ロンリープラネット (KCデラックス BE LOVE)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 565
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063761573

感想・レビュー・書評

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  • 雰囲気を楽しむ漫画。ふわ~っと飛ばしてふわ~っと落ちる紙パラシュートのよう。
    主人公の美青年は、地味専なんかな。最後のタイヤキ屋のお姉さんとのくだりが素敵。

  • おまけがすごいよかった。

  • 一郎よ(笑)
    単純な男だな(笑)

  • 常盤一郎という無趣味・無特技・引っ込み思案な青年の物語。
    あまりに容姿端麗なため、穏便に暮らしたい本人の意図とは裏腹に、昔から過剰に周囲が色めきだってしまうことが悩み。
    もう少し、全体的に登場人物一人ひとりの気持ちの終着点が丁寧に描かれていくとよいなぁと思ったが、占いというテーマは斬新だった。

    短篇「その子ください」は、一般的な形式から外れた家族の愛の形を上手くまとめていて面白かった。

  • タイトルと、絵柄に惹かれて購入しました。
    すごく良かったです。
    何度も読み返して、その度に心象描写に深みが出てくる、これからも大切にしていきたい作品です。

  • 売野機子さん。
    心がストンと落ちる、間を描く人。
    だから読んでいると無理矢理ではなく自然に、心が楽になっている。

  • 裏表紙の作品紹介に「売野機子が描くのは『偽占い師』と『秘家族』(偽と秘には○がついてる)」とあるが、編集学校的に言えば「『秘占い師』と『偽家族』」とも。2作収録。どちらも秀作。そして、私にしてみれば久々のヒット。

    どちらの作品も、人がエッジの上にいるような危うさで繋がっている。いつでも切れていていつでも繋がっているような。
    その絶妙さがとても痛い。し、辛い。

    ホントの自分を見て欲しい。でもホントの自分を見られたら、みんな逃げていくの。誰も信じてくれないの。
    ただただ、シンプルに。人とつながりたい。つながっていたい。それだけなのに。

    イケメンであるという特性を持つがゆえに、その部分に人が吸い寄せられ、「からっぽ」である真実の自分をさらけ出せない男。さらけ出せないところへたまたま「占い」というツールが自分にあって、それがフィルターとなって防御にもなり毒にもなり。
    イケメンであれば嘘つきでもいい。占い、嘘つき。人はそこしか見ていない。しかも、嘘をつかれていると思っていない。そういう当世のお遊びのような約束事からはぐれざるを得ない男のロンリープラネット。

    誘蛾灯のように吸い寄せられる者たちの孤独も痛い。「ホントの自分」は、さらけ出したらおしまい。どこかにそっと仕舞っておくようなものなのだ。おそらく。
    だから、人は「出会い」に期待する。こんどこそ。こんどこそ。
    それに応えられない己(相手)の辛さ。人が孤独を抱える構図。そこを絶妙に突いているのが本作。
    初期の大島弓子をも思わせる作風。
    FBでの付き合いにこの作品の世界観を置き換えるとさらに絶妙。

    私はわりとおもしろがられる方です。そして、わりと勝手に去っていかれるんですよ。
    だから、人との出会いは慎重になるんですよ。奇妙な期待もしませんねー。
    相手も自分もできるだけ傷つけないよう、誠意を持ってやりますが、やっぱり未熟ですから。
    化けの皮は剥がれます。その奇妙な気遣いが孤独を呼ぶのです。

    そんなあらかじめ割れた卵のようなものを後生大事に抱いている者にとってはとても痛い、『ロンリープラネット』。

    あと、血のつながりだけが家族ではないとはたまに言われることだけど、ここでの「家族」「夫婦」の形はほんっっっとに絶妙。
    それぞれの抱える秘密と孤独という利害が瞬時折り重なったときが「本当の出会い」。それは「奇跡」にちかい。
    それが巻末収録の『その子ください』。

    「僕たち長らく戦友だった」。
    いや、長らく、でなくともよい。
    ほんの少しのあいだだけでもいい。
    僕たちほんの少しのあいだ、戦友だった。
    それぞれの「秘密」を抱えたまま、そのあいだあいだをつないでいくのが日々。人生か。

    こんなふうに書くと重い作品に思えますが、少女漫画のコメディー風味だし、読後感はとてもいいところに落ちますよー。

  • こんな絶妙な空気、哀愁、ときめきを生み出すひとがまさか(たぶん)同世代なんて!そっちにびっくりしちゃった。

  • [漫画] ロンリープラネット
    http://orecen.com/manga/lonelyplanet/

  • 表題作よりも、この子くださいが好きだなぁと思った。

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著者プロフィール

売野機子(うりの・きこ)漫画家。東京都出身。
2009年「楽園 Le Paradis」(白泉社)にて、『薔薇だって書けるよ』『日曜日に自殺』の2作品で同時掲載デビュー。
『薔薇だって書けるよ―売野機子作品集』(白泉社)、『ロンリープラネット』(講談社)、『MAMA』全6巻(新潮社)、『かんぺきな街』(新書館)、『売野機子のハート・ビート』(祥伝社)、『ルポルタージュ』(幻冬舎)ほか、著書多数。

「2019年 『ルポルタージュ‐追悼記事‐(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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