日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か (現代プレミアブック)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062950503

感想・レビュー・書評

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  • 社会

  • 時間があれば

  • 官僚のしたたかさ、怖さ、傲慢さ。
    マスコミの愚行。

    真面目にやればやるほど肥えるのはこいつら。

    なんか、やになって来るなあ。

  • QAの見本が載ってる!!ちょうど仕事で作っていたんで、見本になった。

    霞ヶ関とかの動きを見ると、仕事のやり方の(良い意味でも悪い意味でも)勉強になる。

  • 天下りをしなくても済むような、公務員制度改革の実現に尽きるなあ。

  • 行政マンは勘違いしてはいけない。三権分立で国権の最高機関は国会。選挙で選ばれた国会議員による多数決の決定こそが民主主義。行政マンはそれに従う義務がある。行政マンのための政治・行政ではないはず。それぞれが問題意識をもって審美眼を養い、行動を起こせば、きっと何かがかわるはず。自分にも何かできることはあるかもしれない。。勇気を奮い立たせてくれる本でした。

  • 何だか日本という国の将来が心配になってしまう本です。政治家や官僚はよい大学をでて、頭がいい人たちだと思われますが、日々の政治活動をみていると小学校の学級会みたい。そもそも、政治家が官僚に太刀打ち出きるほどの能力もないし、今の政治家は小粒になった感じ。正直官僚を使えないでしょう。官僚のあり方を変えるにしても、等の官僚が政策を牛耳っているのだから変えようがない。
    メディアはメディアで偏向報道。TVなんか見ていると、都合のよい部分だけを報道しているし。新聞も結局官僚のいいなり。と、言うことを再認識した本です。

  • 日本を動かしているのは誰なのでしょうか、この本では、政治家・官僚・メディアがどれほど権力を持っているかについて記されていますが、2009年8月の総選挙の結果、民主党が政権を担うことになってどう変わっていくのでしょうか。

    またインターネットやブログ等の急速な発達によって、マスコミ(新聞社、テレビ)も今までのような力を保持するのが難しくなってきていて時代が変化する局面に来ているのではないでしょうか。

    この本の著者の長谷川氏はマスコミ業界(新聞社)に身をおいているので、言いたいこと(マスコミが規制に守られている等)が完全に文章に書ききれていないような気がしました。また政府紙幣の発行に関するコメント(p189)の是非については、今後も調べていこうと思いました。

    以下は気になったポイントです

    ・議員会館の密室で日常的に行われている官僚と議員のやりとりは、政策審議そのものである、国会質問の要点を官僚に事前レクチャーしてもらう野党議員もいる(p51)

    ・小泉政権が改革の名にふさわしい前向きの課題に取り組んだのは、後半の郵政民営化から、郵便貯金と簡保保険で集めた資金を自動的に国債で運用していた仕組みを改めたのがポイント(p55)

    ・GDP成長率が長期金利よりも低ければ、政策目標は基礎的財政収支の均衡だけではダメで、増税が必要になる(p61)

    ・財務省は当初「埋蔵金はない」としていたが、1ヶ月もたたないうちに、08年度予算編成で、財政融資資金特別会計の準備金から、10兆円を取り崩した(p70)

    ・福田政権は公務員制度改革をする気はなかったが、内閣支持率の低下を見て、国家公務員制度改革基本法を成立させた(p73)

    ・事務次官等会議は、定例閣議前日の月曜日と木曜日に開かれるが、法的は設置根拠はない、閣議にかけられる案件は必ずその会議で承認されたものに限定(p79)

    ・小泉政権下では、経済財政諮問会議において閣僚同士が直接対決したが、今では完全に空洞化している(p83)

    ・政府の歳出拡大か減税かという問題は、おカネを政府に使ってもらうのか、私たちが使うのかという問題である、お金はもともとは私たちにある(p98)

    ・給付金でも減税でも国民に還元されるという点では同じように思えるが、減税であれば課税ベースが小さくなるが、給付金では課税ベースは変化しないので、赤字国債の増発で賄うことができると財務省は考える(p105)

    ・「ばらまき」とは、国民の特定層や特定業界に恩恵を与える財政支出と定義すると、定額給付金は「ばらまき」からは遠い存在である(p107)

    ・霞ヶ関の政策発想法に従えば、関連業界団体つくり、基準認証、モデル事業の実証試験、天下りへと繋がる(p130)

    ・新聞記者が、警察や役所がやっていることを、いち早くつかんでそれを報じるのが仕事と理解した瞬間に、その情報が正しいかどうかを検証するということを忘れてしまう(p145)

    ・財務官僚にとって主計官は、予算配分権限があり、花形中の花形のポストである(p156)

    ・財政審や政府税調など、有識者を集めて議論をしている形を整えているが、実際にはとっくに結論を決定していて、それに後から権威付けすることが目的(p161)

    ・役所が開く記者会見の多くは、記者クラブに加盟した記者のみを対象に開かれ、それ以外の記者は事前の了解なしには出席ができない(p165)

    ・新聞は自民党の派閥政治を批判してきたが、自分達自身も、記者クラブという派閥の中で、官僚によって支配されている構図に気づいていない(p170)

    ・日本では官僚として優秀な業績を残しても、民間がそれを評価して高給で迎えるという仕組みが無い、なので天下りが蔓延る(p177)

    ・政府紙幣は財務省のバランスシート上では債務になるが、国債を発行するわけではないので、償還する必要もなく財政赤字は増えないので財務省にとっては好ましくない、増税できなくなるから(p189)

    ・日本の記者も速報業務のみを行うのではなく、深く分析した特ダネを書けるような態勢をとって新聞の価値を高めるべき(p213)

  • 昨今のメディア不信について整理ができた。
    官僚→政治家
    官僚→メディア
    という情報の流れに関して、官僚が中心にいることは自明。特に国民にリーチするメディアの役割は大きく、メディアは官僚からそっぽを向かれないように記者クラブや個人的なつながりで取り入る。官僚は組織が国民を導きたい情報をリークさせる。
    嗚呼、国民はメディアの流す情報を無条件に信じる。(ここは思考停止が入るのだけど、それは教育の問題が大きい)
    メディアで書かれている「政府高官筋からの情報」については疑ってかからなくてはいけないな。

    この作者は朝ナマでよく見る人だったね。知らなかったー

  • 中川昭一氏の酩酊会見、高橋洋一の窃盗事件、小沢一郎の政治献金問題は財務省の策略。新聞社は霞ヶ関の補完勢力。官僚は入省したときから天下りを考えている訳ではない。
    霞ヶ関をどうするのかが真の争点であった。霞ヶ関とはよくいったもので霞がかかったようで姿はよく見えないが実は官僚こそが真の主役。
    財政再建を増税で行うか、歳出削減で行うか。
    福田は日本は政治が弱いので官僚が強くなくてはいけないと言った。使える貴社は優秀な官僚に取ってみれば都合の良い拡声器として利用される。与謝野は政策通と言われていたが財務省、経済官庁から黙っていても最新の情報をもらえるからそれをそのまましゃべっているだけ。それを多くの新聞は政策通として取り上げてきた。
    主計局や課長クラスなら内部資料があるので問いと答えが決まっている。

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著者プロフィール

ジャーナリスト。1953年、千葉県に生まれる。慶応義塾大学経済学部卒、1977年に中日新聞社入社、2018年3月、東京新聞・中日新聞論説委員を最後に退社。ジョンズホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)で国際公共政策修士。財政制度等審議会臨時委員、政府税制調査会委員などを歴任。規制改革推進会議委員。『日本国の正体 政治家・官僚・メディア---本当の権力者は誰か』(講談社)で第18回山本七平賞。『2020年新聞は生き残れるか』『官僚との死闘700日』(以上、講談社)、「ケント&幸洋の大放言!」(ビジネス社)など著書多数。テレビ朝日「朝まで生テレビ!」、BS朝日「激論!クロスファイア」、読売テレビ「そこまで言って委員会NP」など、テレビ・ラジオ出演多数。


「2018年 『明日の日本を予測する技術 「権力者の絶対法則」を知ると未来が見える!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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