アクマで純愛 1 (講談社コミックスフレンド B)

著者 : 池沢理美

• 講談社 (1990年4月1日発売)

感想・レビュー・書評

[猿山リムさんの感想 · 2021年7月1日]

　５月に自転車マンガでこの作家さんの本を拝読し、広告のページでタイトルに興味を持って購入。
　アクマな物語。

　わたしのパソコンでは、表紙が見えにくいのだけれども、こちらのお嬢さん、右手の中指を一本立てておられます。
　

　地味で暗めな自信なさげな美人さんが主人公。
　こんな娘は、意外とモテるんですよね。
　意図せず男を引きつけるヒロインは、何人かの男性に好意を寄せられる・・・が、少女マンガなんでね、嫉妬に狂った周りの女子たちからいじめを受ける・・・。
　裏表紙の粗筋に書いてあるからバラしちゃうと、そんな中で彼女の中に生まれたもう一人の人格が、もう一人のヒロイン。
　こちらは意図的に好きな男を落としていく。
　オモテのヒロインの好きな先輩と、アクマのヒロインの好きな先輩。
　そしてそんな彼女を、観察していた一人の暗めな同級生がヒロインの人格交代に気づき・・・。

　最初は少女マンガ特有の、オンナノセカイなドロドロ譚かと思ったんだけど、実は割とホラー領域の話だった。
　自分の知らないところで、自分の意思と真逆の行いを振る舞う人格。
　普通にホラー作品にあるテーマを、ドロドロ譚なニュアンスの少女マンガで描くのがまた怖い。

[とまさんの感想 · 2006年11月16日]

全２巻

著者プロフィール

東京都出身。
1984年『別冊フレンド』 (講談社)にてデビュー。2000年、『ぐるぐるポンちゃん』で第24回講談社漫画賞受賞。他に『はっちゃん、またね』『オセロ。』『憑いてますか』など。

「2020年 『講談社　学習まんが　日本の歴史（5）　貴族の栄華』 で使われていた紹介文から引用しています。」