- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062941075
作品紹介・あらすじ
第55回メフィスト賞、受賞作!!
「犯人がわからない? あなたは地獄行きね」
死者復活を賭けた推理ゲーム!
俺を殺した犯人は誰だ? 現世に未練を残した人間の前に現われる閻魔大王の娘――沙羅。赤いマントをまとった美少女は、生き返りたいという人間の願いに応じて、あるゲームを持ちかける。自分の命を奪った殺人犯を推理することができれば蘇り、わからなければ地獄行き。犯人特定の鍵は、死ぬ直前の僅かな記憶と己の頭脳のみ。生と死を賭けた霊界の推理ゲームが幕を開ける――。
感想・レビュー・書評
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新鮮で面白い!
生き返りを賭けた推理ゲーム。
確かにヒントはしっかりある。
推理小説としてもファンタジーとしても楽しめる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とても良かった!
けど、なんでこんなにも面白かったのかがわからない
例えば『第2話 浜本尚太21歳 会社員 死因・凍死』
このお話なんて、読んでい犯人特定方法も推理できたし、キャラクター造形からストーリー展開、こんな感じでお話が終わるんだろうなーというところまで含めて想像の内だったんですよ
なのに、めっちゃくちゃ面白かったんです!
もちろん全てのお話に対して「想像の内で~」とは言わないですけど、いやそれにしてもどこから来るんだろうこの面白さはと……
これが著者紹介に書かれている「新人離れした筆運びと巧みなストーリーテリング」って事なんでしょうかね
でもその言葉のもう一歩先の面白さの理由を解明してみたいと思わされる面白さ
俗に言う「こういうのでいいんだよ」の最上級といったような?
(失礼な言い回しに感じなくもないけど褒めてます、すみません)
脳内で想像しづらかった沙羅のファッションを、表紙で描いてくれているのも良い
第1話の分だけじゃなくて、各話ごとのイラストも見てみたかったなー -
登場人物が死んでしまうまでの経緯と閻魔の子孫との出会い、推理パート、エピローグと構成がわかりやすくて読みやすいです。
お話もそれぞれ独立しているのでさっくりいけます。
ただ、物語が変わるだけなので構成が単調とも言えなくもないですね。
10分間に答えを出さなければ地獄行きと言われる中、それぞれ登場人物は推理していきます。みんななんだかんだで頭良い。個人的には三話目が好きでした。
だいぶ前に観たドラマ、スカイハイを思い出しました。 -
自分を殺したのは誰だ? 死の直前の記憶から犯人を推理せよ、蘇りか地獄行きか閻魔大王の娘沙羅から課される推理ゲーム!
いいですね。 形式としては犯人当ての短編集ですがいい感じに伏線も張られてるし、死後の世界の経験によって主人公たちが明るい転機を迎えてくのもグッド。 設定は特殊だけどそれよりかはストーリの筆致が評価されたメフィスト賞としては珍しい作品ですね。 -
食わず嫌いはいけないな。明日、全巻買ってくる。
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〇自分の死因や心残りのことを、死後に考えるのでパズルゲームのよう。
〇もうちっとだけ、年齢層低めの読者層も考えてくださると学校に置きやすいかも。が、創作物に見合った年齢になってから読むべきか。せばまると魅力が少なくなるかな?
ここは死後の裁判所。
自分の理不尽な死に納得がいかなければ、運が良ければ推理ゲームが出来る。
「あなたは誰に殺されたのか、なぜ殺されたのか」
時間は10分。手掛かりはあなたの記憶だけ。
犯人がわかれば生き返られる。
失敗すれば地獄行き。
「緒方智子17歳 女子高生 死因絞殺」
→何もかも中途半端な女子高生。こんなところで、終わってたまるか!
「浜本尚太21歳 会社員 死因凍死」
→仕事では失敗ばかり。正直さと人当たりの良さで頑張っている。
…もっとガツンと相手に言ってやらんととは思うけど、それが相手にとって一番反省できることなんかな。
「門井聡子82歳 無職 死因老衰」
→時代で姑と夫に仕えてきたが、今は息子夫婦と孫に大事にされて暮らしている。心残りは生き別れの子どものこと
「君嶋世志輝20歳 フリーター 死因撲殺」
→押すなよ!絶対押すなよ!
…ちょっと怖かった。暴力は文章でも怖い。