未来の中国年表 超高齢大国でこれから起こること (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065120484

作品紹介・あらすじ

ベストセラー「未来の年表」の手法=「人口」の観点から未来を予測するという手法を、人口超大国の中国にあてはめてみました。ここまで「人口」データを駆使して中国の未来を読み取った本は初めてです。「人口」は嘘をつきません。人口の増減はたとえ中国であってもかなり正確に予測できます。あれだけの人口を抱え、長年にわたって「一人っ子政策」をとってきた影響で、中国の高齢化社会はかなり厳しいものになると予測されます。

感想・レビュー・書評

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  • ●ありそうでなかった中国版、未来の年表!
    ●人口だけはかなり正確に未来を予想できるそうな…まあ、予想はしていたけど、案の定、全てにおいてボリュームがデカ過ぎる…
    ●ろくに制度もない中でどうやって老人たちの面倒を見るのか…しかしまあ、老人は若者と違って革命は起こさないから、政府は生かさず殺さずで乗り切るんろうな…老人共同体とか山奥に作らせるとか…
    ●人民解放軍だって、はたしてあの規模を維持し続けることができるのか…
    ●日本以外にもアジア全域が少子化してるんだよね…もしかしたら、そこらへんがある意味、日本復権のカギかもしれないな…

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/729394

  • 今後現実がどのように推移するか照らして見てみたい。

  • 中国のこれから起きそうなことを書いている本
    経済発展はそうだけど少子化はもっと早いはず。世界一になったあとどうなるか。

    一人っ子政策&経済発展による人口減少の加速、北京周辺の開拓、一人っ子政策による男女比の偏りとそれに伴って余る男性、大学生の増加とその就職の厳しさ
    202x年に世界一の経済大国になる。
    30年代にインドに人口が抜かれる
    大量の高齢者に対して社会保障の遅れ

  • 人口の詳細を分析し、未来の中国を考える本。
    未来の年表スタイルで、2018年に出生率の急激な低下、2019年北京の人口激減、2020年3000万人の男が結婚難民、2021年貧困撲滅、2022年大卒が年間900万人越えし大失業時代到来、2023年世界一の経済大国、2024年年間1200万人離婚時代、2025年AI強国化、2035年総人口が減少しインドの脅威にさらされる、2049年建国百周年を祝う5億人の老人。
    ということで、中国の未来は明るいようで大きな時限爆弾を抱えてもいる。人口を予測することでいろんなことがわかって面白い。

  • 未来を予測することは難しいが、確実なことが一つある。1年経てば、必ず1つ歳を取ることだ。
    しかも生きている人間は誰でも。
    つまり、10年で10歳。
    今20歳の人口が100人いれば、10年後の30歳人口は100人以下に決まっている。
    こうして未来を計算すれば将来に何が起こりそうか分かるものだ。
    中国は人口増を抑制するために「一人っ子政策」を開始、その影響で超高齢化&人口減少世界に突入する。
    日本も当然現在進行形で社会問題化しているが、その日本に遅れること30年後に中国でも同様の事象が始まる。
    しかも日本の10倍のインパクトで。
    これは習近平国家主席も当然に理解している。
    近い未来に訪れる危機をどうするのか?
    国家をどう維持していくのか?
    政策を真剣に考え対応しようとしている。
    とは言え、やはり難しい問題だ。
    日本でも今後出生率が上がることは難しいし、婚姻率が上がることも無いだろう。
    これはテクノロジーの進化による、社会の変化に他ならない。
    個人レベルで考えると、結婚するメリット、子供を持つメリットが感じにくい。
    人間の生きる目的とは「幸福になること」だという。
    そう考えると、結婚も出産も「幸せ」を感じにくくなってしまったのだろう。
    決して「結婚・出産」が不幸ということではなく、「もっと幸福なこと」が今の社会では実現できるという事なのだろう。
    仕事の成果だったり、趣味であったり、社会貢献であったり。
    相対的に「結婚・出産」の「幸福度=価値」が下がってしまったのだと思う。
    実際に、彼女とのデートより、一日中部屋から出ないでスマホゲームばかりしていることに幸せを感じてしまうのだから。
    社会や仕事で考えると、これから数十年の期間をかけ、日本と中国の国力が低下していく。
    そして、インドが人口増&労働力人口の増加(つまり若者が益々増える)で、世界一二位を争う国力に成長していく。
    これらに合わさってAI・IoT・VRARMR・ロボットというテクノロジーが益々進化していく。
    自分が生きている間にも、国際社会が益々変化していくのだ。
    さてそんな未来、自分自身がどうするのか?
    真剣に考えながら生きていきたい。
    (2018/6/30)

  • 数字や事実に基づいて客観的に分析。面白かったです。

  • 中国の様々な人口データを引き合いに出しながら、中国の今後について、著者の「肌感覚」に基づいて様々に語られていく。文体も内容も、まさに週刊現代。色々なデータや事実を挙げるものの、そこからかなり不用意な未来予測というか臆測が繰り出されることがままある印象。

  • ●中国が日本を反面教師としている事柄が、2つあるといわれる。1つは日本のバブル経済の崩壊で、もう一つが少子高齢化である。
    ●休日には朝から晩まで自宅でスマホをいじっている「空巣青年」と呼ばれる若者たちも急増している。
    ●積分落戸…特大都市、超大都市の戸籍を取得したい中国人を点数付けして、自治体が選別すると言うものだ。
    ●北京から南に125キロ雄安に第二首都。移転させられるのは、習近平主席が嫌いなインテリと金持ちらしい。つまり北京の名門大学と、国有企業だ。
    ●低端人口…地方からやってきた外地人のうち、出稼ぎ労働者たちのことを呼ぶ。
    ●習近平主席の理想とする北京は20年前の風景。
    ●中国では離婚したときに以前なら財産の半分を慰謝料として妻に差し出さないならなかったが、法律の解釈変更で離婚時に元妻に渡す財産は、結婚後蓄えた財産を半分こすることになった。そのため金持ちの男性は気に入らなければ何度でも離婚をすることとなり、余計に男性が余るようになった。
    ●余った男性の未来として、①中国よりももっと貧しい国々の女性を娶るケースが増えた。②同姓愛男性の増加③空巣青年
    アリババのお一人様の日セール。11月11日
    ●農村淘宝…アリババが農村部の小売店に投資して自社のサービスセンターに改装。ミニ農協みたいなものを作った。

  •  中国のこれからを年表で記した本書。

     ありふれた中国崩壊論ではなく、データに基づいた論述であり、納得できる部分が多々ある。

     特に、中国、日本、韓国、インドと比較しているのは面白い。各国が他国の何年遅れで、発展や少子高齢化を経験している等の比較は頷ける。

     できれば、勢いが衰えるとしても、英国、日本のようにソフトランディングして欲しいものだが・・・。

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著者プロフィール

1965年生まれ。埼玉県出身。東京大学卒業。国際情報学修士。講談社入社後、中国、朝鮮半島を中心とする東アジア取材をライフワークとする。講談社(北京)文化有限公司副社長を経て、現在、『週刊現代』編集次長(特別編集委員)。Webメディア『現代ビジネス』コラムニスト。『現代ビジネス』に連載中の「北京のランダム・ウォーカー」は日本で最も読まれる中国関連ニュースとして知られる。2008年より明治大学講師(東アジア論)も兼任。2019年に『ファーウェイと米中5G戦争』(講談社+α新書)で岡倉天心記念賞を受賞。他に『アジア燃ゆ』(MdN新書)『パックス・チャイナ 中華帝国の野望』『ファクトで読む米中新冷戦とアフター・コロナ』(以上、講談社現代新書)など著書多数。

「2023年 『日本人が知らない!中国・ロシアの秘めた野望』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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