ワニ男爵(3) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 28
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065114186

作品紹介・あらすじ

紳士なワニの小説家と、口悪&味音痴のウサギのコンビが、今回もつけ麺やワカサギの天ぷらを食べ歩く! 豪快に世間知らずなウサギのセレブ美少女、カメのインスタグラマー、コブラのカレー屋など、ゲストキャラクターのハジケっぷりもパワーアップ。そして、庶民派グルメを求めて行き着いた南の楽園で2人を待ち受ける、コバルトブルーの秘密とは…? 読むと誰かをゴハンに誘いたくなる異色過ぎるグルメ漫画、何気にフィナーレ!

感想・レビュー・書評

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  • うーん、開いた口が塞がらなくなるってのは、こういう事か
    よもや、『ワニ男爵』まで、この(3)で終わってしまうとは、予想もしていなかった
    もしかすれば、一つ目の大台に達せるのでは、と前巻を読んでいて期待が高まっていただけに、ショックである
    しかし、完結してしまった以上、グダグダ言っても、しゃあない話である
    ラストまで、気合入れて描いてくれた岡田先生と、支えた担当さんに敬意を表し、こちらも拙いなりに、真摯な態度で感想を書かせてもらおう
    まず、この(3)を読んで、新たに期待が膨らんだ、次回作に対する期待が
    野生の象徴と言っても過言ではない、ワニが紳士な態度で食事を摂るって設定は、実に斬新だった
    そんなアイディアを受け取れる先生なら、この連載経験を次に繋げられるだろう、と確信できる完結巻だった
    岡田先生が、次に何を描きたいのか、そこは定かでないにしろ、私としちゃ、スポーツ系が読んでみたい
    剥き出しになった野生の表現が凄まじかった事を鑑みると、「最強」を決める格闘技系か、「最速」を決めるレース系が、岡田先生の実力を十二分に発揮できるジャンルではないか、と思う
    その一方で、恋愛系も読んでみたい
    『ワニ男爵』内で展開していた恋物語の結末を考えると、岡田先生は、あまり、この手の構成が得意ではないのかも知れない。だからこそ、苦手を克服してみるのもアリだろう
    もっとも、岡田先生なら、どんなジャンルでも、個性を出してくれそうなので期待している
    この(3)では、完結巻ってこともあってか、色んな変化が起きている一方で、いつも通りな所もあって、読んでいて飽きなかった
    そう感じるのは、登場動物が全て、誰にも負けない個性的な魅力を持っていて、それが交流により、一層、輝き合っていたからだろう
    人の味ってのは、人と関わりを深く持つほどに、滲み出てくるものらしい
    主鰐公であるアルファルドと、彼の相棒たるロングイヤーの奇妙なコンビの絆が、より作品を刺激的にしているのは言うまでもない
    なので、次回作でも、こういう友情を入れてくれたら嬉しいな、一ファンとして
    どの話も、岡田先生のキャラが出ていて、好感が持てる
    その中でも、私が推したいのは、第24話「つけ麺編」だ
    この回のメイン、実はアルファルドではなく、彼の兄であるジェームズだ
    初登場時こそ、鰐の良からぬ一面が前面に押し出されていた彼だったけど、弟の気持ちを受け止め、なおかつ、美味しい物を食べる事の楽しさに目覚めた事で、一皮剥けたようだ
    誰彼構わず傷つけていた禍々しいナイフだって、友達を守る時だけ鞘から抜かれる名刀になれるのだな
    鰐と兎がつけ麺を仲良く食べるって光景も、この作品らしいシュールさが漂っており、ロングイヤーの今イチ決めきれない、情けないトコをオチに持ってくる点もさすがだ
    この台詞を引用に選んだのは、ワニ男爵の真なる男らしさが光っているぞ、と感じたので
    敗北に落ちこむ友にかける言葉、これも人間力を計る指針になる、と私は思う
    ありきたりな中身だ、と思うかもしれないけれど、ワニ男爵がこれまで魅せてきてくれたカッコ良さがあるので、しっかり中身が詰まっている、と断言できる

  • ラビボと先生は何きっかけで知り合ったのか…
    肉食の業を背負いながらジェントルに生きるワニと、お年頃のせいか空気読めない発言・失言も多いながら、先生には素直な自分を認めて貰って成長中の兎少年のお話。

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