猫写真と俳句もちりばめ、まるごと一冊ねこずくしで送る、初の森村猫本!
http://bookclub.kodansha.co.jp/buy?isbn=9784062937672 -
森村誠一×講談社文庫100冊記念本はねこづくし! 森村誠一100冊記念本は、初の「森村猫本」! 知る人ぞ知る専門紙『月刊ねこ新聞』の人気連載「ねこエッセイ」、現代ミステリー&時代小説から厳選した「ねこ小説」、ねこのしぐさをとらえる「写真俳句」の三本立て。
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猫が好きだから読んだけど最後まで読みきれなくて放置してた。
魅力に気づかなかっただけかもしれないがつまらなかった。
猫が好きだからといって犬をバカにしててちょっと悲しかった。
出てくる女の人が男の理想の女という感じで気持ち悪かった。
最後の解説も読んで…やっぱり読まなきゃ良かったと思った。
犯人を特定した時は感動した。
読書初心者のくせに猫が好きだからという理由で猫の本を買った私が悪い。 -
まぁまあかな。最後の小説に棟居刑事な出てきて、楽しかった。
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森村誠一といえば、社会派のずっしりした推理小説というイメージしかなかったのだけど、猫好きで、猫本を出していたというのは嬉しい驚き。
冒頭の猫の写真俳句から、猫への愛情が伝わってくる。
エッセイも、こんなに猫のことを書いていたなんて知らなかった。
後半の猫小説もよかった。
猫が重要な位置を占める3作。うち1作は時代物でさらにびっくり。他の2編は、牛尾や棟居が登場。棟居刑事が猫好きなんて嬉しい。
エッセイ本はほとんど読まないのだけど、この1冊に出会えて本当によかった。 -
ねこ写真俳句、ねこエッセイ、ねこ小説からなります。エッセイは犬に対する態度が古くて冷たいので、そこは納得できないですね。戦争に対する思いは切実で、経験者にしか書けないと思いました。小説は三作ともミステリなので、幸せな話ではありません。ただ、「終着駅」の牛尾刑事、非道人別帳の祖式弦一郎同心、「人間の証明」の棟居刑事がそろいぶみです。
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1977年に映画化された『人間の証明』の作者、森村誠一さんの作品です。
写真に猫俳句?をつけたもの、エッセイ、短編小説から成っています。
森村誠一さんが猫好きで、猫を飼っていたなんて全然知りませんでしたが、やはりそこは猫好き、飼い主が思う事は全国共通だなぁと嬉しくなります。
全作品通して、人間からの視点で書かれていますが、一貫して猫に対する溢れんばかりの愛情が文章から感じ取れます。
そして、猫に対する敬愛の気持ちというのは、犬に対する気持ちとはやはり一線を画すものがあるようです。
小説の中には、悲しい結末や残酷な描写があるのですが、この愛すべき猫たちをいつまでも愛し続ける事ができるかどうかはひとえに私たち人間にかかっていると訴えたかったのだろうと思います。
そこが森村誠一さんならではですね。