- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063844368
作品紹介・あらすじ
ボードレールを愛する少年、春日高男。ある日、彼は、放課後の教室に落ちていた、大好きな佐伯奈々子の体操着を、思わず盗ってしまう。それを、嫌われ者の少女・仲村佐和に見られていたことが発覚!! 盗んだことをバラされたくない春日に、彼女が求めた“契約”とは‥‥!?
真夜中に学校へ忍びこみ、自分たちの教室を“クソムシの海”にした春日と仲村。高揚した一夜が明け、犯人だとバレる覚悟で春日は登校するが、偶然が重なり、変質者の仕業ということで片付けられる。だが、プレッシャーに耐えられず苦しむ春日。さらに、本当は春日が犯人であることが、彼女である佐伯にバレてしまう!! 「別れよう」佐伯に言う春日だが、彼女が出した衝撃的な答えとは‥‥!?
感想・レビュー・書評
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2巻から続けてレビューします。
切ないっすね。
態度のはっきりしない男は嫌いです。そういう春日くんのクズっぷりがまたいいんですが。
私はこの巻から佐伯さんにも感情移入出来なくなりましたね。そもそも、感情移入したり共感したり、あぁーこういう人いるわー、っていう実感を呼び起こす納得感、そんなものをこの作品に求めたら痛い目に合うだけだと思いますね。変態だと、クソムシだと、自認することでもあるし、人によっては自身の学生時代の鬱屈やトラウマすらフラッシュバックするでしょう。それは決して気持ちのいいことではない。
ただし、だからこそ、こんな学校糞食らえだとか、あの女子のパンツ見たいとか、思春期に「妄想しつつ実行しなかった」ことを、仲村さんの導きもあって、やり遂げてしまう、解放してしまうことに、この作品のカタルシスはあります。それは、充実した学校生活を送り、健全な生徒であることに何の疑問もなく過ごせた人には抱けないカタルシスです。だから、思春期に「苛まれた」人に向けて押見さんは贈ったのだと思っています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
悪の華といったらボードレールですが、前に同タイトルで全く違う内容の本を読んだことがある気がするので、きっとこれも無関係の本だろう、と思いきや、主人公の愛読書が悪の華ということで、しっかり関係ありました。
好きな子の体操着をつい盗んでしまったことから、主人公の転落の道が始まります。
ただ、好きな人の持ち物を盗むという行為は、よく聞くリコーダーの話などもよくわからないので、なんだかピンときませんでした。
そんなに後悔しているのなら、なぜすぐに戻さないんだろう?困っているのなら早く手放してしまえばいいのに?とクールに思ってしまう自分には、話に入っていけないように感じます。
やはりそこがキモだったようで、その過ちをクラスメイトの仲村さんに見られていたせいでどんどん追い詰められていく彼。
仲村さんはかなりイカれていますが、それほどまでにゆがんだ人の興味を見てみたいという割に、普段は全く人と交流しないというのは、(結局人に興味があるの?ないの?)とどうも腑に落ちなく思いました。
わけがわからない、と思いましたが、著者のメモに「自分にとって変態とは何か考えてほしい」とあったので、(なるほど、この本にはそういう意味が込められているのか)と少し納得できました。
おもしろいのかわかりませんでしたが、3巻まで出ているようですし、人気なんですね。
主人公は「悪の華」を人生のバイブルとしていますが、作者のバイブルはは「ドグダマグラ」だったようで、登場キャラよりもどうやら作者が一番ディープだなあと思いました。 -
こういう作品は10代のうちに読むべきだよなぁ。
って今ならわかることなんだけど。 -
読了
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ここまで読んでも私にはイマイチよくわからない。
仲村さんも春日も、この田舎という退屈な日常で、自分は特別といった思いがあり、それが変態という表現になったんだろうか。
どのシーンも共感はできないけれど、春日の他人とは違うんだという発言だけは、思春期にありがちな思いで、そこだけは頷けた。 -
真夜中に学校へ忍び込み、教室をメチャメチャにした春日と仲村。変質者の仕業ということになったが、彼女である佐伯にバレてしまう。それにしても主要キャラみんなあたまおかしい。