星野、目をつぶって。(11) (講談社コミックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065114155

作品紹介・あらすじ

俺は、彼女に、メイクをすることになった──。小早川はクラスの日陰者。休み時間は寝たフリ…。クラスメイトには名前も憶えられてない…。だが、ある夕暮れ、小早川はクラスの人気者・星野海咲の誰も知らない素顔を知ってしまう! そして、その日その時こそ、小早川の、星野の秘密を守る波乱の日々の幕開けだった! 秘密を抱えた少女×退屈に生きる少年──二人が紡ぐ“日常革命系ボーイ・ミーツ・ガール”!!

クラスの日陰者・小早川と人気者のギャル・星野は恋人同士…だった。星野が素顔を教室で晒すまでは。消えた星野を追って小早川も東京へ。そこで遭遇したのは松方と加納!? 一方、東京で孤独に震える星野を救ったのは、学校を去った恩師・弓削先生──。「青春」の歯車は音を立てて噛み合い始める。

感想・レビュー・書評

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  • 東京まで星野を追いかけてきた小早川、偶然居合わせた松方と加納、そして待ち受ける弓削先生。そこでどのような化学反応が生まれるかと身構えていたけど、予想以上の展開ばかりでとても楽しめる巻だった

    それにしても弓削先生がこのような形で小早川の前に立ちふさがるとはなぁ。必死な形相で「先生」と呼び続ける小早川の目前で煙草を吸った弓削先生。二人の変わってしまった境遇をよく表しているシーンに思えた
    小早川が言語化出来ない想いのまま星野を必要としたのに対し、弓削先生はある意味依存のような形で星野を必要とした。これまでの小早川であればそんな情けない素顔を晒す相手に対し自分勝手で怒涛の本音をぶつけそうなものだけど、弓削先生に対してはそれが出来ないまま。きっとそれは弓削先生が憧れの人であり、最初に小早川を救ってくれた人だから軽々しく弓削先生を間違っていると言えなかったからなんだろうな

    今回の小早川の目的は星野を連れ戻すことなんだけど、その過程で加納や松方の想いと向き合うことになる展開が入っていたのは印象的な構成だった
    確かに小早川の言う通り二人の告白への返事を自ら引き伸ばしておきながら、その裏では星野と交際開始していたわけで。そんな状況でも迷わず星野を追いかけようとするなら二人と向き合わなければならないのはある意味当たり前か

    最初は友達として関係が始まった加納と小早川。裏切りと再会、そして少しずつ昔の距離を取り戻していく中でお互いの様々な姿を見せあった二人
    小早川は加納を前にして酷く自分勝手な弱音を吐くわけだけど、これはそういう関係性の加納だからこそ出来た行為なんだろうな。
    そして情けない小早川への容赦ないブローは告白引き伸ばしを受けたときよりも苛烈で勢いと気持ちの籠もったもので11巻のベストシーンだったんじゃないかと思えるほど

    松方は第一巻から登場して星野と小早川の秘密を最初に知る人間になる訳なんだけど、初期の彼女は良くも悪くも自分を見せない。メインヒロインを食わない程度の異ヒロイン、そんな印象だった
    そんな松方が漫画家になる夢を通して少しずつ自分を出してきてそれが小早川への告白や加納との衝突をきっかけに本性を現し、更に漫画へ対し全力を傾けるようになった。その中でもずっと変わらなかった小早川への想い
    そんな背景があるから小早川には漫画連載決定の凄さ、それを通して松方が伝えたい想いが伝わってくる

    加納と松方から「走れ!」と全身全霊の応援を受けた小早川。逃げる星野を追いかけてその勢いで第一話の橋のシーンとは逆の構図になるシーンには鳥肌が立った。
    第一話のシーンでは小早川が星野の脚を掴んでしまったために二人は飛び込めなかった。今回は星野も遅れて飛び込んだために二人して水中へ。そして小早川が本領発揮して星野に思いの丈をぶつけるシーンはとても良かった

    今回の話では星野は連れ戻せても弓削先生を助けることは出来なかった。又、素顔を晒してしまった星野の苦境はこれから。第90話の「新しい朝」はそれぞれの立場の変わり様を感じさせるタイトルに思えた

  • 星野と弓削先生が、依存関係にあったとは…。
    今の小早川があるのは、星野が居たからだというところにぐっと来た。
    星野の連れ戻しに成功し、いよいよ再び教室へ…!
    少し怖いけれど、次巻が楽しみ。
    おまけページが多くてうれしい。

  • いい話だと思うがやっぱり強引な感はあるな〜

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