- Amazon.co.jp ・マンガ (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063145885
感想・レビュー・書評
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ロボットのアルファさんが、オーナー不在中の間喫茶店を切り盛りしているんですが
オーナーは帰ってくる気配なし、客無し、暇あり。
1巻目から9巻目まではのどかな物語が展開されるんですが
最終巻は切ないお話満載です。
序盤は子供だった女の子や男の子が成長し独り立ちし、
老人達はやがて出てこなくなりアルファさんはひとりぼっちになっていきます。
ほぼ無限を生きるアルファさんと人々の交流は温かいが故に時の流れが儚く切ないです。
しかしい人口が減っていくのみだと言ってもそこは人間、親がいれば子供がいる訳で
世代を超えてアルファさんと交流する様が素敵です。
マッキ(画像の女の子)の成長過程が物語終盤の肝と言っても過言ではないかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
以前知人が、横浜出身の私に「ヨコハマといったら買い出し紀行だよ」と熱心に語ってくれましたが、どんな話かと聞くと、<主人公はロボット><地球が滅亡に近づいている近未来><説明無く淡々と話が進む><あんまりヨコハマの意味なし>ということで、特に心に響きませんでした。
実際に読んでみたら、確かに説明のとおりですが、独特の世界観がとても心地よく、すっかり物語にひたれました。
主人公は、ロボットのアルファ。オーナーから喫茶店をまかされて、一人で切り盛りをしています。
このオーナーが謎の人物で、店を任せて旅に出ているようです。
喫茶店があるのはどうやら鎌倉のようです。
時々、スクーターに乗って横浜までコーヒー豆の買出しに行き、それがタイトルになっているようです。
近未来の話なのに、どこかノスタルジックな香りのするのんびりした物語。
背景が白めなところや、ダイナミックな構図や絵柄が『エマ』を連想させます。
彼女が弾く月琴に、興味が湧きました。
また、毎年お風呂で年越しをしてしまうというところが、私とかぶって、妙に人間ぽくて笑えました。
ほとんど客がこない喫茶店で、アルファが「コーヒーの8割を自分が飲んでいる」といいながらほのぼのしているところに、また笑えました。
気になる作品です。読んでこそ、知人が気に入っていた意味がようやく分かりました。 -
日常ほのぼの系漫画。全14巻。主人公はアンドロイド♀。時代背景は詳しく語られないが、温暖化か何かでかなりの陸地が水没してしまった世界。舞台は静岡県、神奈川県あたりがメインで、主人公は静岡県の朝比奈という所で喫茶店を営んでいる。
詳しく語られず謎なままの事柄が多いですが、総じて良い雰囲気の漫画でした。ヨコハマ買い出し紀行といいながらも横浜に行くことはかなり少なく、非常に都会っ気のない漫画です。一度だけ怒った主人公が印象的。
「あのさぁ、うそでニコニコしてやっていけるわけないじゃんよ。」 -
誰もが緩やかな崩壊の途上を生きている。
でも願わくば終わりの時は幸せでありますように、という作品。
なぜ、緩やかで優しい崩壊というものはこんなにも魅力的なのだろう。そもそも桜が好きな国民性ってのも、随分達観してるじゃないか。達観でもないな。緩やかな崩壊の中にいることを自覚することで、悩みとか日常の瑣末で些細な出来事を置き去りにしたいのだろう。
作品世界は、崩壊を前提にしているから、人は再び心の中に自然を取り戻しており、みな穏やか。現代より寂しそうだが、孤独ではない。それが現代との違い。
直接描かれないが作者のフェチズムが見え隠れする。気のせいでしょうか。 -
雰囲気がとてもいいのよね
評価がこれほど高いのに驚いた -
純喫茶にあったら全巻読むだろうなあ。
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バイブル
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事件も何もない平穏で優しいお話も好きなんです。