夕方までに帰るよ (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
3.91
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本棚登録 : 495
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063885071

作品紹介・あらすじ

偽りの幸せは、絶望の味がする。

ーーひきこもってしまった、僕の姉。優しく完璧だった姿は、もう、見当たらない。

ありのままの自分で誰かと繋がることなんて、もはや幻想でしかないこの世界で、

行き場のない虚無感に立ち向かった、作者初の長編作品!

ひきこもってしまった姉、カルト教団らしき怪しげなクラブ活動に熱を上げる父母、そんな家族と真正面から向き合えない「僕」……。壊れかけた一家を通して描かれる、誰かと繋がっていたいのに誰とも「本当」にはつながれないすべての人に贈る、99%の絶望と1%の希望の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 難しかった。あとからこの人の短編を読んだけどそちらのほうが私にはわかりやすかった。時間をおいてまた読み直したい

  •  読んでてめっちゃしんどくなるし、気持ちぐじゃぐじゃなりますけど、不思議と暖かさもあるようなお話でした。
     全員狂ってるのに狂い切ってない感じが逆に怖かったです。

    • すいこさん
      宮崎夏次系さん好きー
      これ読んだことあるわ
      宮崎夏次系さん好きー
      これ読んだことあるわ
      2021/09/01
    • おまめさん
      好きそうやなとは思ったけど、読んでたとは...!
      好きそうやなとは思ったけど、読んでたとは...!
      2021/09/01
  • “油断してると胸打たれる 暴力的なほどに”
    ただただこわい。人間のどーしようもないえぐみを無理やりつっこまれて窒息しそうだ…

    僕と姉を虐待していた父母はエセ宗教にはまり金をむしりとられているけどいつも笑顔笑顔笑顔。姉は引きこもりばかりを集める謎の男のアパートで段ボールの壁をつくりひきこもる。助けを求めた先生はランジェリーを着けてる変態だった。火事で家を失った僕ら家族四人は顔に被り物をして一緒に暮らすようになった。メッセージ性は強いけど受け止める方の器が小さすぎてゴメンこぼれてしまいましたわ。

  • 短編の時も思ったけれど、すごく大きな、よく分からないけれども、どこかで感じたことのある感覚を、漫画全ページ、全コマ全てで表現しようとしている気がする、

    でも…やっぱりよく分からない

  • クソかと思いましたよ。応募券が長方形じゃなくて三角形なんだ。これじゃぁダメなんだよ。これが連載デビュー作なのか。「変身のニュース」よりどちらかと言うと物語も表現も何処か地に足のついた話運びで奔放さが薄いものの所々インパクトあるコマや台詞が宮崎夏次系らしさを感じさせる。
    著者が87年生まれと年齢が近いせいかえんぴつ削りの形状とか主人公の靴とかの小物に妙な親近感がわく。
    家族神話の崩壊、鬱屈としたあの空気、コミニュケーションが不能化する中にそれでも拭い捨てきれないほんの些細な展望描く未来。
    ちっぽけな希望だけどその分削ぎ落とされた先にある集め残った希望を尊くも信じたくなる。

  • 連載デビュー作。たしかに原点ぽい。むきだしな印象。

  • 宮崎夏次系先生にも極々普通の美少年描いてた時期あったんだな〜と。

  • 狂気的正気。みんな心がつらいんだなというのは分かるが…分かるが…何だこれ?
    絵すき。漫画の描き方が好き。バナナボーイの顔が特に良い

  • タイトルやイラストからは想像していなかった狂気ある漫画だった。読んでて得体の知れない不安に駆られた。ストーリーは、不仲だった両親がカルト教団にハマって、見せかけは平穏になった家庭で暮らす中学生くらいの男の子が一人暮らしをしてる姉に会いに行くんだけど、姉はアパートの中に作った秘密基地みたいな所に引きこもって出てこない。連れて帰ろうとか顔が見たいとかいうまともな思いがあるのかないのかよくわからないとこも狂気的だし、アパートの管理人も引きこもりばかり集めるのが娯楽だと言うのでおかしい。しかし果たしてこの姉を連れて帰ったところで家は幸せなのか。本当のまともさって何だろう。家庭を作るという難しさについても少し考えてしまった。幼い頃に育った家庭はもうないしあっても帰れない。大人になって新しく作った家庭は壊れてしまい、安心して帰れる場所というのは、今の私にはあるのか。そんな場所は本当にどこにもない気がしている。やけに絶望してしまった漫画だった。

  • 2020.1.10
    つげ義春の系譜か。
    姉と弟って人によっては特別な関係なのかしら?
    小原慎二の「ぼくはおとうと」がふと思い浮かんだ。

    おじさんになると、生きづらさをアートにしてはいけないような気がするんだよね。

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著者プロフィール

漫画家。著書に『夕方までに帰るよ』『変身のニュース』(第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門「審査委員会推薦作品」選出)『僕は問題ありません』『ホーリータウン』『夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない』『アダムとイブの楽園追放されたけど…』(以上すべて講談社)、『培養肉くん』(KADOKAWA)、『なくてもよくて絶え間なくひかる』(小学館)、『と、ある日のすごくふしぎ』(早川書房)がある。最新作『あなたはブンちゃんの恋』を講談社「モーニング・ツー」にて連載中。画集に『変な夢を見た』(講談社)がある。

「2021年 『ハルには はねがはえてるから』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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