ワニ男爵(2) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065106204

作品紹介・あらすじ

ジェントルマンなワニの小説家と、おごられたがりのウサギのゴールデンコンビが庶民派グルメを食べ歩けば、起きるは楽しいことばかり。2巻では羽根付き餃子やツユだく牛丼を満喫し、温泉旅行にも出かけます。小説家のスキャンダルを狙うパパラッチ・カメレオン、超お嬢様の美少女ウサギ、ライオンの帽子職人など、ゲストキャラクターたちもますます濃く、にぎやかに…。 グルメ漫画ブームに一石を暴投し続ける、怪作にして快作!

感想・レビュー・書評

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  • 週刊少年マガジン(9)に前編、(10)に後編が掲載された、『ぼくらの王様』は実に強烈だった
    岡田先生、こんなものも描くのか、と驚いたが、よくよく考えたら、この『ワニ男爵』も近いテーマで描かれているんだっけな
    『ぼくらの王様』は極限の状況下へ追い込まれてしまった事で、剥き出しにされる少年少女ら、突き詰めれば、人間の本質がリアルに重点を置いて描かれている
    『ワニ男爵』のキャラクターは、動物たちではあるが、だからこそ、食を前にした際の、薄っぺらい理性では抑制できぬ、強烈な本能が圧倒的に表現されている
    どうやら、私はまだまだ、岡田卓也って漫画家に対する理解が足りていなかったようだ
    詫びも込めて、しっかり、(2)の感想を書かせていただく
    しかし、ほんと、凄まじい、その一言に尽きてしまう食系の青年漫画だ、これは
    カオスとシュール、どっちがしっくり来るのか、判断が付かん
    ただ、不思議なもんで、枠に囚われないって表現はピッタリだな、とは言いきれる
    この『ワニ男爵』と同じくらい、ぶっ飛んでいる食漫画っつーと、それこそ、『人魚姫のごめんねごはん』しか思いつかない
    果たして、エラとドンソン、業が深いのはどっちだ・・・まぁ、五十歩百歩に違いないが
    登場動物らに、それぞれ、読み手に共感を与えるだけの個性があり、それを活かすストーリーになっているってのは、やはり、岡田先生の実力が高いからに他ならない
    絵柄が独特なので、慣れるまで少し時間は必要だが、一回、歯車がガッチーンと噛み合えば、間違いなく、面白さが分かる
    生きるとは食らう事。礼儀正しく、礼節を守るのも大事だが、時には、己の中にいる食欲に、あえて支配され、胃と心が求めるがままに、目の前の食に挑むのも、一興。己の理性を破り捨ててこそ、見える世界があり、新たな自分に出会える。もちろん、お店に迷惑はかけちゃいけないが
    どの回も、インパクトしかない、と言っても大袈裟じゃない。完全に、牙を急所や弱点も関係なく、突き立てに来ている。そんな中でも、デスロールなのは、第12話「牛丼編」だ
    ドンソンの野生が再覚醒するってのも強烈だったが、何より、あのラビボが恋に落ちたって展開の方に、開いた口が塞がらなくなった
    キャトリンヌ、中々に過激で傲慢、それでいて、憎めないキュートさがある
    そんな彼女の登場に対し、しみじみ思った、この世界のウサギにゃ、まともなのがいねぇな、と。しかし、それでいい
    世間知らずゆえに好奇心が強い、そんなヒロインらしい個性が、次にどんなハプニングを起こすのか、そこも気になるが、(3)への引っ張り方が上手いな、岡田先生
    この台詞を引用に選んだのは、岡田卓也って人間が見えたような気がしたので。もちろん、大いなる錯覚って可能性もある。しかし、深い問いだ。もしかすると、この問いは岡田先生自身が、かつて、ぶつけられたものであり、それに対する答えも、先生のものじゃないだろうか?

  • 言葉遊びのセンス、ワニ先生、ラビボ、ヒロインラビ、とんでもない偏食家(モンスター) キャラも秀逸。紙の表紙も適度にお洒落。

  • 【あらすじ】
    ジェントルマンなワニの小説家と、おごられたがりのウサギのゴールデンコンビが庶民派グルメを食べ歩けば、起きるは楽しいことばかり。2巻では羽根付き餃子やツユだく牛丼を満喫し、温泉旅行にも出かけます。小説家のスキャンダルを狙うパパラッチ・カメレオン、超お嬢様の美少女ウサギ、ライオンの帽子職人など、ゲストキャラクターたちもますます濃く、にぎやかに…。 グルメ漫画ブームに一石を暴投し続ける、怪作にして快作!

    【感想】

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